第二部までの流れから、三部に何を期待してたかは、読む人が好むジャンルによって分かれると思われ。物足りなさと、着地点の一部に感動を味わった。フランスの文学賞と聞いて勝手にイメージするものからは、ほど遠いエンタメ本。

正史といってもいいのでは？という感触だった2部までと違い、3部と終章は二次創作臭が増してきて、だからこそのトンデモ展開に圧倒。これが「三体」完結後わずか1ヶ月の間に書かれてネットにUPされたものとは信じられない… ただ、正編初読の直後にこれ読んでたら、ちょっと怒ったかもしれんw 本編読んで二次創作にまで手を出すのはちょっと…って思ってた人も是非。

これは良い古典。灰色の風景の中でむさ苦しい男たちの地道な捜査。よい。好きな世界、というか好きな世界の元祖か。 ベックより、コルベリやグンヴァルド・ラーソンが好き。

読みやすくてびっくり。ひたすら心地よい1000ページ。過去作との比較といってもなんせ17年ぶりなのであやしい記憶。昔からこうだったっけ……いやもうちょっと胃もたれしてたような。