本を初めて読んだのは今年の4月。19歳。
書店で1万円分の本を購入するというYouTube企画を何気なく観始めたのがきっかけだった。軽い気持ちで再生したその動画の中で、彼らが本を選び、語り、手に取る姿には、思いがけず深い情熱と敬意が宿っていた。ページをめくる所作ひとつにさえ、何か神聖な営みのようなものを感じた。
その瞬間から、「本とは何か」「なぜ人は物語に惹かれるのか」という問いが、自分の中で静かに芽を出し始めた。気づけば、書棚に並ぶ背表紙をじっと見つめ、小説の世界に少しずつ足を踏み入れている自分がいる。本を読むという行為が、ただの娯楽ではなく、自分自身と向き合う手段になりつつあるのかもしれない。
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