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2024年10月の読書メーターまとめ

プロメテ
読んだ本
13
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4121ページ
感想・レビュー
12
ナイス
170ナイス

2024年10月に読んだ本
13

2024年10月のお気に入り登録
1

  • 逆丸カツハ

2024年10月のお気に入られ登録
1

  • 逆丸カツハ

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

プロメテ
全集別冊『生成の無垢』上巻。こちらは下巻に比べると思想の極みまで洞察されたような箴言は少なく、多くはメモ書きや特殊な対象に対する言葉たちである。ギリシャ人、リヒャルト・ワーグナー、彼の結婚観、などが膨大に入っていて、あまり興味がなかったので飛ばした箇所も多い。本当に気楽に箴言に当たりたい方は図書館で事足りるかもしれない。やはり『生成の無垢』の極限の思想は下巻に濃縮されている。なぜか上下巻共絶版になっており、購入に苦労した。『権力への意志』と並び極北の一点、人間の限界点が記されている。特に下巻は必携である。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

プロメテ

織り成された 言葉が ほどかれ果てる景色には 無垢の神がいることだろう

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2024年10月の感想・レビュー一覧
12

プロメテ
森田氏と神経症患者の長い問答集。森田の言葉からは神経症とはなんぞやということが伝わった。私はかつて悪人正機説のような「この世に悩んでいる」ものほど、世の出世のものより尊いんだ、という囚われがありなかなかうまく進まなかったが、今回の読書でそれは逆張りだと思った。ニーチェやヴェイユなどの抵抗の姿勢は、霊的超越に根差す現実への完全抵抗であり、その、この世で哲学として生きることは囚われの一種なのだと思った。しかし、「その絶対的価値」はそれはそれで、もう縁なく、この世的発展に強く進もうと、この病者たちを読み感じた。
プロメテ
2024/10/20 15:12

囚われとは、徹底的に、使えなくなるほどの、自力精神である。それは必要ない。放擲ができない極の人ら。

プロメテ
2024/10/20 15:22

神経質の治癒とは悟りであると氏の言葉であるが、確かに、この神経質は剥き出しの原罪のようであるから、消えたら、悟ることを意味する。この点で私は彼らを価値あるもの、と見がちだったのたが、それはもうどうでもいいことだ。彼らが悟ろうが悟りまいが、聖なるものかそうでないか、など、すべての言葉の定義付けの行われることにバカらしくなった。答えは定義ごとに無限にある。しかし私はもうこのような病者たちが嫌なのだ。私は医者ではないのだから、彼らの集う論理や発想等、嫌なので近づかないし反対に(つまりまっとうに)発展していこう。

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プロメテ
ユングは無意識についてフロイトと決別した。本書は彼の本音が吐露されているといっていい無意識と超越への肯定的な書物である。またそれが東洋の内向性、瞑想性だという。本書には瞑想の助けとなるところが随所にあり、大いに満足だった。私は無意識について、ユングの立場は東洋的であり、フロイトの立場は著しく西洋人の行動様式に沿っていると思った。フロイトを読むことで、逆に東洋的な内向と瞑想性を深められると思い、フロイトの著作も続けて読もうと思った。本作は、快作である。無意識とは宇宙にあまねく自己であり瞑想により降りていく。
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プロメテ
無意識そのものの形態について知りたかったが、これはコラムのような、周辺の雑学だった。自分にとっては得たいものはなかった。
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プロメテ
図書館本。好みは別れる作者だろう。あまりの軽快な語り口と脱線そのものが入らないと思われるかたが多くいらっしゃると思う。私は気晴らしでめくってみたが、ヴェイユがアガンベンが雑談のように入っていておっ、とは思った。しかし、彼女の内面をもっと掘り下げたり、事実の掘り下げはとるにたらたなかった。勢いで読んで、ナイチンゲールさんはぶっとんだ人だ、と感じたい方にはお勧めである。
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プロメテ
むかしお世話になった本だったが、不思議となにも心に感ずるものなかった。乗り越えたということかね、よかった。このことを考えることを視野狭窄というのだからなあ。 私としては目的本意を却下し、苦悩を宗教性のたかみにもっていくというのが、本質的なあり方だと感じたので、私の価値観では、目的本意を、成果主義として、霊の才能を、ことごとくつぶし、本質的な才能を潰し、彼らの提唱する目的本意の農作業をさせる団体のイメージ。もっとも私は読書だけで理解したが、あの当時目的本意を重視していた。とりあえずは反面教師になったろう。
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プロメテ
過去に購入したもの。今の瞬間を生きるとは神に自らのすべてを委ね、隣人を愛そうと自己譲与しようとしている自己放棄の各瞬間の時にある。かいつまんで以下いくつか紹介。「自己譲与は神を所有させます。」「隣人に対する愛の務めは~消極的には離脱に基づき、積極的には愛に基づいています。」「事実、永遠とは時の継続の問題ではなく、密度の濃さ、深さです。」「自分のいのちを与えるためには自己の虜になっていてはできません。自分の生活の個人的な成功をも断念するほどの無所有、利己主義のすべてのきずなから離れた自己放棄がいるのです。」
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プロメテ
人類が進化するために、はじめからの弁証法者が定められていること。悪自体。善悪は、統合された一者の渦巻く弁証法の相克である。例えば善を「隠したい羞恥心」など、悪の保持。それは非社交性である。その「悪」は放擲を目指す。対して、善は啓蒙を目指す、という相反した力動性がある。相克は至高である。多くは善悪の座標にない凡庸さである。善き意志とは、神のことであるが、また、道徳自体であるが、非社交性、抵抗であることの必要性、人間の特質でありかつまた正義そのものである存在、つまり、神とは、カントにとり道徳そのものであある。
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プロメテ
図書館本。図表など視覚的に訴えていくページが多かった。感情とは天気のようなもの、自分ではコントロールできないというのが印象深かった。生の欲望と不安、恐怖の二律背反に結びつけすぎるのもどうかと思った。感情の法則、自然に放っておくと消える、衝動の満足で消える、感覚になれると消える、注意が向くととますます強くなる、感情は経験で体得され新しい体験として養われる、というのが興味深かった。ひとつ。「注意力」。これははからいしか生まないので必要ない。認識とか、意識自体とか、これらがいらないのだと思った。放擲すべき自体。
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プロメテ
昔神経症について調べていて根深く掘った森田療法。最近も何となく神経質ぎみとなったので、図書館で借りてみた。十数年振りの森田療法は、「目的本意」というのが気になった。それは畢竟、成果主義に達するから。真理とは目的本意で片付けてよいのか、という疑念が残った。血を吐きながらも不条理の極に入るのが本物なのではないか、とも思ったが様々な生き方がある。精神相互作用、囚われのサイクルは本当に不思議で、気づいたら忘れているのだろうか。本当に心の風邪のよう。この療法は昨今聞いたことがない。もはや仏教的思想の残骸と思われる。
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プロメテ
啓蒙とはなにか、未成年状態から抜け出ること、という定義が興味深かった。永遠平和のために、他三編はもれなくキリスト教的であり、カントまではキリスト教の注釈書だなとしみじみと思った。ヘーゲル氏の躓きからは一気に哲学はキリスト教から離れていくが。人類の歴史の憶測的な起源、万物の終焉ともにたんなる聖書の注釈書のようだった。万物の終焉は反キリストの支配によるものらしい。恐怖と私利の支配が世界の終わりのしるしらしいが、私はこのAIテクノロジーへ進んでいくことが、終焉だと思うので、親、反キリストの問題なのか疑問だった。
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プロメテ
全集別冊『生成の無垢』上巻。こちらは下巻に比べると思想の極みまで洞察されたような箴言は少なく、多くはメモ書きや特殊な対象に対する言葉たちである。ギリシャ人、リヒャルト・ワーグナー、彼の結婚観、などが膨大に入っていて、あまり興味がなかったので飛ばした箇所も多い。本当に気楽に箴言に当たりたい方は図書館で事足りるかもしれない。やはり『生成の無垢』の極限の思想は下巻に濃縮されている。なぜか上下巻共絶版になっており、購入に苦労した。『権力への意志』と並び極北の一点、人間の限界点が記されている。特に下巻は必携である。
が「ナイス!」と言っています。
プロメテ
全集最後別巻『生成の無垢』下巻。遺稿集の最後。各書物のシナリオや端書きやとんでもなく深みのある、各作品のコンセプトにそぐわない箴言など、雑多な言葉が多数入っている。おしなべて遺稿集というのは桁外れの概念が混入することが多いと感じている。生成の無垢とは、あらゆる世界内的価値観を離れ超人として生きていく限界状況の生起である。超人ということのなんたるかに触れた気がした。彼ほどに人類一般、世界内的運行に離反し反抗した哲学者はいないだろう。常人なら耐えられないあらゆる意義付けの消失。そこに解脱ということを想起した。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/11/16(380日経過)
記録初日
2023/11/16(380日経過)
読んだ本
159冊(1日平均0.42冊)
読んだページ
41349ページ(1日平均108ページ)
感想・レビュー
148件(投稿率93.1%)
本棚
17棚
性別
自己紹介

数は少ないですが読書の整理に使っています。
細々ですが読んでます。あまり感想を書いてません。

もはや苦悩を重ね、目的本意への対立項の塔を作ろうとしてる
ニーチェやヴェイユは近いかも

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