■死ぬまでにおあと5500冊到達■イベント【日本の夏は、やっぱり怪談】参加ちう■『藤田新策作品集 STORIES』は自選ゆえキング多め推しシモンズとマキャモン一作品ずつ■アン・クリーヴス新シリーズ◎■遊里遺構がどんどん消失し新ジャンル門前旧旅籠開発中■2023年7月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:4385ページ ナイス数:1277ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/200370/summary/monthly/2023/7
“私は人としては面白いかもしれないが、男として認められたわけではないのだ”(P283)人として興味を持たれたほうが、どんなに幸せかと思うが、この主人公、そうは考えないらしい。
“念のため、最後にもう一度私はヴェロニカと大晦日の夜の献立の再確認をした。メインディッシュはゆっくりとオーブンで焼き上げたシャケの燻製料理。前菜はスープで、デザートはアップルケーキと決めた”(P388)大晦日に、リーサ・モディーンと元郵便配達人ヤンソンを招待してパーティーをすることに決めた。ヤンソンにあの素晴らしい喉を聞かせてもらおう。料理はヴェロニカの店で用意してもらおう。他に料理で読む場面はあまり多くなく、サンドイッチと北欧伝統菓子マサリン(Mazarin)ていど。
“いたるところに大小様々な鳥籠があって、片脚で立ったまま安らかに眠っている多彩な羽の塊を見ることができた。牡丹鸚鸚哥が肩を寄せ合い、頭を翼の下に埋め、羽を膨らませているので、孔雀石のように見えた。背中が灰色のイギリスの鶯は、黒い頭を翼の下に埋めているが、胸の羽は薔薇色だった。文鳥は太ってこぎれいでつやつやしていた。椋鳥擬きは光沢のある羽が素晴らしく、金でダマスクス象眼を豪華にほどこした、黒太子の名高い翡翠細工の鎧をまとって”(ワンダースミス P322)ここに邪悪な兵隊人形が送り込まれ…殺戮の惨さに絶句。
“ピルガーリックはブロードウェイの北端で一見さまお断りの魅力的なレストランを経営している。数羽の米食い鳥と一壜のブルゴーニュ・ワインで”(P349)“家に帰ったらどんなすてきな熱いブランディ・トディをつくろうかとか、最近手に入れて自慢の種にしている、新しい発明品のガス器具で湯を沸かせば楽しいだろうなとか考えた。その日の朝に新鮮なレモンを買ったことを思い出して胸が高鳴ったので”(P350)オペラ『ユグノー』初演の夜の出来事『手から口へ』。夢オチが残念。話が広がりすぎて編集者が強引に畳んだのだとか。
“ケーキを焼いていないといいが、と彼は思った”(P77)“バースデイ・パイ、おいしかったよ。焼いてくれてありがとう。モモは大好物だ” “ちょっと変な感じだったけれど、娘たちは気に入ったわ”(P110)47歳の誕生日の午後遅く。家路につこうとすると、大型肉食動物研究チームから緊急連絡が。GB53というグリズリーがハンターと接触したようだ。発信機は最悪の事態を示し…真夜中に帰宅。美味しいパイをお代わりしながら、今日の出来事をメアリーベスにすべて話す。チームの男性スタッフが捜索状況をSNSで発信し続けてク◯。
“ローリンズで買ったクーラーボックスの中の食料ではなく、プロングホーンの背肉をキャンプファイアで焼いた。美味だったし、自分が狩りをして眠る場所で収穫した肉を食べるのは正しいことだと感じた。プロングホーンは、昼間百五十メートルの距離から一発で仕留めた”(P162)レッド・デザートのネイト。深夜、キャンプが三人の男に襲われ…〈マスタング・カフェ〉という店も登場するとはいえ、ほぼ料理では読めない巻。いいのいいの料理なんか出てこなくても十二分に面白だから。
斜線堂有紀「外科室2.0」はどうしたって映画「外科室」のイメージで読んでしまうけれど問題ない? 朝松健「挿話 青い天鵞絨袋」はせっかくなので本文も“ビロード”ではなく“天鵞絨”表記がいいな。井上雅彦「移植」にはいろんなネタギッシリ。なんせ人間図書館跡だから笑。『幻想と怪奇』誌のこういう企画は元ネタが読みたくなるから嬉しい。※作家のお名前変換をミスりまして修正しました。申し訳ありません。ナイスくださった方々スミマセン。
“〈味噌〉と呼ぶ発酵ペーストの壺を”(P282)“天日干しトマトの娼婦風ソース入り鶉の卵とバジルのココット。そして、島のグレイヴィーの雉の蒸し煮、タンポポの若葉を散らした揚げ焼きバナナ添え。海の幸香る酢漬けのホミニーの紙吹雪風”(P293)“クロケットは歯を立てるとサクッと弾けて囁く。内側では、繊細な指を束ねたような蟹の身が、恋人たちがつないだ手の如くしぶしぶ離れる。若鶏は湯気をあげるテラコッタの鍋のなかであられもない姿を晒し”(P362)日本の捕鯨船と物々交換で味噌と醤油を入手。西海捕鯨の状況未調査なり
“寒い馬車旅行のあとだったから、夕食も非常に楽しみだった。もしかするとこの家には上等の葡萄酒が置いてあるかもしれない。旅人がブルゴーニュやテネリフの忘れられた逸品を見つけるのは、こういう宿屋なのだ”(P69)“自家製のビールのあとにポートとな! しかしその飲み合わせは、オックスフォード時代にさんざんやったし、まだ宵のくち”(P70)炉辺という条件が嫌が応にも話を盛り上げゆく。アーサー・キラ=クーチ「青の無言劇」は不思議な因縁話。個人的に“葡萄酒”表記には萌えます。
“珍味佳肴が山と並んでいる。甘美な東方の果実が針金細工の銀鉢に盛られ、銀の網目の中に輝く果皮がとりどりの色彩を競っている。雪白の綾織り布の上に、ペンヴェヌートがデザインしたような銀の小皿がならび、汁のしたたる芳ばしい肉が盛られている。ライン葡萄酒のほっそりした壜、オランダ風の胴太な壜、スペイン酒のほっそりした壜、古風な籠に包まれたイタリアの壜”(なくした部屋 P261)“年代物のクロ・ヴージョよ。それからこれは” “ラクリマ・クリスティー”(P262)オブライエンをサンリオSF文庫で読みたいが創元版で我慢
“次々と手をあげて、火酒だ、エールだ、ロイチョイ割りだ、と、酒場女に注文を飛ばしている。なかには大声を張りあげて、店主に向かってヒツジと野菜の串焼きだの、蝶々魚のおどり食いだの、焼き生腸詰だの、チンジェ魚の蒸し焼きだの、と” “ロイチョイ割りってのはな、はちみつ酒を麦酒で割ったこのへんの名物さ”(P52) “生腸詰なんてどうだい? こいつを焼いて、このモアの葉で包んで、こっちのピリ辛のヤク・ソースを”(P53)吟遊詩人マリウスがタイスの居酒屋でひとしごと終えた場面。
海外ホラー、ミステリ、SF主食の異形読み。
1999年「死ぬまでに10000冊の毒書」を宣言、
年間250冊を読みすすめるも途中7年の沈黙。
2012年、読メ登録とともに復活を果たす。
短編好き。アンソロジストに憧れを抱く。
紙本主義。装丁など本の佇まいにこだわる。
版ヅラやノンブル位置にキビシイ「組版警察」
密林のドイヒー画像が許せぬ「書影警察」
プラクティス好き「試走警察」
三一書房『サイコミステリーベスト100』を
2019年6月、30年がかりでコンプリート。
2020年11月「おあと6000冊」達成。
2023年3月プロフィール更新。
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羽長30cmのヨナグニサンが羽ばたいたら地獄やな.
キャァァァァァァーいやぁぁ〜ん