微かな希望が見えてきてはすぐにそれ以上の災厄に見舞われるという悪循環。最後まで明るい兆しが見えなかったところがまた辛いところ。重厚で重苦しくそしてまた文体もそんな感じ。読了するのにパワーが要った。満足感はあったが再読するかどうかはわからない。
戦国IF物といえば忘れられない『影武者・徳川家康』あれも面白かったなあ。もうしばらくしたら再読してみようか。ただまあ、本書に比べてお気楽には読めないから腹をくくって読まねば。読むかどうかまだわからないけど。
正式な母として寧々の下で養育されるべきものであった。もしそうなっていれば豊臣家の運命は違っていただろう。ところが色ボケ秀吉がそれを無視し、結果として人格破綻者淀君の果てしない増長を招いてしまった。高台院が一番怒っているのはそこなのだと思う。それにしても、政治・軍事の天才秀吉が、こと下半身問題になるととたんに猿なみになってしまうこの厄介さに高台院はため息しか出なかったことだろう。ちなみに高台院は、豊臣家滅亡後も徳川家によって篤く庇護され平穏な余生を過ごした。どんな心境だったかは知るべくもないが。
ところで。この作者の文体のクセなのだが、やたら「~である」「~のである」が多すぎるのである。こう頻繁に書かれるとすごくイライラしてくるのである。もう少し頻度を抑えて欲しいのである。
とかまあ、全巻いちいち粗筋を書いてたんではあまりにもくどすぎるね。ネタバレにもなっちゃうし。これでも伊達政宗のシーンとかだいぶ端折ってはいるんだけど。読むほうも飽きちゃうだろうし。次巻からはもっと簡潔に書きましょう。
ゲリラ戦が冴えわたる。さすが真田と言わせる場面。本書は細部がなかなか冴えていて読んでて楽しい読み物。まだあと11巻。 上の信幸の例でもわかるように、本書はストーリーを史実とガラッと入れ替えているのだが、そこ以外は極力史実を忠実になぞろうとする努力も垣間見える。これはいい姿勢かな。
というわけで全13巻とかなりの長丁場。これまた30年ぶりぐらいの再読。楽しみに。本書は司馬遼や隆慶一郎のような重厚さはない。軽快でむしろユーモアすら感じられる。そして、なんと三国志の名場面のパクリなどもあるのだ。本書でも、柴田勝家が賤ケ岳七本槍を同時に相手して余裕であしらうシーンがあるけれど、これは呂布が魏の猛将七人を悠々とあしらうシーンの丸パクリだし、他にも『死せる孔明生ける仲達を走らす』風のシーンがあったり。シラっとイタダキしちゃってます(笑)
まあ…青春してますね~という話。短編がもう一編収録されているのだがこちらも似たり寄ったりといったところ。なんかねえ、他愛なさ過ぎて頭の中を右から左へ駆け抜けていった感じ。ちなみに俺も高校球児だったけど、胸キュンロマンスは全くありませんでした(笑)
一読その考察の深さに驚くばかり。プロの凄さに圧倒される。面白いのは、イカサマにしろ正攻法にしろ、序盤はいかに自分にツキを呼び込むかということを強調している点。ツキを呼び込めば(相手がツキから見放されるように仕組めば)あとは平打ちで勝利が転がり込んでくるわけであって、その状況を作り出すことが肝心要らしい。やっぱその道を究めた人の言う事は一味違う。
レビューは思ったことをそのまま書いているのですが、
気に入ったのは褒めまくるけど、
そうじゃないのは相当辛辣に書くケースがずいぶんあります。
気に障った人がいるなら申し訳ありません。
読了した本の全てにランク付けしている。
7段階(V、S、A、B、C、D、Eランク)。
Aは普通に面白い。Bはう~ん、イマイチって感じ。
本棚で各ランクごとに分類しているので興味のある方は覗いてみてください。
(ただし、SとAは小説とノンフィクションでさらに分けている)
江戸川乱歩賞受賞作全読破。
直木賞も80作品超え。
直木賞はボチボチ追加読了していく予定。
好きな作家と言われるとちょっと悩んでしまう。
一作家一作品というケースが非常に多いので。
100冊以上読んでるのは阿刀田高のみ。
50冊以上は星新一。
30冊以上は東野圭吾。
10冊以上は
綾辻行人、伊坂幸太郎、大沢在昌、乙川優三郎、岡嶋二人、
落合信彦、恩田陸、北村薫、桐野夏生、司馬遼太郎、清水義範、
真保裕一、筒井康隆、藤堂志津子、藤田宜永、宮部みゆき、
森博嗣、森村誠一、ジェフリー・アーチャー
といったところ。
このへんが『好きな作家』になるかな。
ちょっと古いしありがちだけど。
それから、
『日本推理作家協会編・ミステリー傑作選シリーズ』
というのを50冊ほど読んでいる。
これは全制覇が目標。
レビュー書く時、256文字制限は少なすぎるよ。
せめて1000文字ぐらいにしてもらえないかな。
それでも足りないんだけど(笑)
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微かな希望が見えてきてはすぐにそれ以上の災厄に見舞われるという悪循環。最後まで明るい兆しが見えなかったところがまた辛いところ。重厚で重苦しくそしてまた文体もそんな感じ。読了するのにパワーが要った。満足感はあったが再読するかどうかはわからない。