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2024年8月の読書メーターまとめ

荒野の狼
読んだ本
9
読んだページ
1473ページ
感想・レビュー
9
ナイス
459ナイス

2024年8月に読んだ本
9

2024年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

荒野の狼
『白の闇』は、1995年に出版されたポルトガルのノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説。原題の意味は「見えないことの試み」p410、英語の題名は「Blindness」.物語は、視界が突然真白になり失明する奇病が伝搬していく話。本作では、盲目になった人の近くにいた人が失明していくので、感染症が疑われている。私は微生物学を専門とするものであるが、微生物の感染によって失明にいたる病気は河川盲目症をはじめとして現実に存在する。
荒野の狼
2024/08/17 21:12

これは、「失った」のではなく、元々なかった、元から「見えていなかった」のか、あるいは、失明という事件でパニックに陥り、本質を見る目を「失ったのか」は、長期間の観察のみが回答を与えるところかもしれないが、本質を見る目が、しっかりと備わっている人物は、どんな逆境でも、それを保持し続けることができるということも言える。

荒野の狼
2024/08/17 21:12

小説としては、最初の患者が失明してから、病気が拡がっていく辺りは、未知の感染症の謎と不気味さがあり、展開も早い。患者が隔離されてからの隔離された旧精神病院での無秩序・無政府状態の中の暴力・凌辱はバイオレンス映画を見ているような迫力で、性的描写・残虐性があるので中学生以上の読者層に適当。終盤は、スピード感は欠如し、食料の調達の話を含む似たような挿話が多く、やや冗漫となる。

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2024年8月にナイスが最も多かったつぶやき

荒野の狼

2024年7月の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:1076ページ ナイス数:500ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1124113/summary/monthly/2024/7

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2024年8月の感想・レビュー一覧
9

荒野の狼
パリオリンピックの特集号で、金メダリストは全員をカバーしているが、選手によって割かれるページが異なり、書かれている記事内容も、新聞などで既に既読のものが多い。金メダリストでは、やり投げの北口榛花(はるか)は競技の写真が中心で4ページ、体操で三つの金メダルをとった岡慎之助が4ページ、柔道は角田夏実が2ページ、阿部一二三が3ページだが、五輪二連覇の偉業の永瀬貴規は1ページ。
荒野の狼
2024/08/28 22:16

銅メダリストでは、ゴルフの松山英樹が2ページ。卓球の早田ひなは特別扱いされており、早田個人としては4ページ、さらに卓球の団体銀メダルも早田が中心で3ページに掲載されているので、合計7ページとなっており、全体のバランスを欠いている。 メダル圏外では、ハードルの村竹ラシッドに1ページ、陸上男子4X100リレーが1ページ。7位に終わったバレーボール男子に4ページも割かれているのは、理解に苦しむ。

荒野の狼
2024/08/28 22:16

その他のメダリストは、2ページでまとめられてしまっている。たとえば、2連覇を狙って銅メダルに終わったレスリングの須崎優衣は、小さな写真が一枚。スポーツクライミングで日本史上初の銀メダルの安楽宙斗も小さな写真が一枚。 パリ五輪の特集号として出版される以上、特定の選手やチームに肩入れした編集はいただけない。ただし、卓球の早田ひなと男子バレーボールのファンにはおすすめの一冊。

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荒野の狼
あべのハルカス美術館開館10周年記念 「広重 ―摺の極」は2024年に大阪で開催の展覧会。最近の展覧会にありがちな前期と後期に分ける展示方法であるため、展覧会の代表作は半分しか見ることができないが、図録には何を見損なったかがわかる。たとえば、私の場合、前期に行ったので、記念切手で有名の「月に雁p239」や、猫の絵が展覧会の主要なグッズにもなっている「名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣p202」などは後期にのみ展示であることを知り、残念な思いであった。
荒野の狼
2024/08/26 11:05

「尾張徳川家の至宝」展が、国宝『源氏物語絵巻』を4期に分けて展示とは、驚きです。前期・後期に分けるのは、私設であるのか、公立であるのかは関係がないように思います。国立博物館の神護寺展も、前期・後期でした。展覧会などでアンケートのコメント欄などで、鑑賞者のひとりひとりが声をあげていくことが大切だと思います。そうした意味では、読書メーター上で、今回、宵待草さんが、コメントをここにアップされたことは、大きなインパクトがあると考えます。

宵待草
2024/08/26 12:25

追伸 荒野の狼さんに、ご賛同頂き感謝です!🍀 若い頃から美術館、博物館めぐりを趣味の一つとして来ましたが、、、段々と展示内容が世知辛くなって来た様にも思います。 出し惜しみする風潮も感受します。 本来の美術館や博物館の使命が危ぶまれます。 私の好きな竹久夢二関連美術館には、友人や知人が多いので、そんな話題も時折にします。 確かに私設美術館は経営に苦慮して居ます。 人の生活の中で、私は美術工芸品などに、親しみ暮らす事の重要さを思います。 何時も、色々な気付きを頂き、有り難うございます!🙋 宵待草

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荒野の狼
『白の闇』は、1995年に出版されたポルトガルのノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説。原題の意味は「見えないことの試み」p410、英語の題名は「Blindness」.物語は、視界が突然真白になり失明する奇病が伝搬していく話。本作では、盲目になった人の近くにいた人が失明していくので、感染症が疑われている。私は微生物学を専門とするものであるが、微生物の感染によって失明にいたる病気は河川盲目症をはじめとして現実に存在する。
荒野の狼
2024/08/17 21:12

これは、「失った」のではなく、元々なかった、元から「見えていなかった」のか、あるいは、失明という事件でパニックに陥り、本質を見る目を「失ったのか」は、長期間の観察のみが回答を与えるところかもしれないが、本質を見る目が、しっかりと備わっている人物は、どんな逆境でも、それを保持し続けることができるということも言える。

荒野の狼
2024/08/17 21:12

小説としては、最初の患者が失明してから、病気が拡がっていく辺りは、未知の感染症の謎と不気味さがあり、展開も早い。患者が隔離されてからの隔離された旧精神病院での無秩序・無政府状態の中の暴力・凌辱はバイオレンス映画を見ているような迫力で、性的描写・残虐性があるので中学生以上の読者層に適当。終盤は、スピード感は欠如し、食料の調達の話を含む似たような挿話が多く、やや冗漫となる。

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荒野の狼
岩手県花巻市の萬鉄五郎記念美術館が2015年(平成27年)に発行した同美術館の収蔵作品集。同美術館を2024年に訪れた時に購入。本書は萬鉄五郎の生涯を7つの時代に分けて、美術館が所蔵する作品、他美術館の所有する絵画、人物の写真を掲載して、本書を読むと萬の一生が把握できるようになっている。萬は41歳で死去しており、画家として有名な作品を残すのは27歳の「裸体美人」以降だが、本書掲載の作品は、若いころの作品が多い。萬家の家系図p18と巻末の8ページの年譜は重宝。
荒野の狼
2024/08/16 15:13

本図録のユニークな特徴としては、萬自身が撮影した白黒写真が掲載されており、その解説が8ページにわたって掲載されていること。惜しいのは、同じ写真が本書には繰り返し掲載されていることで、「アトリエの萬鉄五郎」「寝そべるよ志夫人(2種類あり、夫人の上半身裸の写真」は、それぞれ3回も掲載されている。同じ写真を重複して掲載するのはやめて、別の絵画などの写真の掲載にスペースは使用するべきである。

荒野の狼
2024/08/16 15:13

以下は誤植 p108 1行目 誤)「茅ヶ崎南湖院風景(図版 no.3-37). 正)「茅ヶ崎南湖院風景(図版 no.3-38) p176左11行目 誤)三代日。正)三代目

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荒野の狼
「週刊ニッポンの国宝100」の44号は、「神護寺 薬師如来、十便図・十宜(ぎ)図」。「神護寺 薬師如来」は、私は神護寺と2024年開催の「神護寺展」で見る機会があったが、本書掲載の写真は、顔面部の写真が三枚(うち一枚は原寸大)で掲載されており、特徴である鑿(のみ)跡がはっきりと確認できる(これが鑑賞のポイントであることを知らないと現物を見たときは距離が離れているので鑿跡の認識はできない)。一方、一目見て本像に印象的なのは張りのある太腿であるが本書の写真は真正面のものであるだけに、その量感は伝わらない。
荒野の狼
2024/08/10 12:47

本書後半は「十便図・十宜図」を掲載。それぞれ一枚は、原寸大の掲載であり、意外に小さな絵であることがわかる。きちんとした解説がされているのは、全20図のうち4図のみで、他の16図は小さな写真があるだけで、書かれている漢詩の解説もないなど「十便図・十宜図」の解説としては物足りない。むしろ、文人画とは、作者の池大雅・与謝蕪村とは、といった点は、概要が理解できる入門的内容にはなっている。他に蕪村の墓のある京都市左京区一乗寺の金福(こんぷく)寺を2ページで紹介。

宵待草
2024/08/10 14:34

荒野の狼さん こんにちは 東京国立博物館の『特別展 神護寺』を7月20日に、鑑賞し感動しました。 本書のご紹介&レビューには、神護寺の復習や見落としの箇所の掲載もあり、感謝です!🍀 何時も、有り難うございます!🙋 お暑いですので、お互いに体調に留意したいと思います!💫 宵待草

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荒野の狼
「週刊ニッポンの国宝100」の4号は、「伝源頼朝像、曜変天目(ようへんてんもく)」。「伝源頼朝像」は、所蔵している神護寺では「虫払い」の時期の特別公開時にしか見ることができないが、私は2024年開催の「神護寺展」で見る機会があった。本書では、実見した時も気が付かない装束の文様や、拡大鏡を持参しないと見えない帯の文様などが解説。原寸大の顔の写真では切れ長の目など微細な点も確認できる。一方、像が頼朝のものであるか、足利直義のものであるかについて歴史的・学術的説明は乏しく、物足りない。
荒野の狼
2024/08/10 12:42

本シリーズで残念な点は、中ほどに織り込みのページがあるのだが、ここに織り込みならではの横長の図を掲載するなどの工夫がないこと。通常のページ体裁のほうが見やすいような内容をわざわざ織り込みにしている。

宵待草
2024/08/10 14:51

荒野の狼さん 44号と共に📝させて頂きますね!✨ 世界に3碗しか現存しない『曜変天目茶碗』、、、茶道は裏千家を約10年間お稽古しましたのに、未だ実物を一碗も拝見して居ないのです!🥺 荒野の狼さんは、本当に確りと学びを深めて居らして、見習いたいと思います!💫 情報レビューを感謝です!🍀 宵待草

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荒野の狼
カストロの生い立ちからキューバ革命、キューバ危機、チェ・ゲバラとの別れまでの半生を描く。「PLAYBOY日本版」に掲載されたものに加筆修正して2002年に単行本で刊行されたものの文庫版。「後記」では「今のところ、カストロの伝記・回想録はないp282」と書かれているが、その後、主にキューバ革命の達成を語った二冊からなる自伝「フィデル・カストロ自伝 勝利のための戦略」、「キューバ革命勝利への道――フィデル・カストロ自伝」が出版。
荒野の狼
2024/08/06 21:30

他に収録されているのは以下のような挿話を含む。チェ・ゲバラとの出会い。革命の訓練のためにプロレスラーをインストラクターとして雇ったp180。CIAの要請を受けたマフィアによるカストロ暗殺の試みp241。アメリカが偽装した爆撃機によるキューバ攻撃をした際に、カストロが語った言葉「これはまるで真珠湾攻撃だが、一千倍も卑怯だp245」。ケネディの「マングース作戦(三十三種類のテロと謀略活動を基礎とする)」p254.

荒野の狼
2024/08/06 21:30

以下は抜粋。 キューバは肥沃な土地であるにもかかわらず、サトウキビだけが植えられていたp25. ホセ・マルティ「ひと握りの金持ちがいる国家は豊かとはいえない。すべてのひとが少しずつでも富を持っている国家こそ、豊かなのだ」p30 カストロ「革命家の犠牲も、かつての宗教の殉教者の犠牲も、同じものから作られている。殉教者も革命の英雄に同じく、無私で寛容な人間である」p31 カリブ海諸国は、「身体を張る」ことが、男の評価を決定的なものにする文化風土であるp62

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荒野の狼
2024年に宇治を訪れたが、宇治上神社の記載のある本が欲しかったので、本書を古書で購入。宇治上神社は本殿と拝殿を4ページで解説。平等院は、建物が塗り替えられる前で、州浜も玉石に変えられる前の芝生であり、歴史を感じさせる写真が本書では見られる(現在の平等院は真新しいピカピカの平成の建築・庭園で趣きは感じられない)。撮影は小川光三のものが多く掲載されており、建物も阿弥陀如来像の写真もよい。
荒野の狼
2024/08/06 15:30

解説も専門性が高いわりにはわかりやすく、他書にはない詳細さ(例、雲中供養菩薩像の楽器ほかの持物はすべて後補p114)、梵鐘の各部の名称を図解で説明p121。また、平等院に関連する建築や仏像の写真も掲載。例、定朝の師にあたる康尚(こうじょう)唯一の遺例である東福寺同聚院(どうじゅいん)の不動明王像。

荒野の狼
2024/08/06 15:30

宇治の祭りとして、県(あがた)祭りを紹介p119.すぐれているのは、平等院周辺の、昔の地形配置図で、宇治川、(今はない)巨椋池(おぐらいけ)、木津川、などが描かれているもの。古代には宇治橋付近が水陸交通の要衝であったことが理解できるp127.

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荒野の狼
「新版 古寺巡礼 京都」シリーズの13巻は「平等院」。本シリーズの魅力は、豊富なカラーページであり、図録のような目的で購買している。本書にも64ページのカラー写真が掲載されており、鳳凰堂は、建物は塗り替えられる前のもので、州浜は玉石を敷き詰めた平成の整備事業以降のもので、また鳳凰堂に渡る二つの橋も復元されたもの。九品来迎図の写真説明には落書きの一つに三条西実隆によると推測されるものがあることが説明p59。
宵待草
2024/08/07 05:33

荒野の狼さん おはようございます。 共読本が更に一冊加わり、嬉しくレビューを拝読しました!💫 法話のエピソードには、ちょっと驚きました。 荒野の狼さんは、実際に訪ねてのレビューですので、何時も学びを頂き感謝して居ます!🍀 仏像や仏師の学びを始めて、3年に成る私には平等院は、宝庫とも言える作品群のお寺の一つです。  関西には魅力的な寺院などが在り良いですね!🌟 何れ訪ねるのを楽しみにして居ます。 何時も、有り難うございます!🙋 此れから更に猛暑ですので、お互いに体調に留意したいと思います!✨ 宵待草

荒野の狼
2024/08/07 11:30

宵待草様、コメント有難うございます。関西の社寺仏閣は多数訪れましたが、それで宗教的に満たされるということは稀で、彼らの宗派・哲学を伝えたいとか、利他の姿勢が見えるということありませんので、古寺巡礼シリーズの住職のエッセイの多くのレベルが低いのは頷けるところです。海外の他宗教のリーダーの高い思想・姿勢に較べると、門前に「面会謝絶」「立ち入り禁止」のような看板を掲げている日本の社寺は残念であります。芸術鑑賞の視点では、関西の社寺は、特別公開の時以外は、寺宝を見せてくれないことが多いので、事前調査がおススメ。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/04/18(1727日経過)
記録初日
1984/08/04(14768日経過)
読んだ本
1382冊(1日平均0.09冊)
読んだページ
322635ページ(1日平均21ページ)
感想・レビュー
1382件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
現住所
大阪府
外部サイト
URL/ブログ
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自己紹介

Amazonのレビューは2009年くらいから投稿しております。本の長めの感想は、アマゾンの「荒野の狼」の上記URLをご参照ください。本職は医学部で微生物学・免疫学・神経難病などの教育・研究をしております。現在は大阪在住ですが、アメリカで21年間医学教育・研究をしておりました。職場のURLは以下です。
https://www.med.kindai.ac.jp/microbio/

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