青酸カリ=アーモンド臭というのが当時の謬見としてトリックに絡んでくるのかと思ったらそんなこともなく……香ばしい匂いとは書いてないと言われればそれまでですが。話の展開は言い尽くせないほどとにかく凄かった。

帯も災いしてだいたい想定内。舞台となる基地が実在したことが一番想定外だった。アルジス・バドリスの方が好きかな。

面白いしブラックユーモア具合も適度な佳品だけど一日で読み切ろうとするとダレる。一番気になったのは「推定」、35,38,39,41,47ページでゴートのトがカタカナのトではなく卜辞の卜になっている。コピペを疑うにも規則性もなく、こういう意味不明な誤植は好物なので、嬉しい。

青酸カリ=アーモンド臭というのが当時の謬見としてトリックに絡んでくるのかと思ったらそんなこともなく……香ばしい匂いとは書いてないと言われればそれまでですが。話の展開は言い尽くせないほどとにかく凄かった。

面白かった、一番印象的なのは青崎有吾の上手くまとまった選評

まえがき読んで外れかと思ったけど三又又三とかかなり面白かったし、野蛮草昧な雑草魂の浅草キッドが草廬三顧の果て草野仁と番組を共にする、みたいな言葉遊びには素直に感心した。

元版に「小さな修正、字数調整」を施しただけで増補を謳うのは言葉の乱れじゃないのか