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2024年3月の読書メーターまとめ

西澤 隆
読んだ本
14
読んだページ
3328ページ
感想・レビュー
7
ナイス
72ナイス

2024年3月に読んだ本
14

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

西澤 隆
もっと軽くくだけた本だと思って手に取ったけれど、実際には力の入った啓蒙本。「塀の中はこんなところ」といったのぞき見的な要素もあることはあるけれど、それよりなにより数多くの(塀の外では気にしなくてもいいようなことの多い)制約もなんとかして、服役しているひとたちによりいいものを食べさせたいという熱意が伝わってくるし、ただ「罰を与える」だけでなく「再犯にならないように調理もなにかその人の生きがいや経験になればいい」という願いも伝わってくる。どの分野でも誠意を持って人に当たるひとたちはたくさんいる。応援したいです
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
7

西澤 隆
10年弱前の石平さんの本を読む。当時「中国は歴史的に世界の中心で回りは蛮族」「中国の支配者は天命によるので自らが天命を受けていることを示さなければいけない」といった中華思想が語られることはそうそう多くなかったと思う。彼が「昔から言ってたなあ」と思う一方で今となってはいわゆる「ネトウヨ」の子たちが「だから中国とは話し合っても無駄」という短絡的Rejectの根っこのひとつにもなってしまったなとも。地政学的な関係とはつまり「引っ越せない相手」ということ。知った上で「どう付き合うか」こそが重要だと思うのだけれど。
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西澤 隆
古くから各地で作られた生活習慣による景観。特になんの利点もないのだけれどそれを眺めているだけで「ここは僕のhomeなのだ」と感じられる安心感になり、それが地域の資産として有効にも働くのだということをうまく伝えられれば、消えていくものを残したり「もっとましな消え方」にしたりできるのだと思う。ただ本書のアプローチからは「生活習慣がかわったにもかかわらず『そのまま残す』ことが住人の損になっている事例」に対して結構冷たい見方も感じてしまう。冒頭の電線をめぐる話から今ひとつ「この人とは相容れないな」と感じる部分も。
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西澤 隆
もっと軽くくだけた本だと思って手に取ったけれど、実際には力の入った啓蒙本。「塀の中はこんなところ」といったのぞき見的な要素もあることはあるけれど、それよりなにより数多くの(塀の外では気にしなくてもいいようなことの多い)制約もなんとかして、服役しているひとたちによりいいものを食べさせたいという熱意が伝わってくるし、ただ「罰を与える」だけでなく「再犯にならないように調理もなにかその人の生きがいや経験になればいい」という願いも伝わってくる。どの分野でも誠意を持って人に当たるひとたちはたくさんいる。応援したいです
が「ナイス!」と言っています。
西澤 隆
この著者の小説だから。きっと最後は胸のすく大団円が待っているから。そう思いながら我慢して読む序盤(いや中盤まで)は本当にしんどかった。正直なところ、仕事での理不尽やうまくいかないこと、パワハラ、取引先の横暴等はリアルな世界でもうおなかいっぱい。だから「あるあるー」と楽しむにはちょっとしんどすぎる。結果として話はどんどん転がり、やっぱりちゃんとなんとかなるのだけれど、これを素直に楽しむには映画化のキャストのように、もう最初から「いろいろやらかしますぜー」なメンツで期待感を前もって積んでおかないと苦しいかも。
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西澤 隆
読めば読むほど「ああ、アンガーマネジメントって、仏教なのだなあ」と感じるワタクシ。確かに必要な場面もあるけれど、うまく飼い慣らさないと回りとのコミュニケーションもうまくいかなくなるし完全に敵味方の関係になると通る話も通らなくなる。相手を説得するなら、最初からアグリーではないひとに響く言葉が必要になるわけで、そのためにはまず「敵対」に関係性を振るのは損なわけで。ならば、怒りをうまく自分でコントロールできたほうがトク。その手法としていろいろ挙げられる技法は、Let it be...に繋がるものなのだなあ、と。
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西澤 隆
本編の感想とは全く別のお話を。長い間修行しなければ手に入れることのできない技術が必要な伝統工芸。町全体での分業制が成立しているが故に一軒一軒の廃業は致命的ではないもののじわじわと産業を殺していくという問題。そして「技術を引き継ぎ、歴史をつなぐために後を継ぎたい」という意気込み。昭和のひとにはびしびし伝わる一方で今の子にはなかなか理解が得られなそうなモチーフが、ラノベ的なアプローチで語られる。読み手が若い子なのだとすればこの物語は響いているのだろうか。響いているといいなあ。そんなことを思う昭和オヤジなのです
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西澤 隆
黎明期から今に至るセキュリティの歴史は全体の半分で「セキュアなシステムの構築のための投資と努力」の概ねを語り尽くし、そこからは「以下にしてセキュアではない人間をどうするか」へと転換してゆく。情報機器が人のためのツールである以上人は排除できない。そして最終章ではどんどん大型化する情報漏洩、属するコミュニティとは別の情報を拒絶する「認知的閉鎖」と並んでサラッと「狙われたら絶対に逃げられない」と語られる国家が関与する攻撃。確かに最近は「漏らさない」より「なにかどう漏れたか」を監査できるEDRの重要度が向上中だ。
西澤 隆
2024/03/03 15:35

それにしても、こういった騒動の中で高度な技術でクラックを繰り返す連中に与えられる報酬等「戦いの最前線」的な話はおおいに語られる一方で、たとえばSymantecやTrendMicro、FortiGateといったセキュリティの仕組みを提供するところのことは記述がなく、そこの分析もほしかったところ。個人的には「メールを読む全員がフィッシング詐欺か判断するための数秒をかけると、その時間の累計を生産性低下として考えると引っかかった一部の人の経済的被害を大きく上回る」から「人を教育するのは効率的ではない」に目から鱗。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/06/07(4343日経過)
記録初日
2012/06/07(4343日経過)
読んだ本
2340冊(1日平均0.54冊)
読んだページ
582283ページ(1日平均134ページ)
感想・レビュー
1660件(投稿率70.9%)
本棚
12棚
性別
年齢
55歳
血液型
B型
職業
IT関係
現住所
新潟県
URL/ブログ
http://www.facebook.com/takashinishizawa
自己紹介

新潟県在住のコンピュータの技術屋です。絵本読みだったり、素人写真撮りだったりもします。すべての感想はちょうど255文字になるように書いているので、無茶な言い回しもありますが、ご容赦ください(笑)。

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