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2024年10月の読書メーターまとめ

姉勤
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732ナイス

2024年10月に読んだ本
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

姉勤
自身も書いているが、鈍器になるような厚さ。あえて前作ではオミットされた学術的情報を多量に載せる。調査方法とデータ、グラフ、論文的な記事を記載した分、それを避けさせない分、前作同様の洒脱な、滑稽なエピソードをさらに載せる。たった一行の事実を立証するために、長期、広範囲の観察。さらに準備とその準備の精査と、有形無形の思惑を乗り越えた後の、成果物の厳しい審査を経ての、「公認」された真実。その僅かな真実を多量に羅列できる者が「知の巨人」なるものになり、受益する昨今の風潮に、賛美よりも投資という実質の評価を。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

姉勤

訃報に触れて。新宿で偶数月にベテラン落語家との座談会が開かれていて、晩年になってよく通いました。打ち上げでも、聞きたいことの半分も聴けなかった思い出が。近年、足を悪くされ、恒例の会もお見かけする事もなくなりましたが、上記の主催の石堤の方も今年亡くらられ、お別れの会で会釈したのが最後となりました。サブカルを指す言葉の意味合いを変えた人物。その意味合いがまた変わっても、時代を記した本は残る。ご冥福を。

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2024年10月の感想・レビュー一覧
11

姉勤
大なり小なり、善なり悪なり、人がこの世に成したことは死と共に消滅する。魔とされたメフィストフェレスは、若返り、この世の権力、神界、精神界と自由奔放にさせた上、最後は昇華されたファウストに対し、その買い換えんした人格と言える情報を我が物するものを永久化できなかった自身に、仏教の無常にも似た感情を吐露し終わる。手中の玉を奪った相手は、よりにもよってファウストに騙し、孕まし、そしてこの世の縁より信仰を選んだ少女。大作を書きつつ、作者のメタ的言葉を言わす、諧謔。
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姉勤
力強き者、現代、大力といえば力士、相撲取りが代名詞だが、古事記にも出てくる古代の相撲は、蹴りや柔術も含めた総合格闘に長けた者だった。その相撲の猛者を軽くあしらう美女を導入として次嗣ぎに紹介されるのは、女傑というべき剛力な女性たち。岩を動かす、大荷物を積んだ船を丘に引き上げる、退屈しのぎに抜き身の強盗の人質になり、飽きたら逆に怯えさせるなど、愉快なエピソードに事欠かないが、人の役には立つが総じて幸福でない彼女たち。おまけついでに法師を載せるが、荒法師というか破戒僧。
姉勤
2024/10/27 21:31

怪力ではないが、空手もできるアクション俳優でもあった志穂美悦子が、結婚後、夫の長渕剛のDVに辟易しハイキック一閃、気絶させてしまう珍事と、のちに筋トレと極真に走る長渕剛のエピソードを連想した。(倒れている旦那を前に、師匠にあたる千葉真一に泣きながら電話したという)

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姉勤
ミニ漫画で導入し、イラストで紹介する表題通りの一冊。季節によって章が分かれ、小コーナーで形状形態の共通点でまとめる。最近際立って、空き家からの空き地から、茫茫たる雑草地になる散歩コースは、本書を片手に、もしくはスマホの画面に。思った以上に外来種、帰化植物が多い。個人的に忌避しているトゲの多い植物は想像がつくが、完全に日本の風景に馴染んでいる植物も多い。楽しくて為になるが、少なくとも明治以前が舞台の作品を見るときにノイズになるかもと思うのは、老婆心というよりも脳の病気だな。
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姉勤
自身も書いているが、鈍器になるような厚さ。あえて前作ではオミットされた学術的情報を多量に載せる。調査方法とデータ、グラフ、論文的な記事を記載した分、それを避けさせない分、前作同様の洒脱な、滑稽なエピソードをさらに載せる。たった一行の事実を立証するために、長期、広範囲の観察。さらに準備とその準備の精査と、有形無形の思惑を乗り越えた後の、成果物の厳しい審査を経ての、「公認」された真実。その僅かな真実を多量に羅列できる者が「知の巨人」なるものになり、受益する昨今の風潮に、賛美よりも投資という実質の評価を。
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姉勤
UKのロックグループのポリスに「message in a bottle」って楽曲があるが、その詩のようなことにはならず。海流調査のための離島の調査所に届いた3本の瓶入りの手紙。研究の対象ではないが、本部に届けられたその瓶入りの手紙の差し出し主は、3通とも何処かの無人島に漂着した、幼い兄妹の兄によるもの。3通の内容には数年の時差が見られた。祈ろうと現れない神さえいなければ、逆に顕現さえしていれば、二人の失楽園となることはなかったろう。oh!悶絶
姉勤
2024/10/20 19:06
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姉勤
心理治療したサンプルをあげ、犯罪を厭わない度を超した自己中やら、共感性の皆無など、人間の悪性の精神を、過度なナルシズムと、現実認知を怠る事とする、心理学者の分析だが、そもそも善悪を相対視出来ないことが、戒律的、可罰的な社会を醸成し、パラノイア的、他罰的人間を産むのではないか。若い頃仏教を学んだ割には、キリスト教的なモノラルな尺度で相手を断罪する。善悪が相剋し合うゾロアスターはキリスト教以前からあるし。一方、薄々自身の考えも、その悪性と同じではないかと気づいてはいるが、集合知の一助としては価値があると思う。
姉勤
2024/10/19 06:25

live(生)のスペルを逆にするとevil(悪)となる。飲み屋で使えそう(相手を選ぶが)

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姉勤
綱吉の治世。松尾芭蕉の門人になれるほどの俳諧の才のある其角(きかく)は、その才能による出世栄達に興味がなく、仕官の誘いにも、大名のために句を吟じたくはない、と。金があれば酒に換える素寒貧。ある句会に招かれのちの酒宴でしたたか酔った帰り道、白刃の数人に拉致され、着いたところは闇深き木々の奥の豪奢な屋敷。数多くの猛者が屯する中、座興の肴に贄にされる危機に、秀でたいち芸を見せれば助命してやる、と山賊の長。表題である程度の予想はついたが、それ以上の大物が出てきた。佳句を繰り出す同じ口の舌禍。
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姉勤
日本海海戦の轟音が聞こえる日本海側のある街の、仲のよい若い姉妹。妹が不治の病に罹り、気もそぞろな姉が、病床を離れない、もう主が開く事がない書棚から見つけた妹宛の複数の恋文。以前読んだ乱歩の「日記帳」のような展開を予想したが、それこそ下世話な邪推だった。想いが物質化、現象化することは古来ひとの希望として色々な文献に残るが、本作の笛の音は来世への手向けとしての葬送の奏でか。しかし、乙女心をエミュレートする稀代のおっさんの憑依力というか文章力や、感嘆。
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姉勤
比較分類的な代物を期待していたが、これはこれで面白い。研究者たる著者の学者としての来し方、尻尾に興味を持った発端と転機、研究対象としてのヒトのシッポ。対象が化石、現世生物、胎児標本、発生のトリガーたる遺伝子、そして日本神話の研究と、疑問を解決するためにセクショナリズムに陥りがちな確固たる学術の世界に果敢に踏み込んでいく。古代ギリシャでは数学、工学、歴史、政治、文学の総合を、哲学と呼んだと聞いたことがあるが、学究とはそういうものだろう、著者を蔑んだ口舌の徒よ。
姉勤
2024/10/10 21:55

山の山頂を目指す方法は、なんでもいいんだよ、でもどうでもいいんじゃないよ。十代目金原亭馬生

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姉勤
富野由悠季インタビューを目当てに。今読んでいる「平気でうそをつく人たち」を読んで作品のテーマに至ったと云くの「∀ガンダム」発表25年を迎えての企画。歴史と伝統に基づく物語の創作は評価されるまで刻を待たねばならない。隠居する気はないが未だ渦中であるのは楽じゃないとしながらも、同掲載の安彦氏、宮崎駿氏と齢八十を超えて創作を渇望する人々が多数存在する。失われた30年を経験した代謝少なき日本は、負の面だけではなかったかと。若年の身で世の中を斜めに見てるだけではまずいと感じるが、後進のための善きこととは何かを思う。
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姉勤
戦前の大アジア主義のフィクサーたる頭山満。彼の一族と、ユーミンの嫁した松任谷家の数奇な関係。双方の一族の、特に戦後芸能史における群像と相関。リンクする政治の話もほどほどに。若い感性ならば、綺羅星の如き彼らの人生と、生まれた文化に羨望を持っただろうけども、彼らは、下賤な言葉で言えば上級国民の階級であり、彼らの余禄より生まれた瓢箪から駒であると。綺麗なフィルターで見過ぎな人間観察の浅さと、結果の軽視を見るにつけ、同類の人間ならば是非もなし。ただ彼らの生み出した文化の蓄積と延長上にいる自分には好悪しか示せない。
姉勤
2024/10/05 17:52

KF様。難読地名多いですよね。仕事で行かなければ誤読している場所が多いです。フクアリでお馴染みの「蘇我」も初見では訓めないと思います。

KF
2024/10/05 18:03

そうですよね。慣れちゃうと「当たり前でしょ」になっちゃいますし、蘇我は京葉線の始発、終点駅なので武蔵野線利用者ですら「慣れちゃっている派」かもしれませんけどね。外房線は千葉県人でも難しいですよね。誉田、土気、東浪見、太東…さすがに私はあっさり読めますが、バス停となるとお手上げですよね。 更についでですが、かつて県内選挙区が4区制だった頃、市内なのに土気地区だけ1区ではなく2区か3区に割り振られていたし、土気に電話する際は市外局番が要りましたからね。 話が逸れ過ぎまして恐縮です。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/02/17(4665日経過)
記録初日
2011/10/05(4800日経過)
読んだ本
1869冊(1日平均0.39冊)
読んだページ
521587ページ(1日平均108ページ)
感想・レビュー
1824件(投稿率97.6%)
本棚
29棚
性別
外部サイト
自己紹介

月10冊ペースで読む目安。

ジャンル問わず、興味本意で手に取って。
漫画は含みません。

感想は書評でなく所見。しかも、ほぼ初見。

不躾な、挨拶なしのお気に入り登録と
気まぐれナイスは寛恕のほど。

そういう人間と成っております。

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