■終盤にシリーズもの&マストジャンルが集中、参加イベントをキチンと締め括ろうとするもレビュ書けず破綻寸前。もう一つ参加を検討していたイベント時間切スミマセン■写真は米どころを訪ねる日帰り旅にて。もう新米が出てるけど、炎天下で稲刈りってどうなん?■2023年8月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:3944ページ ナイス数:1005ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/200370/summary/monthly/2023/8
“飼い犬に餌を与え、スウェットに着替えてから、近所のイタリア料理店、〈リトル・ドムズ〉にカチョ・エ・ベベ・パスタの持ち帰りを注文した”(P51)“引っ越してきて以来、バラードのいきつけの店だった。料理はできあがっていて、まだ温かい状態で待っていた。ピント用のドッグ・ビスケットすら添えられ”(P54)コナリーのことだからサービス満点、もちろん〈リトル・ドムズ〉は実在する。画像見たらライスボール美味そう。地元の人が好んで通う店らしいが、有名人目撃情報もアリ。
“ヴェニスのアボット・キニー大通りに車で向かい、〈ブッチャーズ・ドーター〉でハーベスト・ボウルを注文した。救急救命士のギャレット・シングルと別れて以来、ひとりで食事をするときはベジタリアン料理を取りがちだった。シングルはバーベキューの腕前が自慢で”(P161)考えごとがしたくて職場を脱出。BBQ得意の彼氏と別れて三カ月、バラードは赤身肉を絶っている。今は紅芯大根が好き。もちろん〈ブッチャーズ・ドーター〉も実在するヴィーガン・カフェ。ホントに精肉店の娘さんが創設者だそう。
“彼は目をあけ、ヘルメットがけずられる音をききながら地面を見ていた”(P53)“なかなか上手に飛んだじゃないか。おまえ、見どころあるよ”(P54)マシンを壊さない男。雨の中嶋。そんな中嶋でもかつて出場したF3レース、ブランズハッチで空を飛んだことがある。リタイヤ後声をかけてきたのは生沢徹。さらに帰国後「一緒にヨーロッパで走ろう」と誘われ…70年代、J・スチュワートと生沢徹がヒーローだった自分にとって、常に資金繰りに奔走するテツを見るのはキツイ。まあテツとホンダのパイプが決してマイナスではなかったのが救い。
“全く他意はなかったの。換気扇がまわっていて、美味しそうなお料理の匂いがしきりにしていたから、毬子がいると思ったのよ。彼女はいなくて、煮物の鍋がコンロに掛かっていた。すぐに帰ってくるんだわ。ちょっと待つか、と思った眼の先に、ポリバケツが置いてあったの。ああ、これを一彦は何度もひっくり返して調べたんだ…そう思ってね、何気なく、ほんとに何気なく、手が出て開けて見たのよ”(蘭灯の招き P308)夫に悪食させる女。それにしても夫婦仲の死に様を見つめている語り手の正体は? 藪に寝所を持つというのだが…
“もし生沢が勝ったらその場でエンジンをバラさせて、それで証拠が上がったらおまえら全員クビだといってるんだぞ”(P143)川本信彦らは、当時プリンスの契約ドライバー・生沢徹がプライベートで乗るS600を会社にナイショで大改造。ワークス・チーム用パーツ持ち出しが発覚し大騒動となる。生沢のマシンは結局、研究所のワークス・チームが面倒見たということにして出走。トヨタ・スポーツ800を駆る浮谷東次郎と生沢S600の雨中バトルは伝説となった
『舞踏会の手帖』はTVでしか見たことがないけれど印象に残る映画。ちょっと調べたら、教育テレビでのノーカット字幕放映という自分の記憶は正確だった。昔のことほどよく覚えてるんだよね。
さすがに蝉時雨が遠のき、屋根にどんぐりの実が落ちる音が聞こえはじめた。携帯電話の電波が今ほど良くなかった(ド◯モと東京デジタルホンは一切ダメ、PHSは数キロ手前の街道からダメ、IDOも冷蔵庫の陰で切れた)頃、近所の森にリスが住んでいた。ある日電話しながらベランダに出ると、隣家の屋根でリスがどんぐりを口に詰め放題の最中。目が合った途端、手に持ったどんぐりをポイっ、屋根伝いに逃げた。そんなに慌てんでも・・・今はリスは見かけない。イノシシが玄関先までやってくる。
“マニュアルというのは、その機械のことをよく知っている人間が書くから、読む人間が分からないのである。なぜなら、知っている人間というものは、世の中にそのことを知らない人間がいるということをしばしば忘れがちになるものだし、そのことにかりに気づいたとしても、自分がよく知っているために、知らない人間というのは何を知らないのかが分からない”(P156)マニュアルは縦書き。同梱とは別に五千部刷。表紙は和田誠。『これならわかる パソコンが動く』→ https://bookmeter.com/books/1862056
“スポーツに熱を入れて見るには感情移入のできるアイドルが必要だ”(マリーンズ熱 P22)“気をつけたことがひとつだけある。野球のゲームの描写をしっかりと書くということだ。広岡達朗という主人公の仕事は野球をすることで、したがって彼の思想や考えは、野球、すなわちゲームやペナントレースのどんな流れに対してどう反応するかによって表現されるべきだから”(スポーツ小説について P77)名作『監督』の主人公は広岡達朗。広岡が西武ライオンズの監督を辞めると野球への興味を失い、マリーンズGM就任で野球熱再燃とは微笑ましい。
“無法者を見張るかわりにみんなで無法行為をすることにしたのではあるまいか”(6インチ・ルールの怪 P38)6インチ以内ならボールを移動してもいい…著者は、渡英直前に手ほどきを受けイギリスのゴルフに親しみ、帰国後「6インチ・プレース」を知ったのだとか。それでよい結果を出しても嬉しくないからやらない、とキッパリ。公式トーナメントのTV中継しか見たことなく、今の今まで自分もこんな日本独自ルールがあるとは知らなんだ。仲間内でのラウンドやコンペならOKというが、コンペってコンペティションの略じゃないのか(笑
“裸足だった。このまえ見たときは、かなり新しい靴を履いていた。暑いから脱いだのか、それとも、夜のあいだに盗まれたのか。尋ねたくなかった。台所の椅子に坐らせ、オーブンに少しの鶏肉の炊き込みご飯を入れた。待ってるあいだに、美味しい手作りパンにバターを塗った。とても真剣にわたしの目を見つめながら、落ち着いて食べた。お腹がすいていたけれど、飢えてはいなかった”(汚い子 P13)私の家から見える路上で、妊婦と男の子が暮らしている。母親不在中に助けた男の子の姿が見えなくなり…冒頭作からとばしてきよる。
“従姉とポレンタ(トウモロコシ粥)を分け、フアンは毎日食べてるステーキとサラダを食べた。他のものは食べたがらなかった。たぶんミラノ風カツレツかパステル・デ・パパス(牛ミンチとマッシュポテトのパイ)なら”(蜘蛛の巣 P112)“日陰があった。わたしたちはソパ・パラグアイヤ(パラグアイ風のコーンブレッド)を”(P117)従姉の誘いで国境を越え買い物に行く夫婦。妻は夫を棄てたい…パラグアージャ表記の方がよさげソパ・パラグアイヤはパラグアイの国民食。スープを作るはずが水分を飛ばしすぎてできたケーキだとか。
海外ホラー、ミステリ、SF主食の異形読み。
1999年「死ぬまでに10000冊の毒書」を宣言、
年間250冊を読みすすめるも途中7年の沈黙。
2012年、読メ登録とともに復活を果たす。
短編好き。アンソロジストに憧れを抱く。
紙本主義。装丁など本の佇まいにこだわる。
版ヅラやノンブル位置にキビシイ「組版警察」
密林のドイヒー画像が許せぬ「書影警察」
プラクティス好き「試走警察」
三一書房『サイコミステリーベスト100』を
2019年6月、30年がかりでコンプリート。
2020年11月「おあと6000冊」達成。
2023年3月プロフィール更新。
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