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2024年5月の読書メーターまとめ

ちいまな
読んだ本
9
読んだページ
2003ページ
感想・レビュー
9
ナイス
294ナイス

2024年5月に読んだ本
9

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ちいまな
子どもと一緒に新たに母として同じ1歳から生きていく。おかあさんはお料理上手じゃなきゃいけない、裁縫掃除家事って、甘えたことを言うけどそれまで娘としての役割をひたすらに享受していたら世間が望むおかあさんになんてとてもじゃないけど準備不足なのだ。おかあさんだから子どもをうまく育てるのは当たり前、子どもが私をおかあさんとして強くさせてくれた。そう思えるようになるまで、おかあさん業をこなすのに必死でそこまで成長できてるのかなって不安になる。この焼け焦げた卵焼きをみていると。それでもおかあさんでいさせてくれますか。
ちいまな
2024/05/03 23:28

このオムニバスの作品の中ではきまじめな卵焼きがあまりにも好きすぎました。これだけ読んだことがこの本を読んだ意義だっていえるくらいに。

が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
9

ちいまな
子どもって残酷だ。大人の意を反して結託する。大人をものともせずに騙していく。でもそれって大人からみたものの見方であって、子どもにとっては大人の思い通りにならないことが子どものものの見方であり、真実なのだ。でもでも、急に裏切らないで、急に泣き叫ばないで、急に嘘なんかつかないで(嘘なんかついてないもん)。大人が子どもに騙されてると感じる時、それは子どもの頃に経験して忘れた、寂しい、悲しい、孤独感、それらが一気に押し寄せてくる(経験してたのにね。忘れちゃったんだね。いっつもこれを経験してるんだよ)/白いセーター
が「ナイス!」と言っています。
ちいまな
怪の情事に付き合う桜蔵も2年目となれば手慣れたもの、毎回同じ流れで流され身を任せて満足したら帰っていく。いい加減にその妖しいものものにひょこひょこついていく悪い癖をなおしたらどないですか?と突っ込みたくなるけどそういう女の身体だから致し方ないのか、否、弟が理解したら悲しむんじゃないかなと思う。蔵兄と菊っちゃん以外、真也も含めて蔵兄の特異体質に気づいていそうなところ、当人と読者が蚊帳の外のようなきもちがします。ところで柾が脱父宣言をして息子を囲うというのは本性出して逃げろ危険な気配がしますが大丈夫なのか…?
ちいまな
2024/05/28 23:23

最後に望月の旦那が出てきて声を上げそうになったけどやっぱりあの人、なんか絡みがあるのか…そうか…。菊っちゃん出番少ないなぁ残念だなぁ次作はもっと出番少なそうだなぁ残念だなぁという気持ちです。わたし、長野まゆみの描く純粋で危うげな少年の代表みたいな菊っちゃんがだいすきなので…

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ちいまな
割に合わない、私はこれだけ頑張ってるのに。あの人はあんなに恵まれてて私ばっかりに面倒事が降ってくる。私ばっかり、私ばっかり。だから少し、抵抗したってなんのバチも当たらない。いいじゃない、これだけ不公平な世の中に私だけがいるんだからー。ーそんな顔をしてそうだなって思う。何をそんなに人と比べて私ばっかり、私ばっかりと言い続けてるんだろうこの人は。人は社会的な動物であって人との比較は避けようもないけれど、それだけあの人は、私ばっかりって言い続けてたらそんな基準でしか物事を見ることができなくなるよね、かわいそう。
ちいまな
2024/05/23 20:27

とても良かった、高瀬さんの本ってこう、くさくさした特に言及する必要のないこころのなかのどろどろを丁寧に、ひとつひとつすくい上げていきますね。ちょうど私ばっかり、割に合わないって言い続けてる人が目の前にいる状況だから、ふって笑いながら読めた。とてもよかった。末永い幸せも結婚出産がおめでたいものには変わりはなくても実際そう思えてても、おめでとうーきれいーおしあわせにーって版を押したことばたちに嫌煙するきもちが丁寧に描写されてた。とてもよかった。すきです。

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ちいまな
ヴァイオリンのボーイングまで聴こえる、わたしの耳をあなたのやさしい指で包んでほしい。骨ばっていて、指の腹はきれいな曲線を描いている、冷たすぎず温かすぎず心地よい体温で、とても力強くてそれでいて、決して人を傷つけることのない、あなたの指、わたしの人生を左右してほしい。過去でしか逢えないのではなく、その指が過去のものであったとしても、今と未来も一緒にわたしの耳の道筋をあなたのその指で決めてほしい。その指で形作られる文字たちが、決して読むことができていなくても、指の余白なんていらない。完璧な余白をあいしている。
ちいまな
2024/05/19 18:25

なにかの本を読んだ時、最後がこういう流れだったらもっとすきだったなぁでもそれって小川洋子の世界になるなぁと思った通りのラストになっていて、それがとても心地よく、こういう小川洋子の余白をわたしはとてもあいしているのです。

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ちいまな
大人の都合に付き合わされて、人ならざるものとの交わりを繰り返す。死人にも情事は必要なんだよと言うけれども、こっちの都合をなんにも聞いちゃくれない。先のことばを筆頭に勝手なことばかりを言われる。好みの男を連れてくるとか、いい女になったなとか、生きているのは理解してても一緒に連れ込む気だったとか、その他云々。桜は確かに儚くきれいだけれども、それと重ね合わされても困るんだなと思い、この1年、なぜかそんな状況に慣れている自分がいる。これはよくない。大人たちはどうしたいのか、また死人が埋まる桜の季節になってきた。
ちいまな
2024/05/15 22:40

ハァーーーーッッ!!!!ありがとうございます!!個人的には秋菊の菊っちゃんがだいすきなので、菊っちゃんのいい男っぷりに豹変していく様が見てみたい…!蔵兄って可愛く呼んで後ろにひっつきのらりくらりしながらゆで卵食べてるのにかっこよくなるんでしょ?最高かな…!連作ということで次作にも望月の旦那が出てくるかなぁどうかなぁ出てこないだろうなぁ。でも蔵兄はもっと状況に怒っていいとおもう。

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ちいまな
なんで発達障害って増えてるんだろうっていうのはすごく疑問に思ってる。ただ、毎日情報量多いなぁって思うので、現代の情報量についていけるか、子どもの頃のわたしはって思うと絶対についていけない。特に匂いと音と光が。そう、まさに感覚過敏になると思うんですよ、誰であっても。男性脳と親和性のあるASDの脳の構造を考えると情報量が消えずにキャパオーバーになる。だから診断に感覚過敏が追加されたのだと考えるとなるほどなぁと。マインドフルネスとかやって、情報量をいったんシャットアウトした方がいいのか。自律神経整いそうだなぁ。
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ちいまな
お茶を点てることはおもてなしをすること、今日の天気、気分、その人への思いすべてを考慮して、お茶菓子も決めていく。1月は新年に感謝を、2月は寒さをしのぐために、3月は別れを惜しんで、4月は出逢いに期待を込めて、5月は新芽を感じて、6月には雨の匂いを含ませて、7月は納涼を、8月は大切な人を偲んで、9月は残暑を名残りを、10月は月を見上げて、11月は紅葉を見つけて、12月は師走を駆けるために。思いを込めることは出逢いを大切にする、もう一度あなたに逢うためにお茶とお茶菓子を用意する。抹茶は人との縁をつなぐのだ。
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ちいまな
列に並んで待つということは、それだけに集中できる。これはなんの列だろう、なぜ一体感のない連帯感だけがあるのだろう、なんのために並んでいるのか、この人たちはどうして並んでいるのか、そもそもこれはなんだっただろうか…。疲れた、考えたくないと思い、過去も未来もなくなって今を並ぶということだけを意識していく、自分が誰だかわからなくなるまで。でもそれでいい。過去も未来も手元に残して置きたくないんだ。今だけを集中させていたい。だってもう忘れる。書いた文字も前の知己すらも並んで記憶を消していくことだけが僕の願いだから。
ちいまな
2024/05/06 20:51

逃亡者、カード師あたりからひとつのターニングポイントを迎えて、なんか雰囲気が変わっていっている気がしますがこの変化は好きです。言語化できずでごめんなさい。ちなみに読んでいるときに吉村萬壱の虚ろまんてぃっくに出てくる行列ばっかり思い出してくれて汚エログロとは違うんだけどなぁやだなぁとそればっかり考えていました。むぅ。

が「ナイス!」と言っています。
ちいまな
子どもと一緒に新たに母として同じ1歳から生きていく。おかあさんはお料理上手じゃなきゃいけない、裁縫掃除家事って、甘えたことを言うけどそれまで娘としての役割をひたすらに享受していたら世間が望むおかあさんになんてとてもじゃないけど準備不足なのだ。おかあさんだから子どもをうまく育てるのは当たり前、子どもが私をおかあさんとして強くさせてくれた。そう思えるようになるまで、おかあさん業をこなすのに必死でそこまで成長できてるのかなって不安になる。この焼け焦げた卵焼きをみていると。それでもおかあさんでいさせてくれますか。
ちいまな
2024/05/03 23:28

このオムニバスの作品の中ではきまじめな卵焼きがあまりにも好きすぎました。これだけ読んだことがこの本を読んだ意義だっていえるくらいに。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/08/10(1046日経過)
記録初日
2015/03/22(3379日経過)
読んだ本
1177冊(1日平均0.35冊)
読んだページ
257087ページ(1日平均76ページ)
感想・レビュー
1126件(投稿率95.7%)
本棚
10棚
性別
URL/ブログ
https://note.com/eaaadust
自己紹介

本を読んだときのきもちを数行の散文詩にこめてます。
名前回避のため、名称変更しております。どの名前でもおすきにどうぞ。

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