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2024年4月の読書メーターまとめ

manabu
読んだ本
7
読んだページ
2889ページ
感想・レビュー
7
ナイス
672ナイス

2024年4月に読んだ本
7

2024年4月のお気に入り登録
2

  • あしぶえ
  • reo

2024年4月のお気に入られ登録
1

  • あしぶえ

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

manabu
通釈と原文を音読した。本書は、原文が総ルビであるため、読みやすく、著者の言うところの「王朝ロマンの香り」を十分に堪能することができる一冊だ。また、高校の古典の教科書で取り上げられている題材もいくつかあり、そういった点からもビギナーに優しく、かつ手に取った人が身近に感じられる構成となっている。個人的には、物語後半になるにつれ、人物や場面を心に描くことが少し難しくなったので、その点については、再読して理解を深められればと思った。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
7

manabu
本書は、ジョード一家に焦点を当てた物語をメインに据え、その合間に、1930年代アメリカの社会情勢を差し込む形で構成されている。トラクターに象徴されるような資本の力に押しつぶされながらも、たくましく生きようとする登場人物たちの描写に凄みが感じられる。当時の貧しい農民を描くという点では、中国文学である茅盾『質屋』が想起された。また、本書を読むと、アメリカ人が助け合って生きていく精神についても理解できる。伏見威蕃訳。
が「ナイス!」と言っています。
manabu
壮大な長旅や、雄大な大草原での生活。主人公のローラにとって、些細な出来事から重大な事件まで様々なことが成長へと繋がる刺激的なものであった。本書を読むことで、読者である私たちも、ローラとともにその一つひとつの出来事を新鮮な気持ちで経験することができる。ファスト化された現代を生きる私たちにとって、他の誰とも違う体験を通じ、身近な幸せを感じること、それ自体が貴重である。また、北米先住民に対して、憎しみしか感じなかった人が多かった時代におけるローラの父親の態度は、現代を生きる上でのヒントになる。こだまともこ訳。
が「ナイス!」と言っています。
manabu
ドリトル先生の優しく穏やかな人柄もあり、先生は様々な動物たちと温かな交流を結んでいく。そこには、話せる喜びがある。多様な言語を駆使し、色々な人たちと会話をしたくなったというのが読後の感想だ。一方、会話することの難しさも感じた。この物語の中の動物たちは悪意に満ちたものではない。現実の人間は果たしてどうか。先生も悪意のある人間に対しては厳しい態度をとっている。語り手の少年のような純粋な人間だけが存在するのではない。航海に出る際、乗組員を選ぶ先生のように、付き合う人間は見極めていかなければならない。井伏鱒二訳。
が「ナイス!」と言っています。
manabu
ネタバレ心温まる物語。「一番すてきなのは、古くからの友だちがまた訪ねてきて、手を差し伸べてくれることだよ。昔と同じようにね。大事なものがまた見つけられた喜びは、何物にも代えがたいね。まったく心が慰められるよ。」というおばあさんの切実な言葉が胸を打つ。また、ゼーゼマン老婦人の人間に対する向き合い方や言葉は、教育的観点から鑑みて、非常に価値のあるものと感じた。とりわけ、主人公であるハイジに、絵本を通して文字の学習を促す場面は印象的である。遠山明子訳。
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manabu
ネタバレ主人公の三四郎は、封建的な場所から上京し、西洋の考えに触れていく。そして、広田先生や与次郎との交際を経て、自らの中にある偏見を次第に追い払う。また、その過程で美禰子という女性に出会い、これまでぼんやりと生きてきた自分に気付かされていく。三四郎の戸惑いには共感できる部分も多い。彼が周囲の人との関わり合いの中で、徐々にではあるが自らを変えていく様子が見てとれる。それでも、とりわけヨーロッパ近代の女性を思わせる美禰子の洗練さには到底及ばない。一方で、時代による、美禰子自身の苦しみも垣間見れる。
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manabu
ネタバレ「草木が乾燥した沙漠のまん中で懸命に根を張り、深い地中の泉の水を吸いあげて緑したたる茂みをつくるのは、むろん自分の『生』のためではあるが、それに出あう疲労困憊した旅人は、しばし憩いの場所が見つかった安堵をおぼえる。」この言葉が心に残った。自分の生き方が、他者に恵みをもたらすことは幸せなことだ。また、「風砂に打たれた魂は粗暴になる。なぜならそれは人間の魂だから。そのような魂を私は愛する。」という姿勢に感銘を受けた。粗暴である魂を放逐することの何と多いことか。本書全体としては、象徴的であり難解な部分も多い。
が「ナイス!」と言っています。
manabu
通釈と原文を音読した。本書は、原文が総ルビであるため、読みやすく、著者の言うところの「王朝ロマンの香り」を十分に堪能することができる一冊だ。また、高校の古典の教科書で取り上げられている題材もいくつかあり、そういった点からもビギナーに優しく、かつ手に取った人が身近に感じられる構成となっている。個人的には、物語後半になるにつれ、人物や場面を心に描くことが少し難しくなったので、その点については、再読して理解を深められればと思った。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/04/05(1497日経過)
記録初日
2023/04/30(377日経過)
読んだ本
138冊(1日平均0.37冊)
読んだページ
32525ページ(1日平均86ページ)
感想・レビュー
122件(投稿率88.4%)
本棚
6棚
性別
血液型
O型
現住所
茨城県
自己紹介

文学作品の読み方について、勉強しています。
当面の目標は、時代、地域、作品相互の関係性という、立体的な読みの構築です。

現在、特に興味があるのは、中国文学になります。まずは、翻訳がなされている作品を中心に、1930年代の作品から読み進めていきたいです。

読書メーターでは、批評力をつける目的で、500字以内で感想を記録していきますが、大変未熟な点も多いのでご容赦いただければ幸いです。

どうぞ、宜しくお願い致します。

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