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2024年10月の読書メーターまとめ

PORTA  P51
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感想・レビュー
20
ナイス
104ナイス

2024年10月に読んだ本
28

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

PORTA  P51
私は紙の本を憎んでいた。目が見えること、本が持てること、ページがめくれること、読書姿勢が保てること、書店へ自由に買いに行けること、5つの健常性を満たすことを要求する読書文化のマチズモを憎んでいた。その特権性に気づかない「本好き」たちの無知な傲慢さを憎んでいた。曲がった首でかろうじて支える重い頭が頭痛を軋ませ、内臓を押し潰しながら屈曲した腰が前傾姿勢のせいで地球との綱引きに負けていく。紙の本を読むたびに私の背骨は少しずつ曲がっていくような気がする。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
20

PORTA  P51
昨日は明日に対してもう何も言うことはない / 目が見えなきゃ、壁が何色でも構わない。ひとは奪われれば奪われるほど強くなれるんだ。
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PORTA  P51
モンゴルの大草原とは、リアル北斗の拳にも等しい荒くれた世界/腐敗と自由と暴力/安定してしっかり踏み固められた研究への道を与えると言われたら、選んでいたかどうか。そんな道がもたらしてくれるものは、結局はなんの足跡も残らない石畳の上を歩いた、という記憶だけ。そして激情を伴わない歩みの記憶など、やがて忘却の彼方に薄れていってしまうものと、今なら理解できる/コミュニティに溶け込むこむ①現地語の習得②隣人・知人の名前を覚える③コミュニティ内部の人間関係に精通する、ができれば、どんなコミュニティの壁も乗り越えられる
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あらかじめ心得ておいてください。明治の日本司法に於いて法廷は、事実や証拠は問題とされず、論理もそれにもとづく証明もいかなる力も持たない。三権分立など権力者の脳内には存在せず、藩閥専制政府の意思が全てであり、それどころか無実の人間がそれゆえに無罪を主張することさえ許されない絶対必敗の殺人法廷であったことを。
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時間はかかります。しかし始めてしまえば終わるものです。/ その感情は一瞬にして殺意に変わり得るものだ。みんなをぶっ殺したいと心の底から人を殺したいと思った。一瞬にせよ殺意の生成を自覚した。憎しみがある瞬間を境に殺意へと変化した。誰がいつどこで死んでもいいと考えていた。皆殺しにしてもいいとすら思った。『首を切ったのは、発作的な行為だった』/ 見たままの要素から、人の意図を汲み取るのは危険だ。表面に現われた痕跡から奇妙な空想を育み、意図を読み損なう。/ ここよりも彼方へ
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アイスバインのゼリー寄せ / 加賀蘭丸的な忍びの者に逃げないリーガルサスペンス /人は計画し、神は笑う/十二歳の少女がトラックに轢かれて死亡した。少女は自転車で学校から帰宅する途中だった。トラックには、初期捜査によれば、規定通りのサイドミラーが付いていたが、死角を減らす(たとえばドブリ・ミラーのような) 特別なミラーは搭載されていなかった」法規制を作るのはいったい誰なのか、他者を妨害したり、ものごとを芽の段階で摘んだりするのは誰なのか。そして、それはなぜなのか、なぜこれからもそれは変わらないのか
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戦争を始めるのは、いかなる状況になっても新鮮な果物だっていくらでも取り寄せられる立場にいる偉そうな大人たちですが、死ぬのは皆さんです。彼らは私達を作り変えようとしていた。自分たちを別の人間に作り変えようという企みだけは許してはならない/決めつけない、諦めない、「なぜ」と問い続ける、制度の存続のために武力や圧力をもって「下」の者に理不尽を突きつけるすべての物事に抗うこと。それらがいかに大切であるか実感するなら私たちの心は昏睡状態から目覚め世界は変わる。いちばんすごい奇跡はいつも、望みがないときに起きるんだよ
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基礎だろうと応用、歌だろうと節操なくロシア語という言語に取り組んで数年が経ったころ、単語を書き連ねすぎて疲れた手を止めたとき突然思いもよらない恍惚とした感覚に襲われてぼうっとなった。何が起こったのかと当時の私に訊いても、おそらくまともには答えられなかっただろう。そのくらい未知の体験だった。「私」という存在が感じられないくらいに薄れて自分自身という殻から解放されて楽になるような気がして、その不可思議な多幸感に身を委ねるとますます「私」は真っ白になっていき、その空白にはやく新しい言葉を流し入れたくて心がおどる
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音の成分の中で周波数の最も小さいものを基音、その他のものを倍音と一般的に呼ぶ/整数次倍音は、力を抜き顎を引き、喉を狭くすると容易に発声することができる。エネルギーロスが少なく大きい音量で高次の倍音を出すことが容易に/密息とは骨盤を後ろに倒し、お腹を膨らませたまま横隔膜だけを上下させて呼吸する呼吸法。身体が安定し動きがなくなり様々な要素に敏感になる/音楽メディア等で、私たちにとって大切な倍音や高い周波数がカットされてしまっている。お風呂でおじいさんが歌っている民謡等のほうが心を伝える豊かな音響を与えてくれる
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私は紙の本を憎んでいた。目が見えること、本が持てること、ページがめくれること、読書姿勢が保てること、書店へ自由に買いに行けること、5つの健常性を満たすことを要求する読書文化のマチズモを憎んでいた。その特権性に気づかない「本好き」たちの無知な傲慢さを憎んでいた。曲がった首でかろうじて支える重い頭が頭痛を軋ませ、内臓を押し潰しながら屈曲した腰が前傾姿勢のせいで地球との綱引きに負けていく。紙の本を読むたびに私の背骨は少しずつ曲がっていくような気がする。
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「結局、俺も、憧れてるんでしょうね。輸入品のカルチャーに、意味もよく分からないまま。で、そんな風に誰かに自分のことを憧れてほしいと願っている」
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自分にとっての、意思でコントロールできない変数は何なのだろう / ひょっとしたらなにかを見落とし、困った状況に突き進んでいる可能性もある。しかし赤の意味は青の意味に変わるかもしれないし、世の中は常にそうであった。大事なのは、今を生き延びるためにはなにに従い、なにを守るのかということだ。すべてのルールは、人々がまともに生きられるようにするために、あるべきなのだから。/  i.R.I.S
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多かれ少なかれ、私たちは他人と違った考え方をする。しかし一方で、 出来事の理解や解釈を他人と共有しているという前提を当たり前だと思い込んでいる。この事実を私たちは必ずしも心に留めていない。
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知の煌き
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La conception est fascinante. Le développement est simplifié mais pas brisé. La traduction japonaise ne me convenait pas.
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固定した文章をその体の上に浮かべるしかない書物。あなたは書物を読みはじめることができ、読書をやめることが可能である。紙とインクの集積物である書物には本来あなたにページをめくらせたり本を閉じさせたりする物理的な機能はない。にもかかわらず書物は自らの内容をあなたに開示することにより、ページを繰らせ続けることが可能だ。あるいは、一目見た瞬間に閉じさせることが可能だ。その存在を読み手の意識と相互作用する生命と呼んではいけないのかということだ/書物は書物だけでは生き物ではなく書物というコードを読み解く者を含めて書物
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判例は残る。たった二人でも判決が覆らなくても『おかしい』と声をあげた人の声は決して消えない。その声が、いつか誰かの力になる日が、きっとくる / 気を抜くな。きみもやがて古くなる。自分を疑い続け、常に時代の先を進み、立派な出涸らしになりたまえ / 手にするものがなければ、これまで熱中して学んできたことは無駄になるの? 私は、努力した末に何も手に入らなかったとしても、立派に生きている人たちを知っています / 人生は想い出づくり
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「精神の存在証明のためには、行為が要り、行為のためには肉体が要る。かるがゆえに、肉体を鍛えなければならない、というのが、私の基本的考えである」三島由紀夫
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幸せを信じているときにこそ、人は泣くんです。信じられなくなったときには、もう泣けないのよ/ヴァスフィは店の人に何か自分にできる仕事がないかを聞こうと思いついた。最初に断わられても挫けなかった。二軒目の、次いで三軒目の小店主に近づいて『失業中なんです。少し稼がなければならないんですが、何か私にできることはありませんか」と聞いた。三軒目の店ではゴミ箱を空にする仕事、五軒目は箱を二個運ぶ仕事だった。ヴァスフィは懸命に働いた。老婦人に、その親切のおかげで一人の男が立ち直った姿を見せたかった。ヴァスフィは幸せだった
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制約条件の理論(TOC)システムのアウトプットは、その最も弱い部分の能力で制約される/「問題を正確に認識する」ということは、二つの必要条件の間にコンフリクト、つまり対立点があることを示すこと。対立点を示すことができなければ問題を正確に認識したとは言えない/人はどう自分が評価されるかに従って行動する/コンフリクトの妥協点を探すことをやめ、その裏に隠されている仮定を前面に出すことによって、最適化より、もっと優れたソリューションが見えてくる/問題が不明確な時に、いくらこの答えは正確ですよと装っても意味がない
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PORTA  P51
誰がそんな苦労を背負うものか――。頭ではわかっているのに、気持ちがしだいに引きずられる。先が見えることこそが、老いの正体かもしれない。やがて死に至る、細い一本道しか見えなくなると、老いより他に道連れがいなくなる。ひとりなら、安楽なその道を歩むはずだった。なのにこのふたりは、何が出るかわからない脇道へ、性懲りもなくいざなう。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/08/04(4495日経過)
記録初日
2013/11/01(4041日経過)
読んだ本
2763冊(1日平均0.68冊)
読んだページ
792515ページ(1日平均196ページ)
感想・レビュー
1074件(投稿率38.9%)
本棚
10棚
現住所
東京都
自己紹介

琴線語記録 / われわれが人生の意味を問うのではなくて、われわれ自身が問われた者として体験されるのである

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