前作では脇役であったが存在感を出していた月草の話。今までの作品とは違い、ラストの桜との出会いは何とも言えない感動的な描写であった。

無坂は嶽神と雪斎は言った。飛び加当は二ツの力を借りて退け、鶴喰やかまきりとの死闘を勝ち抜いた無坂。多十との出会い。雪斎と小夜姫と別れ、次作・鬼哭での無坂と山の者最強である二ツの戦いはどうなるのか！

山の者・無坂の物語。二ツ、月草、真木備、かまきりに鶴喰などオールスター総出演。下巻は飛び加当が加わりどうなるのか楽しみである。

小気味良い一之輔師匠のまくら。コロナ禍でのまくらからは懐かしさを感じる。大変面白い一冊でした。

前作では脇役であったが存在感を出していた月草の話。今までの作品とは違い、ラストの桜との出会いは何とも言えない感動的な描写であった。

仇討ちを果たした無坂たち山の衆。仇とはいえ、集落に残った男子は子供もだろうが関係なく殺し、女たちには額に傷をつけて放免とは山の民は恐ろしい。終盤には外れとなった無坂と二ツの出会いもあり、この二人が今後の物語にどう絡んでくるのか楽しみである。