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2024年10月の読書メーターまとめ

ピンガペンギン
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感想・レビュー
10
ナイス
308ナイス

2024年10月に読んだ本
19

2024年10月のお気に入り登録
3

  • のり
  • えとろん
  • そふぃあ

2024年10月のお気に入られ登録
2

  • のり
  • えとろん

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ピンガペンギン
「晴子情歌」(既読)から始まる髙村薫氏三部作に禅僧が登場して、その描写が南師にあまりに似ているので、隠れて取材を受けたんではと疑われたという。南師は早稲田で現代美術専攻だっとはちょっと意外だった。哲学科のイメージがあった。南師が脳性まひのある男性と旅行時に男性が「この人生では失敗しちゃったんですよ」(過去世の行いの結果)と発言したのに対し、「他の人の身代わりになったんでは」と答えてしまったと。そのあとも顔を合わせても無視してしまったのがトラウマだと。一般人は黙るという手があるが、僧侶は沈黙不可の辛さ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
10

ピンガペンギン
アガサ・クリスティが1947年にウェストマコット名義で出版した非ミステリー小説。「春にして君を離れ」より面白かった。語り手は交通事故にあった元教師。保守党で選挙に出馬する俗物だが人を引き付けるゲイブリエルと同じ女性を愛す。ゲイブリエルがしゃべると自分も引き付けられた。最初、これは階級の違いが一番のテーマなのかと思って読んでいたが、ゲイブリエルが自分を「オセロ」のイアーゴーになぞらえて語るシーンでは目が釘付けになり、もっと次元の違う話をしていると思った。英国の保守党・労働党の違いなども興味深かった。
ピンガペンギン
2024/10/31 13:04

「国会議員の仕事は国家への奉仕であるべきですわ、まったく無報酬の」旧時代を代表する貴族の発言。「誰かを幸せにすることが結婚の目的じゃないのですからね」語りてが、DV被害にあっている気の優しい人妻ミリーにたいして。ミリーは最後のほうで、また手の早そうな男と再婚するというトホホな決断(?)をするのだった。語り手の嫂のテレサが冷めていて面白い発言を連発していた。アガサ・クリスティの考えに近いのかな?と思ったことでした。

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ピンガペンギン
グノーシスについての、読めば明確にイメージがつかめる良書。副題の「異邦の神」とは人間によって異邦エーリアンな神が創造神(デーミウールゴス)と別にいるとされたため。二人の神がいるという意味の二元論。世界と人間が誰によって創造されたかがキリスト教などとは違う。仏教の方がまだ似ている所が多いように思う。2世紀のキリスト教徒にマルキオンがいて、彼がグノーシスの世界観を持っていたので、対抗して正典が決まったという。「異邦の神」…この考えが多くの人に受け入れられるとは思えない。でもこういう発想、密教的?なものには→
ピンガペンギン
2024/11/01 18:32

→私はかなり興味がそそられる。グノーシス神学には選民思想がある。対抗勢力(初代キリスト教の教父たちに反駁された。)とは徹底的な論戦が行われたのだろう。(序文にグノーシスは戦闘的な運動だったとある。中央アジアにまで勢力が伸びていた。)また生殖は良くないことと考えるので、禁欲思想になり、よって信者の数は増えにくい。導かれるのは禁欲と放埓だった。

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ピンガペンギン
著者は1983年生まれ。出版社勤務などを経て東大医学部卒ののち医師。「タバコ、酒、次の標的」タバコの害はたかが知れたものなので許容するべきという。この時点で読む気を無くす人がいそうだが「がん検診」は一読の価値あり。「がんも予防できない」し、早期発見が良いとは限らない。早期発見が有効ながんはごく一部だという。9章では「エビデンス」=科学的根拠ではないことが語られる。男性の前立腺がん検診は、副作用(尿漏れ、性機能不全などが起こる)があるのに、死亡者を減らす効果は少ないことがわかっている。
ピンガペンギン
2024/10/27 12:13

EBM(エビデンスに基づく医療)というのは実は難しいものなのだな、とわかった。エビデンスをどう評価するのかが時によってかわってくる。コクランという信頼性が高い(高かったというのが正確なようだ)データの専門家集団の記述が興味ぶかい。レントゲン検査を健康な人にするのは意味がない。乳がん検診についても記述があるので興味のある人は一読を。最後の「まごわやさしい」(体に良い豆、ゴマ、海藻などを食べようという合言葉)・は呪文?というのは、抵抗感を感じた。

ピンガペンギン
2024/10/27 12:21

訂正:USPSTFという専門家集団が肺がん検診はヘビースモーカーに限定して勧めた。ただしその際はCT検査であり胸のレントゲンは信頼性が低いとして勧められていない。P103

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ピンガペンギン
2022年6月発行。家族に緑内障がある人が多いので眼科受診して詳しい検査で自分もそうだと分かった。身近に多いと対処すれば失明する病気ではないと知っているので、ショックではなかったが、目薬を毎日さすことになるのが少し気が重い。疫学調査で40代で5%、70代で10%いるとわかっている。近視の人はリスク大。60%の人は眼圧が正常でも緑内障になるので詳しい検査が必要。視野が欠けていても両目で補いあうので進行していても気がつきにくい病気だ。目薬をさした後に人さし指で目頭を押さえるのは必須だとわかった。(マスト事項)
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ピンガペンギン
皮膚の疾患は治るのに何年もかかるのが普通で、本人は想像以上に苦しんだり不安だったりする。ニキビで悩んでいた高校生の体験談など。腸へのアプローチも有効かもしれないということ。スキンケアの積み重ねが治療ベースになるがそれが難しいことなど、色々と学べる良い本だった。この先生の経歴はかなりすごいな、と思い、クリニックの口コミを見たらやはりすごく良くて、激混みのようだ。(地元にも3時間待ちが普通の薄毛治療でも有名らしい皮膚科がある。)
宮崎太郎(たろう屋)
2024/10/22 22:36

当事者なのでよくわかります。良い本を紹介して下さってありがとうございます。本当にありがたいです。

ピンガペンギン
2024/10/22 22:43

コメントありがとうございます。豊田医師はたくさん本を書かれているようですが、この本は最近の出版で、良書だと思いました。豊富な臨床経験でわかること自信をもって言えることははっきり書かれており、一方原因不明なことはそうだと書いていて、一般向けの本として信頼できる内容に思えました。

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ピンガペンギン
「晴子情歌」(既読)から始まる髙村薫氏三部作に禅僧が登場して、その描写が南師にあまりに似ているので、隠れて取材を受けたんではと疑われたという。南師は早稲田で現代美術専攻だっとはちょっと意外だった。哲学科のイメージがあった。南師が脳性まひのある男性と旅行時に男性が「この人生では失敗しちゃったんですよ」(過去世の行いの結果)と発言したのに対し、「他の人の身代わりになったんでは」と答えてしまったと。そのあとも顔を合わせても無視してしまったのがトラウマだと。一般人は黙るという手があるが、僧侶は沈黙不可の辛さ。
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ピンガペンギン
鎮痛薬を月に10回以上飲むのは危険だと言われているが、その場合の数え方については、日数優先なのか飲んだ錠数優先なのか不明だった。薬物原因の頭痛になると大変なので必須の知識だと思う。薬物原因頭痛の回復率は低い。この本では日数優先で数えるとなっていた。具体的な薬の製品名で即効性と安全性でグラフが載っている。バランスが良いのはこの薬だと明示されていたので参考になった。アメリカ他の治療器なども興味深い。
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ピンガペンギン
埼玉国際頭痛センター長の話が漫画に。頭痛予防体操の方法ものっている。片頭痛は女性ホルモンの連動に関係しているので、女性の方が有病率は男性の3.6倍だとか。私は39歳頃から症状が時々起こるようになり夏に特に調子が悪いです。週末(休日)の午前中に楽しい予定を入れて、セロトニンが減るのを防ぐのが、予防のポイントらしい。また私は光が原因になるタイプかと思うんですが、甘い匂い(バニラとかココナッツとか)で片頭痛が起こるタイプの人もいるとあり、バニラ系は私は好きな香りですが、はた迷惑にならないように気をつけよう。
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ピンガペンギン
子供のひどい口唇炎(剥落性口唇炎)を良くするヒントを求めて3冊借りてきた中で、この本が良かった。オメガー3系油(アマ二油、エゴマ油)を一日小さじ1飲むのが体に良い。理屈としては細胞膜はほとんど油でできているので、油脂の性質によってさまざまなところに影響するのだと。私は偏頭痛が今年の夏もひどく、食事では生クリーム、チョコがだめだと経験的に身にしみているが、ミスドでドーナツ1個だけ食べた翌日に頭痛が出て寝込んだ。オメガ6系油のリノール酸は→アラキドン酸→プロスタグランジン(痛みや炎症の原因になる)ができる→
ピンガペンギン
2024/10/09 20:04

blue xxさん、コメントありがとうございます。チョコラBB、いいですね。父もよく飲んでいます。娘は皮膚科ではビタミンBを処方されたことがありますが、当時こどもで、ちゃんと飲んでたか怪しかったです。今は20歳になりました(一人暮らしです)が、何をやるにしても本人が長期間続けないと効果が出ないので、油のことなど体に良い食事の情報を伝えていこうと思っています。

ピンガペンギン
2024/10/09 20:13

新田新一さん、皮膚科医のアトピーの本を読んでいたら、「角質層は乾燥するとバリア機能が失われて細菌が繁殖しやすくなり」とありました。マヌカハニーはずっと自然食品店で見かけています。確かに高いですが、効果があれば安いものです。ヒントをありがとうございます。

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ピンガペンギン
1981年から1985年のイシグロの言う英国の激動の時代に書かれた(序文より)。戦中に国策に影響したと思っている主人公(画家)が、次女の見合いに際して過去を振り返る。会話には「遠い山なみの光」で感じたような違和感をあまり感じなかったが、イシグロはやはり英国人だなと思った。端的にいって、英国人ははっきりものを言うのだなと思う。それに比して日本人は角を立つのを避けることが多いと思う。翻訳が素晴らしく良くて最初から最後まで気持ちよく読めた。「遠い山なみの光」は途中経過が意図的に省略されていたので、作品としては→
ピンガペンギン
2024/10/09 16:14

→どうなのか?と思うところもあった。この作品は自意識の中の自分と他者から見られた自分とのずれのようなものがうまく描かれていた。主人公の師匠がイシグロの考え方に近いのかなと思った。「年をとってから振り返り、自分の生涯はそういう世界のユニークな美しさを把握する使命のために捧げられたと自覚できたなら、わしは大きな満足を感じるに違いない」

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/12/17(1072日経過)
記録初日
2017/11/25(2555日経過)
読んだ本
1406冊(1日平均0.55冊)
読んだページ
343019ページ(1日平均134ページ)
感想・レビュー
502件(投稿率35.7%)
本棚
26棚
性別
現住所
高知県
自己紹介

2021年12月に登録しました。50代です。
○2023年は堀田善衛「インドで考えたこと」を1月に読み、また「九つの人生」を7月に読んだりとインド関連に興味が出てきた年でした。
◯感想を書く時に、面白くないと思った小説からも発見があるんだ、と気が付きました。読書メーター、いいね!(バルザック「田舎のミューズ」の感想を書いていて。)2024.1
○語学学習アプリDuolingoでフランス語と中国語を学んでいます。二兎を追う者は…と申しますが、面白いので二言語とも続けたいと思います(2024.5)
○台湾出身の著述家焦さんによる「現代の世界的ピアニストたちとの対話」シリーズが好きです。
○海外作家ではバルザックが一番好きで読み進めています。今まで読んだ中では「オノリーヌ」「金色の眼の娘」「骨董室」が特に印象にのこっています。
○精神科医の中井久夫を須賀敦子全集(河出文庫)の解説者として知り、エッセイを読んでファンになりました。2022年8月に逝去されたと読書メーターのおかげで知りました。













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