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2024年9月の読書メーターまとめ

荒野の狼
読んだ本
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感想・レビュー
7
ナイス
291ナイス

2024年9月に読んだ本
7

2024年9月のお気に入られ登録
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  • lune
  • 大根

2024年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

荒野の狼
「見ること」はノーベル賞作家のジョゼ・サラマーゴの2004年の作品で、英語題は「Seeing」で、1995年の「白の闇」(英語題Blindness)の続編。私は本作を「白の闇」の読了後に読み始めたが、本作では舞台はポルトガルの首都であることがわかる(「白の闇」では明らかにされなかった)。前作同様に謎の事件が冒頭に起こり、読者は、まず、その事件の原因に興味が魅かれることになる。首都の総選挙に大量の白票が投票されたため、政府は再選挙とするのだが、白票はさらに増えることになる。
荒野の狼
2024/09/15 16:59

前作の「白の闇」で起こった事件が本書で取り上げられるのは、警視が首都に送り込まれる後半になってからで、そこから「白の闇」の登場人物がでてきて、物語には緊張感が生まれる。「白の闇」の主人公の「医者の妻」に会った警視は、彼女は犯罪者などではなく、むしろ英雄といってよい存在であることに気が付く。キューバ革命の英雄で、政治的に盲目の人民を、ボリビアで先導したのはチェ・ゲバラであることを考えると、「医者の妻」はチェ・ゲバラがモデルなのではとも思えてくる。

荒野の狼
2024/09/15 16:59

そうした思いで「白の闇」での「医者の妻」の行動を思いおこすというのも、本作読了後の一興である。

が「ナイス!」と言っています。

2024年9月にナイスが最も多かったつぶやき

荒野の狼

2024年8月の読書メーター 読んだ本の数:9冊 読んだページ数:1473ページ ナイス数:459ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1124113/summary/monthly/2024/8

が「ナイス!」と言っています。

2024年9月の感想・レビュー一覧
7

荒野の狼
本書はNHKの「趣味どきっ!」「浮世絵で体感!リアルな江戸LIFE(全9回うち一回は総集編なので実質全8回)」のテキスト。放送の一回分のテーマを一章とし、全8章の構成。私は、TV番組を視聴した後に、本書を読んだが、TV番組で紹介された浮世絵と本書掲載の浮世絵は重なる部分があるが、内容はTV番組と本書では相当異なる。そのためTV番組を視聴していない人にも本書は独立して楽しめる内容だが、TV番組の印刷版を期待する人には不適。
宵待草
2024/09/17 07:26

荒野の狼さん おはようございます。 浮世絵は2021年の夏に、展覧会『北斎づくし』を鑑賞し、深い感動を覚えました。 其れ以前より更に興味を持ち、此の3年間は出来る限り、浮世絵の展覧会や講演会には足を運んで来ました。 やはり浮世絵には、芸術の多面的な学びが在る様に思います。 記載の『帯の結び方や着物の模様、、、』は、着物が大好きですので興味を惹かれます。 此の本は📝させて頂きますね。 今月は講演会での解説をする為に、予定が詰まりますが、読むのを楽しみにして居ます。 何時も有り難うございます!🙋 宵待草

荒野の狼
2024/09/17 12:16

宵待草さん。コメントありがとうございます。私は絵画は好きなのですが、花鳥画などを見ておりますと、描かれた花や鳥の種類がわからないと、十分に作品を楽しめないので、描かれた対象も学びたいなと思っておりました。しかし、人物の衣服などに関しては、目が全く向いておりませんでしたので、本書は新鮮でした。

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荒野の狼
「見ること」はノーベル賞作家のジョゼ・サラマーゴの2004年の作品で、英語題は「Seeing」で、1995年の「白の闇」(英語題Blindness)の続編。私は本作を「白の闇」の読了後に読み始めたが、本作では舞台はポルトガルの首都であることがわかる(「白の闇」では明らかにされなかった)。前作同様に謎の事件が冒頭に起こり、読者は、まず、その事件の原因に興味が魅かれることになる。首都の総選挙に大量の白票が投票されたため、政府は再選挙とするのだが、白票はさらに増えることになる。
荒野の狼
2024/09/15 16:59

前作の「白の闇」で起こった事件が本書で取り上げられるのは、警視が首都に送り込まれる後半になってからで、そこから「白の闇」の登場人物がでてきて、物語には緊張感が生まれる。「白の闇」の主人公の「医者の妻」に会った警視は、彼女は犯罪者などではなく、むしろ英雄といってよい存在であることに気が付く。キューバ革命の英雄で、政治的に盲目の人民を、ボリビアで先導したのはチェ・ゲバラであることを考えると、「医者の妻」はチェ・ゲバラがモデルなのではとも思えてくる。

荒野の狼
2024/09/15 16:59

そうした思いで「白の闇」での「医者の妻」の行動を思いおこすというのも、本作読了後の一興である。

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荒野の狼
「古寺巡礼京都」19巻は宇治市にある萬福寺。萬福寺を訪れると、印象的なのは日本の寺にはない中国風の異国情緒あふれる建築群と仏像群であるが、本書ではそれらの複数の写真の掲載と簡単な解説はあるが物足りない。本書で掲載されている文化財の多くは、萬福寺の文華殿にあり、普段は非公開で春と秋の年二回の特別展でしか見ることができないのは注意を要するp142。
宵待草
2024/09/14 15:05

荒野の狼さん こんにちは 此の本は未読にて📝させて頂きました!❇️ 本当に、寺院や仏像の拝観には、公開日やご開帳日に留意が必要ですよね。 もう少し、公開して欲しいなぁ~、、、文化財や仏像の、保存状態を守る為なのでしょうか? 仏像の学びを始めて今月で『石の上にも三年』経て、ご開帳日などを取り入れては{宵待草の仏像めぐり}も、継続して居ますが(折角、訪ねたのになぁ~😞)と、何度も思う事を経験しました。 中々と難しいものですよ。 何時も、有り難うございます!🙋 宵待草

荒野の狼
2024/09/14 17:08

同感です。公開日を特定するのは、単に布教したいという気持ちの欠如の現れだと思います。多くの社寺で紅葉のシーズンと特別公開を同時期に行いますが、紅葉を見たい人と仏像を見たい人は一致しないということも、そうした社寺はわからないのです。まあ、あとは京都の施設は出し惜しみ、宝の持ち腐れが多いように思います。一例を挙げるなら、京都の国立博物館など常設展がほとんどありません。

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荒野の狼
「アサヒグラフ別冊 美術特集 日本編67」は萬鉄五郎。74作品を82ページに、多くは1作品1ページの大きなカラー写真で掲載。本書はサイズが大きいので、作品によっては実物大であったり、実物の半分ほどの大きさであり、じっくりと作品が鑑賞できるのが魅力。作品の解説は巻末に4ページにまとめて記載。本書を見ると、萬鉄五郎のほとんどの代表作は岩手県立博物館の所蔵であることがわかる。他に白黒3ページで素描作品、短いエッセーが4編、萬の写真が2ページ、年表が1ページ掲載。
荒野の狼
2024/09/14 14:46

萬の代表作を鑑賞するなら、本書がおススメだが、絶版であるので古書での入手となる。ちなみに「新潮日本美術文庫 35」は萬鉄五郎であるが、こちらの掲載作品は32であり、写真の面積にして本書の1/3ほどであるが、コンパクトなカラー図譜であり手元で鑑賞するには適している。岩手県花巻市にある萬鉄五郎記念美術館では、同美術館の収蔵作品集が入手できるが、こちらは萬自身や家族(妻子など)の写真が豊富でユニークな内容だが掲載作品は少ない。

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荒野の狼
「新潮日本美術文庫 35」は萬鉄五郎。32枚の作品のカラー写真と解説を見開きで紹介する体裁で、時に参考図として小さな白黒のデッサンなどの写真も掲載。本の大きさは新書と単行本の中間くらいなので絵の鑑賞にはやや小さい感はあるが、厚手の紙が使用され、コンパクトなスタイルは手元に置いて気軽に見るのに適している。他に、13ページの 田中淳による解説と、8ページの年表が、小さな白黒写真数枚(萬の写真など)が付されて掲載。
荒野の狼
2024/09/14 14:43

ちなみに萬の他の図譜として、「アサヒグラフ別冊 美術特集 日本編67」は萬鉄五郎で、74作品を82ページに、多くは1作品1ページの大きなカラー写真で掲載しており、絵の鑑賞にはベストであるが絶版なので古書での入手となる。岩手県花巻市にある萬鉄五郎記念美術館では、同美術館の収蔵作品集が入手できるが、こちらは萬自身や家族(妻子など)の写真が豊富でユニークな内容だが掲載作品は少ない。

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荒野の狼
雑誌「ウイルス」は、日本ウイルス学会の学会誌で、2024年6月発行の第74巻第1号の特集は「ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン」。特集で、城玲央奈と角田郁生は「HPVワクチンの接種率向上のために:“副反応”分子相同性仮説と動物モデルの科学的欠陥」の題名で、反ワクチン派が副反応の理論的根拠として引用している論文の欠陥をイラスト入りで解説している。HPVワクチンのキャッチアップ接種が2025年3月で終了することを受けて緊急出版といえる内容で、ワクチン接種の不安解消に薦めたい論文。
荒野の狼
2024/09/13 16:03

宮本翔と鈴木忠樹はSARS-CoV-2感染において、感染性ウイルス排除には粘膜分泌型のIgAが重要であるという2023年にPNASに、彼らが出版した論文内容を紹介。IgAは粘膜に分泌される過程で分泌成分(Secretory component)が結合し、多量体となる(血中IgAは単量体)。

荒野の狼
2024/09/13 16:03

本書では、分泌型IgAの検出方法については書かれていないが、PNASの原著のSupplemental InformationによるとSecretory componentに対する抗体(HP6141)を抗分泌型IgA抗体として使用しているようである。そのためIgAのサブユニットのIgA1とIgA2を区別はできないとしている(厳密に言えば、Secretory componentはIgMにも結合する)。

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荒野の狼
「祭りの晩」は、10分で読了できる作品。心優しい山男が登場し、これに心を寄せる主人公の少年と、差別する大人が描かれる。私は、子どもの頃に本作を読んだが、月日が経っても、本作の魅力は失われない。祭りに「空気獣」といういかがわし出し物が見物客を惹きつける描写があるが、昭和の日本の祭りには、こうした下品であったり差別的な出し物が出ていたものである。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/04/18(1726日経過)
記録初日
1984/08/04(14767日経過)
読んだ本
1381冊(1日平均0.09冊)
読んだページ
322244ページ(1日平均21ページ)
感想・レビュー
1381件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
現住所
大阪府
外部サイト
URL/ブログ
https://www.amazon.co.jp/gp/profile/amzn1.account.AGAXCTZNJ3RUL2ZYI3KBAEWCB36Q?preview=true
自己紹介

Amazonのレビューは2009年くらいから投稿しております。本の長めの感想は、アマゾンの「荒野の狼」の上記URLをご参照ください。本職は医学部で微生物学・免疫学・神経難病などの教育・研究をしております。現在は大阪在住ですが、アメリカで21年間医学教育・研究をしておりました。職場のURLは以下です。
https://www.med.kindai.ac.jp/microbio/

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