ネタバレ「この大変な世界では、きっとだれもが同等に、傷ものなんだ」

ネタバレ「どれほど美しい花も、散れば人に踏まれて汚くなる。そして、一生に一度も花を踏まず生きられるものなどーーきっといない」母と子、血の繋がり、愛情と言う名の束縛と毒。絆という字の元々の意味は自由であるはずの動物をつなぎとめる綱のこと。今回のストーリーは事件の母娘とリンクして、青目の過去が明らかになった。青目の伊織に対する執着や、兄として今までそれを強く拒否できなかった伊織の心情にも納得。しかし大切な「家族」に手を出された伊織は青目との繋がりにどう決着をつけていくのか。今後が気になる

ネタバレ今回は沖縄が舞台。相変わらず嫉妬深い兵頭と、そんな男心？のわからない芽吹のケンカップルぶりが健在。チーム兵頭のアロハの柄には笑った。「永遠のお魚天国」「そんな風に使われるクラゲやナマコの気持ちも考えろよ！」のくだりも面白かった。休暇を満喫するつもりが拉致られて無人島に捨てられるだなんて流石だな芽吹さん。スーツじゃない兵頭も貴重。最後、元カノに「イマカレ」宣言した芽吹。良かったね兵頭、やっと芽吹さんお墨付きだ。芽吹さんのキャラすごく好きだったからこれで最後なのが残念。まだ読みたかった

ネタバレ「この大変な世界では、きっとだれもが同等に、傷ものなんだ」

ネタバレほのぼの系かと思ったらまさかのどろどろ系だった。アヒルプールのくだりが好き。以下メモ「同情はありがたく、重く、いただきすぎると疲れてしまう」「闘うための武器が武器の形をしているとは限らない。人によっては甘い菓子だったり、宝石だったり、ぬいぐるみの形をしている」「つながっていたかったのか。抜け殻になってしまった友人ではなく、切れなかったのは自分がすててしまったはずの昔の夢だったのか」 「最低な自分でも神様なら受け入れてくれるだろうから修道院に行きたい。あんたはそう言ったけど、神様は都合のいいゴミ箱じゃない」

ネタバレとても読みやすい文体だった。冒頭の殴り合いシーンで「なんか思ってたのと違う……」と思ったけど読み進めて良かった。特に夕士が妖怪アパートを出てからの話。本当の意味で「話ができる人がいない」疎外感というのにすごく共感できた。議論ができない、一つのテーマについて深く話し合うことができないことへの物足りなさや寂しさ。でも皆にとってはそれが普通で。だから自分の考えていることが通じない、特に何かされたわけでもないのに、そこには自分の居場所がないような気になってしまう。夕士が妖怪アパートに戻れて良かった。続編も気になる