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2024年10月の読書メーターまとめ

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読んだ本
6
読んだページ
1607ページ
感想・レビュー
6
ナイス
422ナイス

2024年10月に読んだ本
6

2024年10月のお気に入り登録
3

  • テイネハイランド
  • ろく
  • T66

2024年10月のお気に入られ登録
2

  • テイネハイランド
  • 日々是ご機嫌

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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心地よい連作短編集。主人公の「私」は、2020年代には絶滅危惧種のような文学的教養あふれる女子大生。づけづけとデリカシーなく人の領分に踏み込むことも、しっかりと間に一線を引いて距離をとることもなく、適切な距離を取りながらもその人の置かれた状況を慮り、その人の心情に寄り添って暖かく心を配ることのできる魅力的な人物造形。「類は友を呼ぶ」の言葉の通り、友人・両親・姉も、そして円紫師匠も、表面的なキャラクターはそれぞれながら、根底的な人間性はよく似ている。三作とも佳作ながら、やはり一推しは表題作。よき姉妹です。
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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

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2024年10月の感想・レビュー一覧
6

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円紫さんと私シリーズ第4弾。日常の謎ミステリーのカテゴリーにはたして入るのか、主人公のわたしが卒論のテーマに選んだ芥川龍之介の小編『六の宮の姫君』を入り口に、円紫師匠の導きにより、芥川と盟友・菊池寛との交流と友情を明らかにする長編。作中に出てくる戦前の名作や文学史の素養があれば、さらに面白く読めたことであろうが、そうした前提知識なしでも、芥川と菊池の人間像がしっかりと描かれ、両者の作品や言動に表出するその人の核心的な要素の対比が十分に堪能できました。
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最近、北村薫作品を立て続けに読んでますが、円紫師匠も中野のお父さんも、穏やかで人当たりのよい市井の常識人であり、周囲の知人を暖かく受容し、その人の成長や幸せを心から願う善人であり、かつ深い人文的教養に裏打ちされた凄腕の“armchair detective”。この人物造形に、「こんな非現実的なキャラクターなんて…」と思いつつ、しっかり魅了されています。一昔前には、このような文学的な教養溢れる国語科教員も散見されたのかもしれませんが、今や絶滅危惧種でしょう。さらりと読了しましたが、リーダブルな佳作です。
venturingbeyond
2024/10/16 00:00

これも、シリーズ追っかけて購入することになりそうです。

ikomuro
2024/10/16 06:25

安楽椅子探偵といえば、「覆面作家」シリーズが好きです。作者自身が覆面作家だった頃の初期の作品ですが、いまよりポップなかんじで楽しめるかも。

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長嶋有の小説のコミカライズ集第2弾。前作よりもこちらが好み。それぞれの漫画家が、原作への愛を語る巻末のコメントを見ても分かる通り、原作へのリスペクトがそれぞれの作品に滲み出ており、滋味深い一冊となっている。個人的には、『問いのない答え』がベスト(次点は『三の隣は五号室』で、ベストと甲乙つけがたい…)。他方、巻末で原作者も漫画への愛とリスペクトを語っており、この相思相愛が基底にあることが、二作を通じての味わい深いコラボレーションを産み出していることがよく分かる。
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ネタバレ円紫さんと私シリーズ初の長編。前作にちらりと登場した〈私〉の後輩で、物心がつく前からの親友同士である津田さんと和泉さんを襲った悲劇の顛末を、これまで同様、円紫師匠が鮮やかに解明。〈私〉の大学での友人との矢切の渡しの場面も含め、登場人物の誰しもが、身近にいる大切な人を思い、その心情に寄り添おうとする善き人、ケアする人であるところが、悲劇的エピソードを後味の悪いものにせず、救いのある読後感をもたらしてくれている。ミステリーの好著にして、連作全体でビルドゥングスロマンともなっているウェルメイドな佳作でした。
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心地よい連作短編集。主人公の「私」は、2020年代には絶滅危惧種のような文学的教養あふれる女子大生。づけづけとデリカシーなく人の領分に踏み込むことも、しっかりと間に一線を引いて距離をとることもなく、適切な距離を取りながらもその人の置かれた状況を慮り、その人の心情に寄り添って暖かく心を配ることのできる魅力的な人物造形。「類は友を呼ぶ」の言葉の通り、友人・両親・姉も、そして円紫師匠も、表面的なキャラクターはそれぞれながら、根底的な人間性はよく似ている。三作とも佳作ながら、やはり一推しは表題作。よき姉妹です。
が「ナイス!」と言っています。
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良書。「青い芝の会」の活動を中心に、障害者の当事者運動が「健常者社会」を支えるマジョリティの何を告発し、どのような社会変革を望んだのか、その歴史と主張のコアがよく分かる。マジョリティ側に立つ障害者の親の苦難や苦労にスポットライトが当たり当事者が置き去りにされる構図、フェミニズムの性的自己決定権(中絶する権利)との相克、「青い芝の会」のメンバーが実践した性的自己決定権の行使が有する(当時としての)ラディカルさとその家族観が有する保守性など、考えさせられる論点が列記されており、学びの多い一冊でした。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/05/29(1639日経過)
記録初日
2020/04/25(1673日経過)
読んだ本
443冊(1日平均0.26冊)
読んだページ
107397ページ(1日平均64ページ)
感想・レビュー
270件(投稿率60.9%)
本棚
11棚
性別
外部サイト
自己紹介

my favorites : UK rock, rugby football, Islay malt(Lagavulin, Bowmore…), political philosophy, social philosophy, sociology of education, etc.

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