誰もがあまりにも失ったものの大きさと失望感、そして自身の無力さに苛まれてようやく戦争は終わった。風にそよぐ葦はやはり所詮は葦にすぎず、己の意思ではどうにもならない宿命を受け入れざるをえないのかと諦めたくなる。それでも最後の悠平と榕子の描写は素晴らしく、そこには戦後という新しい時代の始まりへの不確かではあるものの新たな希望を読み取ることが出来る。通して1000頁に迫る壮大な物語であった。

誰もがあまりにも失ったものの大きさと失望感、そして自身の無力さに苛まれてようやく戦争は終わった。風にそよぐ葦はやはり所詮は葦にすぎず、己の意思ではどうにもならない宿命を受け入れざるをえないのかと諦めたくなる。それでも最後の悠平と榕子の描写は素晴らしく、そこには戦後という新しい時代の始まりへの不確かではあるものの新たな希望を読み取ることが出来る。通して1000頁に迫る壮大な物語であった。