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2024年9月の読書メーターまとめ

Millet.K
読んだ本
12
読んだページ
4540ページ
感想・レビュー
12
ナイス
1366ナイス

2024年9月に読んだ本
12

2024年9月のお気に入り登録
1

  • remon2

2024年9月のお気に入られ登録
3

  • 植田 和昭
  • batadora
  • remon2

2024年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Millet.K
“本が殺人の動機って”(P116)新家Neuhaus女史による第十弾。全方位嫌われ者が死んで揺れまくる老舗出版社。過去の死に疑惑も…ああ面白い。昭和かと思うほど小さい文字の六百頁超えだけど登場人物はたったの!三頁分w。貴族刑事の家庭崩壊ふたたび!? ピア元夫がベストセラー作家に?! しかも第1作第2作の表題が…ドラマの話題も含め十作目の余裕だろう。そろそろ本国刊行順に再毒か。気がかりだったベックスの消息はよしとして、ハイケ宅の黒猫どうした? 動物の扱いちょいザツな点が唯一不満。毒毒度:4 おあと5342冊
Millet.K
2024/09/13 13:43

“ズッキーニ2本とナスを1本、冷蔵庫からだした。ニンニクとタマネギを刻んで、野菜を輪切りにし、それをフライパンで炒めて、パスタをゆでるために湯が沸くのを待つあいだ”(P284)“ヴィーニョ・ヴェルデをグラスに注いで、キッチンの時計を見た。8時40分、湯が沸騰した。塩を入れ、オリーブオイルを少し垂らして、パスタを入れた” “ちょうどパスタがアルデンテでゆであがったとき、ベックスがクッションから立ちあがって、尻尾を振りながら玄関に”(P285)ピアの夫クリストフが帰宅〜ベックスのお出迎えかわえぇす

Millet.K
2024/09/13 13:44

“カトリーンがケーキを配り、ケムがドネルケバブとラフマジュンやブレクを袋からだして、テーブルに広げた”(P420)捜査11課の面々がそれぞれ聞き込みを終えて会議室に集合。ターリクが今日誕生日のカトリーンにケーキを買ってきていた。ピアが美味しそうな匂いに思わずよだれを垂らしそうになったのが、トルコの国民食というべきドネルケバブ。ラフマジュンはトルコの薄焼きピザ。挽肉、刻んだ野菜、タマネギやトマトなどがのっている。ブレクもトルコ発祥で、肉やチーズを詰めたパイ料理。

が「ナイス!」と言っています。

2024年9月にナイスが最も多かったつぶやき

Millet.K

■図書館長新盆。トイレとごはんの皿未だ片付けられず■KADOKAWAサーバ復旧後PCからログイン可能に■イベント【日本の夏は、やっぱり怪談】用+クリスティ関連そこそこ黒っぽい装画たち■ステキすぎる造本のシュオッブ永遠に読み続けそう■某飛行機スポットにて■2024年8月の読書メーター 読んだ本の数:8冊 読んだページ数:2800ページ ナイス数:1079ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/200370/summary/monthly/2024/8

■図書館長新盆。トイレとごはんの皿未だ片付けられず■KADOKAWAサーバ復旧後PCからログイン可能に■イベント【日本の夏は、やっぱり怪談】用+クリスティ関連そこそこ黒っぽい装画たち■ステキすぎる造本のシュオッブ永遠に読み続けそう■某飛行機スポットにて■2024年8月の読書メーター 読んだ本の数:8冊 読んだページ数:2800ページ ナイス数:1079ナイス  ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/200370/summary/monthly/2024/8
コットン
2024/09/02 12:26

ハート型のオブジェがあるのですね!飛行機とベルの位置関係は飛行機が吸い込まれそうで面白いです〜♪

Millet.K
2024/09/02 13:05

恋人たち用のスポットなのでしょう。風向きによってこんな感じに離陸が撮れます。小型の機体は上昇がはやく、ハート内に収まりませんでした。

が「ナイス!」と言っています。

2024年9月の感想・レビュー一覧
12

Millet.K
“死ね、このちびミュータント!”(迷宮 P287)ヴォルコシガン・サガなら順番ちがーうと指摘されそうだが此の中編集を選択。2003年まとめ読みも戦士→無限だった。「喪の山」のミステリっぷりどうよ。「冬の市の贈り物」を読みたい誘惑に駆られる「迷宮」。表題作は捕虜収容所からの大脱走。432頁から緊迫ハンパなし&滂沱のラスト。傑作選に収録された「戦いのあとで」毒了後にシリーズ再毒を誓い三年が経過。ようやく機会が…と思いきや『自由軌道』毒了記録が見当たらず愕然。むろん最新作も読まねば。毒毒度:4 おあと5334冊
Shintaro
2024/10/01 13:45

表紙いいっすね。頂きます。

Millet.K
2024/10/01 14:46

銀英伝→ハイぺリオン→ヴォルコシガン・サガの順にはまりました。サガとして読むかキャラ読みするかはおまかせします。

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“黒い底光りする円天井は見わたす限りの星で、一つ一つがピッケルに飛び散る大小の氷のかけらのように、鋭く冷たくきらめいていた”(山市初賀 P57)冬の夜空。圧倒的存在感を放つオリオン。鋭く青の煌めきを見せるシリウス。すばるを追うように昇る紅薔薇色のアルデバラーン…昔のレビュに嬉しいコメントを頂戴したおかげで、この星界日記の存在を想い出す。手元になかった冬編を収穫すると、2013年改版3刷が届いた。2002年のBIBLIO版の装幀で揃えるつもりでいたので、ちょいと残念な気持ちに。毒毒度:−5 おあと5335冊
Millet.K
2024/09/30 15:45

ちなみに本登録の書影は2002年BIBLIO版から帯を外した状態のものだ。星空の装画は表面だけでなくカバー全体に広がっている。マットな紙質のカバーにはザラ紙風の帯がついた。帯まで含めての完成形は、BIBLIOのテーマの一つ〈COSMIC〉イメージ通りでとても美しい。改版ではカバーが光沢紙となり、装画は表だけ、ザラ紙風の帯は印刷に変わってしまっている。

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“悪魔みたいだな、ちびのろくでなしめ!”(P241)マイルズ・ネイスミス・ヴォルコシガン卿17歳。職業=危険人物。身体的ハンデにより士官学校不合格。ひょんなことから厄介事に身を投じ口二十丁ペテンとハッタリかませば途は開ける…くぅ〜この面白さどうやったら伝わる?もどかしい。2003年3月既刊まとめ読み。SFの師匠とリアル読友からオススメされ、十年以上遅れで参戦した。目移りするほどキャラ良し。ソーンとクインはずっとのお気に入り。マイルズ両親に惚れるも必至。イリヤン登場楽しみすぎ。毒毒度:−5 おあと5336冊
Ab
2024/09/26 13:40

ああ、ヴォルコシガンシリーズもこの頃は良かったなあとしみじみ思う。これからずっとこの面白さが最新刊(最終巻?)の直前まで続くのです。グインサーガが好きだった方の中には著者が突然にそれまでのキャラ造形をかなぐり捨ててBL方向に舵を切ったことを覚えておられると思う。(話としての)BLが好きな方には歓迎されたかも知れないがそうでない読者にとっては驚きであり、落胆であり、哀しみであり、以前の巻をも貶める裏切りに対する怒りであった。同様のことが最新刊「女総督コーデリア」にもあるのでお読みにならぬようお薦めします。

Millet.K
2024/09/26 15:53

ああもちろん最新刊読みますよ

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“ I get you, Steve ” 早川文庫版『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』新潮文庫版『謎のエヴァンズ殺人事件』。ボビイと幼なじみフランキーが列車内でバッタリ遇いあれこれ話が弾んだところで、フランキーの台詞に突如出現するスティーヴ。えっ誰よスティーヴ。気になりすぎて原書で検証。相貸システムまで使ってみたが原書にスティーヴ居るとは…何か意味があるのだろうがはて。事故の細部が気になり始めたフランキーがわざと言った? せっかくの原書なのに、こんな読み方するとはなんか申し訳ない。 おあと5337冊
Millet.K
2024/09/26 17:08

念のため出版社違いを2冊借りた。Haper Collins版はISBNを入力すると書影が違うしページ数も異なる。おそらく貸し出されたのは新版なのだろう。それはまあいい。Pan books版の本書は奥付にあるISBNを打ち込んでも探し出せず、登録できずにいたが、表4と奥付とでISBNが違うと本日判明やれやれ。

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“ I get you, Steve ” 早川書房クリスティー文庫でも新潮文庫でも〈謎のスティーヴ〉。フランキーの台詞に突如出現したスティーヴの謎を追って原書をあたることに。念のため出版社違い2冊のペーパーバックを他市から相貸(政令指定都市の中央図書館が収蔵していない衝撃)したが…さぁ困った原書にもちゃっかりスティーヴ居るがな。誰よスティーヴ。どうすんのコレ? 瑣末なことかもしれんがエヴァンズより気になりすぎスティーヴ。クリスティ読みの方々でどなたかこの謎に回答をいただけませんでしょうか。おあと5338冊
Millet.K
2024/09/26 15:59

なおスティーヴ出現の辺りで、クリスティー文庫の訳に少々納得いかない部分があり、新潮文庫と照合したところ相違2箇所が気になり始めた。一つめはフランキーの描写。“オルガンを弾くお嬢さん”(早川)か“大道の手回し風琴奏者がつれているお猿さん”(新潮)か? 原書では“ an organ grinder’s monkey ”ということで新潮が正解ぽい。ちなみにその文言ママで画像検索してみるとそれなりのものが出る。

Millet.K
2024/09/26 16:02

二つめは本筋にはまったく関係ないが、フランキーが仲間と一晩中遊び歩いたエピソード。朝食を食べに行って驚かせようとしたアンジェラのおじさんは不在(早川)だったのか在宅(新潮)だったのか? これも蕗沢忠枝訳の新潮版のほうがよさげに思える。早川版P33、新潮版P24参照。 〜we thought we’d go and breakfast with Angela’s uncle and see if he’d be shocked, but he wasn’t — only bored, and then〜

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“死よりももっとおそろしい何か”(闇の海の声 P255)昭和50年刊行。むろん何度も読んできた。ハロウィンイベント用の本見繕い中に美麗な書影での登録発見〜喜び勇んで毒了3冊目。広め副題が全作品を語る。3巻のうち毒者イチ押しw ちなみに美味しいものは一番最後に食べるクチ。なるほど此れが本領なのかブラックウッド。ホジスン引用作とFグルーバー「十三階の女」がひたすらコワ哀しい。「アムンゼンの天幕」「水槽」「繭」が好きすぎる。この世で一番の怪物それは人間かも。巻末に3巻分の原題アリ。毒毒度:7 おあと5339冊
Millet.K
2024/09/19 15:12

絶版本などでせっかくオリジナル登録なのに書影を伴っていないのはとても残念なこと。その点今回発見したオリジナル登録は画像が完璧スバラシイ。オリジナル登録してくださった惡い読書さん、ありがとうございます。嬉しくて全巻再毒しました! 前回のレビュはコチラ → https://bookmeter.com/reviews/50809414

Millet.K
2024/09/19 15:13

かつて読書メーターに要望し現在後悔していること。当時自分が好むジャンルの絶版本には書影を伴わないケースが多々あった。そこで密林との画像連動を提案したところ、何年か後に実現。ところが弊害があった。マーケット出品者がドイヒー画像をアップし、汚らしい背景つきや天地逆さま、時計周りに回転、上下巻セットなどあらゆる狼藉が目につくようになったのだ。地道に通報してもほぼ改善ナシ。山尾悠子『ラピスラズリ』はなんとか回復できた。今フロスト日和とカーリイ『百番目の男』で心を痛めている。

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“ほかのひとと違うというのは怖しいことなのよ”(鏡よ鏡 P189)昭和50年刊行。無論何度も読んできた。ハロウィンイベント用の本を見繕い中、うっかり美麗な書影での登録を発見〜ウキウキ読み進める。ボーモント「ロバータ」ダーレス「淋しい場所」ロレンス「木馬を駆る少年」など副題を満たす名作揃い。身近には無理解な大人か心が壊れた親族。妖精と竜は不在。主人公を取り巻く環境は幻想とはほど遠く極めて現実的だ。推し活の行方「義眼」子どもという異種との死闘「毒薬ごっこ」「蠅の偶像」も印象に残る。毒毒度:6 おあと5340冊
みみみ
2024/10/01 15:02

う,前も同じ会話したっけ?毎回新鮮に驚いていると思ってー.

Millet.K
2024/10/01 16:34

いつもありがとねー

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
昭和50年刊行。むろん何度も読んで居る。ハロウィンイベント用のつもりが、美麗な書影のオリジナル登録を発見〜読むっきゃないしょ。副題に当てはまらぬ作品も収録と今さら気づく。吸魂鬼OK、ゾンビと這いずりもの微妙。魔女がらみRブロック「猫の影」Mロード「メリフロア博士の〜」コリア「葦毛に乗った女」。懐かしやシュオッブ初体験。「オルラ」「マグナス伯爵」はこの訳に馴染みすぎちゃったかも。角川絶版街道の申し子的アンソロジイだが、割と有名作品揃いで児童向け全集があるし新訳でもそこそこ読める。毒毒度:4 おあと5341冊
あたびー
2024/09/17 20:32

入手困難ですよね〜〜

Millet.K
2024/09/17 20:59

あたびーさん、全三巻セットですと14000円超みたいですね。一冊ずつですと地道に探せば千円くらいであるかも? 多くが他アンソロジイで読めるといえば読める。同じ編者による児童向け全集を今度読んでみようと思います。

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“本が殺人の動機って”(P116)新家Neuhaus女史による第十弾。全方位嫌われ者が死んで揺れまくる老舗出版社。過去の死に疑惑も…ああ面白い。昭和かと思うほど小さい文字の六百頁超えだけど登場人物はたったの!三頁分w。貴族刑事の家庭崩壊ふたたび!? ピア元夫がベストセラー作家に?! しかも第1作第2作の表題が…ドラマの話題も含め十作目の余裕だろう。そろそろ本国刊行順に再毒か。気がかりだったベックスの消息はよしとして、ハイケ宅の黒猫どうした? 動物の扱いちょいザツな点が唯一不満。毒毒度:4 おあと5342冊
Millet.K
2024/09/13 13:43

“ズッキーニ2本とナスを1本、冷蔵庫からだした。ニンニクとタマネギを刻んで、野菜を輪切りにし、それをフライパンで炒めて、パスタをゆでるために湯が沸くのを待つあいだ”(P284)“ヴィーニョ・ヴェルデをグラスに注いで、キッチンの時計を見た。8時40分、湯が沸騰した。塩を入れ、オリーブオイルを少し垂らして、パスタを入れた” “ちょうどパスタがアルデンテでゆであがったとき、ベックスがクッションから立ちあがって、尻尾を振りながら玄関に”(P285)ピアの夫クリストフが帰宅〜ベックスのお出迎えかわえぇす

Millet.K
2024/09/13 13:44

“カトリーンがケーキを配り、ケムがドネルケバブとラフマジュンやブレクを袋からだして、テーブルに広げた”(P420)捜査11課の面々がそれぞれ聞き込みを終えて会議室に集合。ターリクが今日誕生日のカトリーンにケーキを買ってきていた。ピアが美味しそうな匂いに思わずよだれを垂らしそうになったのが、トルコの国民食というべきドネルケバブ。ラフマジュンはトルコの薄焼きピザ。挽肉、刻んだ野菜、タマネギやトマトなどがのっている。ブレクもトルコ発祥で、肉やチーズを詰めたパイ料理。

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“専門としているのは、人間の心なんですよ”(ほしいものはすべて手に入れましたか? P191)ポアロ、マープル、おしどり探偵を終え、新訳で二巡目+未毒領域へ。エヴァンズと同年1934発表。素晴らしい非日常を誂え、心に花を咲かせ、退屈を一変させる。スタッフのキャラ◎。ミス・レモンやオリヴァ夫人もいるのだ。後半は旅先で事件に巻き込まれるパイン。前半と雰囲気変われど此方も面白。「ナイル河の死」「デルフォイの神託」の鮮やかな連携さすが。読んだつもりでいたらそれはチャーリー・チャンorz 毒毒度:3 おあと5343冊
Millet.K
2024/09/10 12:32

“タイプライターの周囲には、数冊のノートや、手書きの文字で埋まった何枚ものルーズリーフ用紙が散らばっているほかに、リンゴの詰まった大きな袋がでんといすわって”(P65)“世間の人々というのは、あんがい保守的なんですよ、ミスター・パイン。むかしながらの、使い古された仕掛けが好きなんです”(P66)ジゴロ役クロード、妖艶な美女マドレーヌ以外に意外なスタッフが登場する前半。最上階が人気作家オリヴァ夫人の住まいなのだ。「無聊をかこつ少佐の事件」では、一見陳腐でも世間が好む見事なシナリオで退役軍人の不幸=退屈を解決

Millet.K
2024/09/10 12:33

“やがて料理が運ばれてきた。デザートはべたべたするチョコレートのトルテだった。それを食べているとき、シュラーガルがパインに訊いた” “薄いカップにつがれた甘いコーヒーが出てくると、ふたりは煙草に火を”(シーラーズの館 P237)“パインはベネディクティン酒を二杯、注文した”(P239)全体に食事の場面は比較的あっさりだが、旅心がおおいに満たされる後半8篇。探偵仕事は自分の領分ではないといいつつもなんやかんやで解決へ。

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“あなたの気持ち、わかるわ、スティーヴ”(P27)2004年早川版で気になる箇所を、十年前挫折した新潮版で検証だ〜牧師の四男坊ボビイが幼馴染の令嬢フランキーと列車内で遭遇。話が弾むうちに令嬢がこのセリフを発する。早川版37頁と同じ。単なる間違いなのか何か意味があるのか…エヴァンズより謎のスティーヴw ちなみに訳が合わなくて挫折したはずが、読み直したらそうでもない。てか、部分的には早川版より此方が合うゴメン。クリスティでは真鍋博装画が好みだが、新潮版装画は、ボビイを虜にした美女の顔が鮮烈だ。おあと5344冊
Millet.K
2024/09/09 15:07

“赤いスカートに、みじかいグリーンのジャケットを着て、見事なブルーのベレー帽をかぶっていた。ちょっぴり、大道の手回し風琴奏者がつれているお猿さんに似て”(P21)“切れ長の哀愁をおびた黒い目と、あるかなしすぼめたほほ”(P22)以上新潮版。早川版は“赤いスカートと、短いグリーンのジャケット、それにはでなブルーのベレーをかぶっていた。たしかにオルガンを弾くお嬢さんに感じがそっくりだったが(悲しみに満ちた切れ長の黒い瞳と、暗い表情”(P30)お猿さんとお嬢さん違いすぎ。格好からオルガン奏者へは導かれにくいが…

Millet.K
2024/09/09 15:09

“それから、アンジェラの叔父さまのところへ、朝食を食べにおしかけて、アッと驚かせようとしたの。ところがだめ” “叔父さまは、アッと驚くどころか” “ただ、うんざりした顔をしたきりなの。それから、あたしたち、しおしおと家に”(P24)以上新潮版。早川版は“それから、アンジェラの叔父さまの家へ押しかけて、朝食をご馳走になろうと思ったのよ。きっとびっくりなさるだろうと思ってね。でも、あいにくお留守だったの、退屈しただけだったわ。それからあたしたち、みんなゲッソリして家へ”(P33)在宅?留守?本筋には関係ないが

が「ナイス!」と言っています。
Millet.K
“財産がないっていうのも、ちょっとイカスわね”(P70)新潮文庫でクリスティ読み始めのとき本作だけ訳と合わず冒頭数頁で挫折、十年ぶり此方でリベンジだ〜あら意外にコミカル。お人好しぷーたろ&おきゃん令嬢のコンビというクリスティお得意のキャラはある意味目くらましか。謎のダイイングメッセージを引き摺りつつ密室トリックあり〜の謀略ほのめかし〜の加えてロマンスとエンタメ度が高い。トリックと悪人はわかりやすかった。体力あるボビイを残し医師が現場を離れたのはどうなん? まだ息があったんだし…毒毒度:3 おあと5345冊
Millet.K
2024/09/07 17:57

“フランキーは、大型の緑色のベントレーを運転してくると” (P78)“ダーク・ブルーのセダン型タルボット”(P121)“ボビイは1902年型の二人乗りのフィアットに乗り込んで”(P194)バッシントン-フレンチ家はダイムラー所有。ガレージは狭く、もう一台ロジャーの車(二人乗りとしか記述ナシ)を入れていっぱい。風俗や流行が読めて愉しく、乗り物にもおよぶ。本作にはエア・タクシー登場。そういえば『雲をつかむ死』の舞台は就航したばかりの21人乗り旅客機、『バートラム・ホテルにて』にオートレーサー崩れが登場してた。

Millet.K
2024/09/07 17:58

本作は〈料理で〉は読めない。なので乗り物に注目し、面白い追加情報を。本作発表は1934年。このころ既にMGやローバー、ルーツ・グループなどのクルマのボディを製作していたカーボディーズという会社があった。もともとは馬車やモータービーグルを扱うコーチビルダー、やがてはロンドンタクシー・カンパニーとして知られるこの会社、創業者の名前が本作の主人公と同じロバート・「ボビー」・ジョーンズなのだ。よくある名前ではあるし、女史が主人公の名前をどうつけていたかもわからないが、はて?

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/21(4634日経過)
記録初日
2004/04/04(7542日経過)
読んだ本
3589冊(1日平均0.48冊)
読んだページ
1221426ページ(1日平均161ページ)
感想・レビュー
3138件(投稿率87.4%)
本棚
20棚
自己紹介

海外ホラー、ミステリ、SF主食の異形読み。
1999年「死ぬまでに10000冊の毒書」を宣言、
年間250冊を読みすすめるも途中7年の沈黙。
2012年、読メ登録とともに復活を果たす。
短編好き。アンソロジストに憧れを抱く。
紙本主義。装丁など本の佇まいにこだわる。
版ヅラやノンブル位置にキビシイ「組版警察」
密林のドイヒー画像が許せぬ「書影警察」
プラクティス好き「試走警察」

三一書房『サイコミステリーベスト100』を
2019年6月、30年がかりでコンプリート。
2020年11月「おあと6000冊」達成。
2023年3月プロフィール更新。

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