言葉が体系をつくる、トートロジー的な世界観の反復（はじめに言葉あり）から、物が主役となり、物の表象の結果が言葉になり、その主体としての人間が現れて分析され、その人間たちをアプリオリに取り囲む歴史と文脈で結ばれる人文科学への移り変わりを、言語学における語根から活用語尾の法則へ、経済学における自然の価値の奪取から労働による価値の増加へ、生物学における姿形から法則の探究へ、などの例をひいて表象した本である。

そしてこの本を「卒論の内容的疎漏がないかの確認」のために慌てて読むことになるわけだが、たしかにこの本に欠けているのは、トマス・モアやシェイクスピアの意識には確固としてある、劇場型犯罪の概念である（第二部p109あたりには重要な指摘として「表徴による処罰」があるが、ほんとうにそれだけ）。基本文献ではあるかもしれないが、いまわたしに必要な文献ではなかったようだ。

言葉が体系をつくる、トートロジー的な世界観の反復（はじめに言葉あり）から、物が主役となり、物の表象の結果が言葉になり、その主体としての人間が現れて分析され、その人間たちをアプリオリに取り囲む歴史と文脈で結ばれる人文科学への移り変わりを、言語学における語根から活用語尾の法則へ、経済学における自然の価値の奪取から労働による価値の増加へ、生物学における姿形から法則の探究へ、などの例をひいて表象した本である。