「本を買ったら捨てるのが嫌でずっと持っていてしまう。だから本は買わず図書館で借りる。」
私も小説はもっぱらそのようになった。
本以外の物も捨てられず、思い出の品物が詰まった引き出し。
私との思い出もそこに残されているのだろうか。

先日、久しぶりに聞く声に元気をもらった。
昔の上司が大阪に赴任しているのだが、名簿で私の名前をみつけ電話をくれた。
千葉に赴任した元上司からも連絡があり互いの近況を報告し合うことができた。
隣県に戻った仲間も遊びに来てくれたり連絡をくれたりもする。
そのたび励まされる。
仲間はいい。自分の存在を肯定してくれる。
昔に戻りたい。たくさんの仲間たちがいた時代に。
仕事に遊びに恋愛にがむしゃらだった。
負けることを恐れず現状に満足せず立ち向かっていた。
あの頃に戻りたいと切実に思う。

再会を楽しみにしている。
話したいことが沢山ある。
聞きたいことも沢山ある。
移動図書館から本を抱えたまま落ちた話。
あんな美しい話をまた聞きたい。