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2025年1月の読書メーターまとめ

hirokoshi
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感想・レビュー
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34ナイス

2025年1月に読んだ本
19

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

hirokoshi
「精神疾患は遺伝ではない」と何かで聞いたことがあったので、この副題を見て「偏見助長しないでよ…」と敬遠していた本。年末に映画「どうすればよかったか?」を観たので、副読本のつもりでようやく着手。幼いメアリーが部屋の整理を何度もやり直すことで、自分には物事をコントロールする力が多少なりともあると思おうとしたくだり、身につまされる。メモ「問題の否定と秘匿と隠蔽は、問題そのものと同じくらい悪い」「子供は親が構築したシステムを使う」「でも、生き延びる以外、何ができたというのでしょう?」
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
17

hirokoshi
天皇制に軸を置いて、その成り立ちと憲法、戦争、今の教育についても言及。被害者として戦争を語るばかりで加害者の視点が少ないことが、戦争責任への意識の未熟さを野放しにしてるのは同意。メモ:文部省1943年 学校防護指針「御真影、勅語等の証書や謄本の奉護」が最優先/日の丸・君が代は日本のアジア侵略の象徴となってきた歴史があるため、国旗・国家として使うべきではない/1996年頃から自虐史観・歴史修正主義/特別扱いを認めることは差別を生む/皇室典範/デンマークの保育園では読み書きは教えない
hirokoshi
2025/01/31 11:04

「過去に目を閉ざす者は、結局のところ現在にも盲目となります」西ドイツ大統領 ヴァイツゼッカー ドイツ敗戦40周年演説

hirokoshi
読み上げ機能使用。めちゃめちゃ良かった。著者自身が思春期のころ家庭から逃げたかったのだそうで、そういった境遇の子どもへの目配せもあり寄り添いがとてもやさしくあたたかい。しんどい気持ちの対処の選択肢に「誰にも話さない。とにかく寝るとか」があるのも感心した。この手の本って「まあゆうてもあなたの認知をなんとかするしかないわけです」的に、困っている読者をさらに追い詰めるように感じてしまうようなものもある(そういう被害妄想を持ってしまうくらい読者は困って弱っているのです…)中で、これは本気で読者を救おうとしてる。
が「ナイス!」と言っています。
hirokoshi
軽い気持ちで手に取ったらめっちゃおもしろかった。おもしろがってる場合じゃないことが改めてわかった。メモ:教育勅語は最終的には「国の犠牲になれ」と言っている/自分が持っているものを手放して同じ位置に立つのを拒否することが、いわゆる既得権/人権は困った人に合わせること/攻めてこられる前に話をつけるのが政治家でしょう/家庭教師エリザベス・ヴァイニング クエーカー教徒/三笠宮「帝王と墓と民衆」
hirokoshi
「特別」と「特殊」の違い、「変わらないことばは もはや生きたことばではなく死んだことば」、「差別語はののしり言葉として用いることはできるが ののしり言葉すべてが差別語ではない」、「首」「頭」と「生首」の違いなど、言われてみればと視野がクリアになる感覚。「知識は見せびらかしたくなるもので、使って良い気持ちになり、知らない人との差をつけようとする」というのも、“教えてあげよう”とこちらが知らないと決め込んで上から話す人はそれかとはまった。戦場で傷を負った兵士の帰還後の“日常”生活に触れたくだりもたいせつ。
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hirokoshi
読み上げ機能使用。口先だけの言い回しを紹介するのではなく、自分と向き合い受け入れる土台から基礎を固めようとしてくれる本。「常識なんて時代で変わる」「欠点を自分の人物像だと思っていないか、欠点だと思っているものは単なる違いに過ぎない」など、この本でこういう言葉に出会うとは思ってなかった。ちょっと感動。
hirokoshi
“キリスト教では人とか動物とかっていう神が作った境界を超えてその下位のものと交わることは神の意に反するから”獣姦が重罪とか、“骨の一部でも残っていればそこから人間は再生する”という伝承が信仰されていたので罪人は死後の世界でも復活を許されず車輪で骨を砕く(車裂きの刑)とか、勉強になった。信心深いキリスト教徒が右派なの不思議に思ってたんだけど、聖書がけっこう今の人権意識とはズレてるんだな。法律みたいに解釈次第かもだけど。キリスト教の禁欲主義と女性蔑視の関係は、キリスト教徒ではなさそうな人のミソジニーと重なる。
hirokoshi
2025/01/27 20:21

ただ、処刑人がその経験によって人体の構造について理解を深めて闇医者のようなことしてたってのは、医学の発展にも寄与したかもだし皮肉だな…。

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hirokoshi
読み上げ機能使用。今のイタリアは(特に南のほう)は貧しくて、政権は右派が台頭してきて…みたいな話を聞いて、あんなに強かったローマ帝国がどうしてそうなった??と知りたくて読んでみた。
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hirokoshi
“頭の後ろに目があるイメージでものを見る”をきっかけに知って読んでみた。心がけたいことたくさん。メモ:耳の後ろを引き上げるように立つ。みぞおちから脚が生えているように歩く、階段を上る、自転車を漕ぐ。腕は鎖骨の付け根から動かすように、足は人差し指を進行方向に向けて歩く。
が「ナイス!」と言っています。
hirokoshi
「精神疾患は遺伝ではない」と何かで聞いたことがあったので、この副題を見て「偏見助長しないでよ…」と敬遠していた本。年末に映画「どうすればよかったか?」を観たので、副読本のつもりでようやく着手。幼いメアリーが部屋の整理を何度もやり直すことで、自分には物事をコントロールする力が多少なりともあると思おうとしたくだり、身につまされる。メモ「問題の否定と秘匿と隠蔽は、問題そのものと同じくらい悪い」「子供は親が構築したシステムを使う」「でも、生き延びる以外、何ができたというのでしょう?」
が「ナイス!」と言っています。
hirokoshi
「安楽死が合法の国で起こっていること」でも書かれていた、障害のある患者に対応できる病院の少なさ。そこに女性という性での困難さなど、具体的に知ることができた。SDGsとしてリサイクルやジェンダーへの理解を示す企業が多い印象だけど、障害者福祉はまだまだはちゃめちゃ遅れていて、「誰1人取り残さない社会」を国は作る気あるのか??? 以前バリバラで障害者男性(脳性麻痺かダウン症だったか)が「自分は親にも愛されとても幸せだ。生まれて良かった」というような講演をした際、学生が「それでも自分は育てることが不安」と
hirokoshi
2025/01/17 10:22

泣いていた。この本に出生前診断は優生思想だと書いてあったけど、現状の育てる・生きる困難さの問題では。”「生きづらさ」を個人的な問題ではなく社会が生じさせる問題で、社会の問題として解決すべきと捉えている“のなら、「産みづらさ」も同様で、「生きづらそう」だから「産みづらい」ってのもあると思う。

hirokoshi
2025/01/17 10:26

「日本では女性が男性並みに働けるようになることがジェンダー平等だと思われている」とか、鋭い指摘もあって良かった。

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hirokoshi
とても良かった。こないだ宗教の研究をしている人たちが「公的サービスなどではフォローできていない人たちの心を支えるのが私たち(伝統宗教)ではなくカルトであったことを私たちは重く受け止めなければいけない」と忸怩たる思いを持っているのを読んだけど、同じように痛みに苦しむ患者に寄り添うどころかその人生を終わらせるのが自分の仕事だなんて、医療従事者もやりきれないだろうなと思った。生きていくのが辛すぎる人に対して、国がするのはその人が生きやすくすることだろう…!
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hirokoshi
「けがれたもの」と「聖なるもの」という対極に位置するように思えるものが、ともに「隔離されるもの」として扱われるという指摘は、サンカの本に出てきた呪術的能力者?の説と通じるなあ。写真家 石内都氏の「写真は真実を写すというが、創作」という捉え方は新鮮だった。ドキュメンタリーも人の手で撮影・編集されてる限り、人の意図からは逃れられないもんな。
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hirokoshi
本の趣旨とは外れるけど、ハンセン病は現在では「感染力が弱く、大人は免疫力があるので発病につながらない(ただし乳幼児は免疫力をまだ獲得していないので注意)」と判明しているらしいので、ただ伝染病とだけ記すのは偏見の助長になってしまいかねないのではと気になる。天王寺の清水精一の「自分自身の生き方と家族の意思の尊重は別」という腹の決め方尊敬する。P118 さらっと差別からくる冤罪に触れてる。何度も否定的に引用されてる三角寛、それはそれでちょっと読んでみたくなる。(私にとってはどちらが“正しい”かはわからないし)
hirokoshi
元々は祭りや祈り、葬儀を担っていた呪的能力を持つとされていた人々が、「ふつうの人間ではない」と意識されるその能力ゆえに賤視の対象となり、両儀的なものであったという説はインドのヒジュラっぽいなと思った。婚姻の規制については触れられているけど、そのほかの「酷い差別」の具体的な内容は不明。祭礼などで用があるとき以外は付き合いを敬遠されてた程度じゃ「きびしい賤視」とは表現しないし、書くのが憚られるような状況だろうか…。
hirokoshi
差別の加害者に対して「ふだんは犯罪や暴力とは無縁の実直な生活者たちであったろう」という冷静な視点は、「あなたもいつでも加害者になりうる」と読者へも向けられている。そしてそれを起動させてしまう群集心理。警察官差別があったの知らなかった。台湾の事件は映画「セデック・バレ」かな。カストリ小説ってPULP FICTIONか!その他メモ:犠牲者数が概算よりもし少なかったとしてもその分問題が小さくなるわけではない/警戒を呼びかけたのが軍・警察だったことで、公的なお墨付きを得た自衛と受け取り行動が大胆になった/
hirokoshi
2025/01/09 10:52

それは政府の旗振りによる大量殺人とも言える/誰しも時代の空気を吸って生きている以上、そこに含まれる差別意識から自由であることは難しい。

hirokoshi
糸井重里って全共闘運動の活動家だったのか。こないだ読んだ音楽雑誌の本で扱われてたニューミュージックマガジンも出てくるし、ここでも日本語ロックについて触れられてる。論じることで本質を問い、その文化の発展を進めるのではなく、ビックリハウスでは「聴き方に本物もそうでないもなく、すべてよい」と消費者の立場から鑑賞のあり方を肯定する。締めの言葉の「未来から見て皆間違う」。当時論争が足りなかった、からかいが何らかの価値を毀損しうる可能性を軽んじていた。だけど彼らは書くことによって解放されようとしていた、
hirokoshi
2025/01/07 11:12

啓蒙されたくなかった、そういう彼らの自主性・主体性を編集者が尊重し仕組みの中で結晶化してしまった。それを後悔するのでも糾弾するのでもなく、その端緒を紐解こうという姿勢がすばらしいと思う。

が「ナイス!」と言っています。
hirokoshi
ここでも鍼灸はマユツバ扱いで肩身狭い。ふたりで話し込む意義バリバリの対談が特におもしろかった。(持病等の理由ではない)反ワクに対して私も非科学・反社会的な印象を持っていたけど、ワクチン・マスクの強制は彼らの選択の自由を奪う管理統制の強化と言われれば確かに反省。正しい知識があれば考えが改められるという姿勢も筋違い。そこには多様性を謳う割に違う考えを持つ人を見下すリベラルの姿がある、対立しつつもどう共存するかが課題という指摘、ほんまです…。シオニズム支持すると次はハルマゲドン(最終戦争)っての知らなかった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/12/29(1146日経過)
記録初日
2021/12/31(1144日経過)
読んだ本
475冊(1日平均0.42冊)
読んだページ
108120ページ(1日平均94ページ)
感想・レビュー
249件(投稿率52.4%)
本棚
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