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2024年10月の読書メーターまとめ

僕という草
読んだ本
14
読んだページ
5447ページ
感想・レビュー
14
ナイス
134ナイス

2024年10月に読んだ本
14

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

僕という草
十角館は10年近く前に読み、衝撃を受けたことを覚えている。そんな中、久々にミステリーを読みたいなと思った時に館シリーズの存在を知り、手に取った。普段読まないジャンルなので新鮮さもありつつ、テンポ良く進むストーリーと独特な世界観、仕掛けの意外性などに魅力され、あっという間に読み終えてしまった。楽しい読書の時間だった。館シリーズ制覇を当面の目標にしようかと思う。
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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

僕という草

大事にしていたブックカバーを失くしました。遺失物センターにも問合せ、遺失物届も出しましたが、見つかりません。もう3ヶ月が経ちました。諦めるべきでしょう。 小学校の卒業式で記念に貰い、それ以降いつも私の側にあり続けたものでした。どこに行くにも持ち歩きました。これほど長く持ち続けたものはこのブックカバーくらいです。たくさんの本とともに刻んだ記憶も感情も思い出も、孤独と一緒に染みついていました。まだこのやるせなさの収め方は分かりません。今はただ喪失感に苦しんでいます。私の過去は死んでしまいました。

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2024年10月の感想・レビュー一覧
14

僕という草
ネタバレ孤独な旅を続ける中、偶然出会った青年ポッツィと育んだ無骨な友情。そしてその喪失。オースターの小説においては、主人公が大事な人を失う場面に度々遭遇する。その後新たな他者との関係を築き、新たな生活へ進む場合もある。だがナッシュは違った。孤独を選び、もう一度愛車に乗る機会を得ると、彼の「他者への無関心」は再び頭を擡げる。そして、その「他者」には自分さえも含まれていた。オースターはその著作で、一貫して「アイデンティティーの不確かさ」を描いてきた。今作においても、悲劇的・刹那的な色合いを帯びつつそれが描かれていた。
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僕という草
濃密で重厚なストーリーを予感させる序編といったところか。謎に満ちた暗黒館とそこに住まう人々、そして秘密の儀式めいた恐ろしげな宴。散りばめられた断片が未だ繋がりを見せる気配はなく、またその数も今後増えていくように思われる。 何故過去作に登場した館の要素がぽつぽつ現れるのか、鹿谷は今後どのような登場をするのか、現時点ではこの2点が特に気がかりだ。 今作も確実に面白い。あと3冊もあることが嬉しい。
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僕という草
館シリーズ6作目。よくもまあこれだけ伏線だらけの文章が書けるなと思う。いかに自分が雑に言葉を拾っているか、どれほど狭い枠組みの固定観念に囚われているのかが分かる。まさに天地がひっくり返るような衝撃。なかなか面白かった。次は暗黒館だが、すぐに読み始めるか迷いどころだ。
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僕という草
ネタバレこれまで読んだ館シリーズに比べて、あまり恐ろしさは感じなかった。それは、古峨倫典の祈りにまつわる物語だからだろうか。愛する娘のために、もう一つの世界を作り出す。幻想の世界には違いないけれども、そこには一切の悪意が介在していない。結果として殺人を生んでしまったが、あの館には古峨倫典の祈りを台座とした倫理がある。全てが、娘を幻想の世界に留まらせるために働きかける力として集約される。純粋すぎる愛の物語とも言えるかもしれない。
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僕という草
オカルトじみた要素は多いものの、迷路館や人形館のような不気味な恐ろしさは感じない。むしろそういった要素は事件の全貌を覆い隠すためのカモフラージュなのだろうか。この事件に超自然的なものは一切関わらないのだろうか。学生たちの古い記憶が事件の鍵を握っているようだが、何故あれほど記憶が曖昧なのだろうか。
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僕という草
謎の脅迫者に徐々に追い詰められていく主人公の様相に、落ち着かない気分にさせられる。しかし、というよりだからこそページを繰る手は止まらない。事件の種明かしと結末への期待感。そしてその答えを得るカタルシス。否定的な意見があるのも頷けるが、単純に読み物として面白い。次は時計館。
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僕という草
水車館が面白かったので、すぐにこちらにも手をつけた。館の不気味な内部構造や凄惨な殺害方法に少し怯みながらも、その世界に没入させる抗いがたい魅力がある。中盤までの盛り上がりに十分満足感を覚えつつも、やけにあっさりとした結末を迎えたなと思ったが、エピローグでの真の種明かしに度肝を抜かれた。半日で読んでしまったが、それほど中断するという選択肢が見出せなかった。楽しい読書だった。次は人形館。
が「ナイス!」と言っています。
僕という草
十角館は10年近く前に読み、衝撃を受けたことを覚えている。そんな中、久々にミステリーを読みたいなと思った時に館シリーズの存在を知り、手に取った。普段読まないジャンルなので新鮮さもありつつ、テンポ良く進むストーリーと独特な世界観、仕掛けの意外性などに魅力され、あっという間に読み終えてしまった。楽しい読書の時間だった。館シリーズ制覇を当面の目標にしようかと思う。
が「ナイス!」と言っています。
僕という草
どれだけ情報や思考が統制されようとも、人間はその本性に従って生きたいという欲を捨てられないだろう。ただ、完全に支配に身を任せることができれば、これほど楽なこともない。それでも私も、思考停止した社会の一員にはなりたくない。個の自由は確かに苦しいが、均された集団の構成要素ではいたくない。同一化への傾向が著しい現代にあっても、情報リテラシーや倫理観を持ち、逸脱を恐れずに生きていきたい。
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僕という草
過去を求めて彷徨い歩き、想いが沈着する場所を見つけるも、そこにも長くは居られない。筆者が昔日の風景を求めるのは、歳を重ねたからなのだろうか。格調高い文体もまた、過ぎた時への郷愁を感じさせる。私もまた、手持ち無沙汰の時にあてもなく歩き始めると、自然と過去の思い出が残る場所に辿り着いていることがある。未来に光は見えない。ただ、過去には確かにあった。その姿を追い求めてしまうのは人間の性なのかもしれない。
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僕という草
沢木さんのルポルタージュを読むと、いつもその取材力に舌を巻く。取り上げられる人物は、殺人を犯した少年と殺害された政治家。これほどまでに綿密に2人の人物像を描き出されると、もはやフィクションなのではないかという気もしてくる。一枚の写真でしか見たことのなかった事件が、1つの物語となった。読み応えもあり、非常に面白かった。 また、右翼思想に過度に傾倒した少年というと大江健三郎の「セヴンティーン」を思い起こすが、やはりこの事件をモチーフにした作品とのこと。やはり社会に大きなインパクトを与えた事件だったのだろう。
僕という草
2024/10/15 11:13

あとがきの何故夭折者に惹かれるのかという文章も面白かった。漠然と疑問に思っていたが、明確に言語化されたように感じた。

が「ナイス!」と言っています。
僕という草
「蟹工船」は少々読みづらい部分はあるが、劣悪な環境で肉体と精神がすり減らされていく様子が克明に描き出されており、資本家の手先を悪、搾取される労働者たちを善とした、勧善懲悪ものと読める。日本の思想史、文学史的に重要な作品であるが、ただ一個の物語として読んでも非常に面白い。また、「蟹工船」「党生活者」ともに、結末には明るさがある。この弾圧の厳しかった時代に、党や自身の運動は間違っていないという思いを、作品に付託したようにも感じる。
が「ナイス!」と言っています。
僕という草
以前矢内原忠雄による本を読んだ際に、彼の師である内村鑑三が提唱した無教会主義を知り、興味を持ったのでこの本を手に取った。不敬事件を知ってはいたが、想像した以上に彼の人生は「艱難」ばかりであったようだ。国に見捨てられ、教会からも見捨てられ、貧窮と病に苦しめられたが、それでも彼には信仰があった。だからどれだけ苦しくとも、既に救われていたのではないだろうか。「真理は余一人の有にあらずして宇宙に存在するすべての善人の有たることを知れり」忍耐強く、寛容で敬虔な信仰だと感じた。
僕という草
こんなにワクワクしながら読み進める読書は久しぶりで、時間を忘れて読んでいた。テンポの速いストーリー展開に、次第に謎が解けていく快感、圧倒的な科学知識による説得力などが相まって、フィクションの世界に没入した。文字の羅列がこれほどくっきりとした輪郭を持つ世界を生み出すことに感嘆し、これが小説を読む楽しみの1つだと再確認できた。 SF小説は『夏への扉』『タイタンの妖女』に続いてまだ3作しか読んでいないが、これからもっと探っていきたいと思う。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/01/30(1750日経過)
記録初日
2020/01/07(1773日経過)
読んだ本
280冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
92811ページ(1日平均52ページ)
感想・レビュー
80件(投稿率28.6%)
本棚
1棚
自己紹介

猫が好きでした

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