読書メーター KADOKAWA Group

2025年11月の読書メーターまとめ

さみ
読んだ本
15
読んだページ
5663ページ
感想・レビュー
15
ナイス
123ナイス
  • Xでシェア
  • facebookでシェア

2025年11月に読んだ本
15

2025年11月のお気に入られ登録
1

  • 轟直人

2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

さみ
どこの書店に行っても、この時代に有吉佐和子が平積みされているという事実がまず凄い。これが作者初読だったらもう少し感銘を受けたのかもしれないが、期待しすぎたのかそこまでの感想は抱かず。「恍惚の人」を先に読んでいたので、その片鱗も垣間見えたりなど。ドレスアップしてディナーを楽しむシーンと、バラの花びらの枕のエピソードが印象的。青磁を通じて描かれる人々のなんてことない日常の中で、一際輝く特別な瞬間。
が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
15

さみ
「サーキット・スイッチャー」の帯を書いていた繋がりで、気になっていた斜線堂有紀を初めて読む(ペンネームの感じからしてSF作家だとばかり思っていた)。恋は人をここまで盲信させて突き動かさせてしまう。愛されることに慣れた人こそ、人を愛する方法が分からないのかもしれないね。最後にああいう呪いを残すエンディング、大好き。ロマンティックでエキセントリック、また新しいジャンルを開拓出来て面白かった。
が「ナイス!」と言っています。
さみ
立場も年齢も違う2人の女性が1つの運命で交錯する… 解説でパトリシア・ハイスミスの名前が登場して会得。「読み始めたからには」で惰性で読了。集中力切れるとこういう時系列交錯系はキツイなあ。ミドルエイジクライシスに囚われ、エラへ思い入れたモリーの結末がなんとも切ない。「そこそうやって訳したらニュアンス変わっちゃわない!?」という部分がたまに気になる。
さみ
2025/11/29 10:59

あとこの装丁は無理ないか!?英国ミステリ全部これになっちゃうって

が「ナイス!」と言っています。
さみ
読み応えはあるが、それが作品の面白さに繋がるとは言い難い。あらすじが上手すぎるのよ、こんなの期待値上がってしまう。サスペンスやミステリかと思いきや、アンナが目覚めてからはどんどんゴシックホラーみたいに… 甘美な眠りに囚われるアンナに、マクベス夫人の有名なセリフ「マクベスは眠りを殺した。あの甘い眠り、どんなに卑しい者にも必ず訪れる眠り、それがマクベスには二度と訪れない」が浮かぶ。文章だとダレるが、映像化したら意外と光りそうではある。
が「ナイス!」と言っています。
さみ
早川版クリスティ全作読破チャレンジ敢行、ということでまずは記念すべき処女作。やはり最初から完璧なはずもなく、アガサ節ともいえる冗長な描写はまだまだモタついていて垢抜けない印象。中盤ちょっと飽きた。ポアロのチャーミングさや名探偵っぷりより、女性耐性皆無のヘイスティングスの愛すべきポンコツっぷりのキャラが立ってるの笑う。ラストで苦笑い余興みたいなのを入れるお家芸はこの頃から健在。
が「ナイス!」と言っています。
さみ
前作から筆力が上がっているのが目に見えて分かる。抜群に上手い。やはり頭の中で物事をロジカルに組み立てて言語化するのに長けている。随所に「〇〇っぽいな」という要素があるんだけど、それもこの作品の主軸である「学習させた(した)結果」の意図するところか。お仕事小説としても秀逸で、仕事をすることに意味を見出さなくても、とりあえず突っ走ってみるのも良いんじゃない?と肯定してくれるのが嬉しかった。
が「ナイス!」と言っています。
さみ
こんなのもう「ミッション系中高一貫私立女子校育ちの作家が書きました」って言われずとも分かる。結局60年前の「処女連祷」も然り、30年前の今作然り、そして今これを読むわたし然り、女性、そして女性の友情は愛憎表裏一体。でもそれは「女って怖い」と一言で済ませられるものではなく、その関係性やマウンティングがあるからこそ自分のプライドやモチベーションを保つことが出来る人がいるのも事実。「自分のこと!?」なんて全く思わず、むしろ「やってんなあ」と傍観者的視点で読んでしまうのも面白恐ろしいところ。一気に読了。
が「ナイス!」と言っています。
さみ
高市政権が発足した今読むと、随所随所のジェンダーに関するフレーズに「大丈夫だよ、あなたが頑張ってガラスの天井を破ってくれたから、ついに日本にも女性の首相が誕生したよ」と胸を張って頷きたくなる。政界という圧倒的ホモソーシャルの中で、まさに水を得た魚…いや、色鮮やかな鯉のように生き生きと翻る彼女たちに憧憬の念を抱く。切なさを残すミステリ要素もセンスが良い。「三百六十五日、二十四時間を政治にささげてもいい。(中略)何でも差し出す。だからせめて、政治家でいさせてほしい。少しでもまともに、この国を変えさせてほしい」
が「ナイス!」と言っています。
さみ
どこの書店に行っても、この時代に有吉佐和子が平積みされているという事実がまず凄い。これが作者初読だったらもう少し感銘を受けたのかもしれないが、期待しすぎたのかそこまでの感想は抱かず。「恍惚の人」を先に読んでいたので、その片鱗も垣間見えたりなど。ドレスアップしてディナーを楽しむシーンと、バラの花びらの枕のエピソードが印象的。青磁を通じて描かれる人々のなんてことない日常の中で、一際輝く特別な瞬間。
が「ナイス!」と言っています。
さみ
2年も気付かなかった、いつの間に邦訳されてたの!クールでイカれた美しい暗殺者、しかもコードネームは曰く付きの香水から取った名前。ルブタン、サイレンサー、ヴァレンティノ、暗号解析、ヴィヴィアン・タム、MI5… もうこれはVOGUEの面を被ったサスペンス小説。こういうの大好き。残り2冊も早く入手せねば。
さみ
初めて有吉佐和子作品を読んだときは「今読んでも全く古臭くないな」と驚いたものだけど、初長編である本作を読んでその印象がより色濃くなった。彼女が描く女性たちは、皆それぞれの強かさと鋭さを持つ。それが魅力だと思う。正直話の内容は言うなれば「なんてことない」話なのだけど、冗長ではなくスパスパと切れ味良く話が展開していくのでついページを捲ってしまう。印象的な「処女」「連祷」2つの単語のピントが合う終盤の2章、ここで覚醒した感ある。秀逸なタイトル。
が「ナイス!」と言っています。
さみ
まさかのシーズン2に持ち越しみたいなエンディング。この本を読んでるときに見かけた某製薬会社のCMで、「服用者が数十人の薬を、世に送り出せたことは誇りだ」というフレーズがあって、下巻を読みながらずっとその言葉がリフレインしていた。病院だって薬局だって製薬だって、もちろん「患者のため」という高尚な理念はあれど、慈善事業じゃない。医療をビジネスたらしめる上で、MRという職業はまだまだ暗躍するんだろうなあと。
が「ナイス!」と言っています。
さみ
世に医療小説はごまんとあれど、MRが登場する作品ってありそうでなかなかない。しかも擦り寄られている側であろう医師作家が書くというのがまた興味深い。医療関係者は「あるある」とか「こんな人いるよな」と思い浮かべてしまうシーンがあったり、キャラクターがいたりなのでは。これが荒唐無稽とは言い難い医薬業界の明日はいかに… サクサク読んで下巻へ。
が「ナイス!」と言っています。
さみ
「方舟」のあのラストの感覚を求めてページをめくり続けていたら、気付けば傍観者的立場のまま読了していた。あれ!?結局ジェットコースターも初めて乗るときがいちばん面白くて、「ここで登って落ちるぞ」と知っていたらショックも半減なわけで。ミステリも「あの衝撃を再び」とか言われて読み始めたらそりゃ身構えるのは必然か… わたしもその内のひとりだが、解説を読まないとアレに気付けない人もいるはず。もはやこの小説の真の主役は解説じゃないか?
が「ナイス!」と言っています。
さみ
本を閉じた瞬間、感嘆の息が漏れる。新潮クレスト真骨頂という感じの選書である。16世紀チューダー朝を舞台にした作品は、交互に押し寄せる生と死の強い香りが文面から匂い立つようで好きだ(「ウルフ・ホール」とか)。美しいポートフォリオの如く切り替わる叙述、そしてそれに没頭させる翻訳がまた素晴らしい。物語中盤、ハムネットからジュディスへ託す場面で感涙。亡霊の存在が印象的な「ハムレット」の舞台と交錯させるラストのシーンも見事。来春公開の映画化も楽しみ。
さみ
2025/11/05 12:36

薬草に詳しく、森を愛するアグネスにオフィーリアが重なる。“And there is pansies, that's for thoughts.”

が「ナイス!」と言っています。
さみ
ネタバレ「裁判長、わたくしは有罪でございます」インパクトあるラスト1行、これは痺れる!序章でクリスティが「楽しみながら書きました、だから楽しみながら演じてね」みたいなことを書いていたけど、これを上手く演じられたら役者冥利に尽きるだろうな(特にレナードの豹変!)。最後に怒涛の急展開を見せつつ、そこに無理矢理感は全くなく、むしろ無駄を削ぎ落としたシャープな描写に手腕を見た。証言台に立つ女性を描かせたら右に出る者いないよなあ。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2025/07/03(159日経過)
記録初日
2025/07/13(149日経過)
読んだ本
287冊(1日平均1.93冊)
読んだページ
118602ページ(1日平均795ページ)
感想・レビュー
64件(投稿率22.3%)
本棚
0棚
読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう