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5月の読書メーターまとめ

曲月斎
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5月のトップ感想・レビュー!

曲月斎
「南蛮貿易」と一括りにせず、布教と交易と領土拡張を目指した国々の動向を追う。ゴアを拠点に東周りで進んだ葡国、太平洋を越えて西周りで比国に達した西国。両国の覇権の接するところが東シナ海から日本だった。新兵器・鉄砲は戦国時代の日本では軍拡を促し、対外的には武力制覇の難しい国に映るようになる。各修道会が担った役割、英、蘭といった後発の相手の存在や、天正少年使節、支倉常長といった役目、さらには織田~豊臣~徳川と政権が変移した背景も含めて読み解いていく。コロンブスの卵、の1冊。近世初頭の位置づけが明解になる1冊。
曲月斎
2018/05/06 19:07

16世紀にポルトガル・スペインの間で植民地支配の縄張りを決め、教皇が承認した大西洋上のトルデシリャス条約、太平洋上のサラゴサ条約。筆者は日本は戦国時代の武力の蓄積で植民地化を免れたという説明だが、日本が何より遠かったのと、多様な宗教が併存する国であったことが大きい気がする。宣教師の本国への文書で、将軍に対して「皇帝」という称号を使い、藩主・国主には「王」という呼称だったという。欧州では「皇帝」の位置にあるのは教皇のみで、スペイン、ポルトガルは「王」の呼び名だったという指摘も面白い。

曲月斎
2018/05/07 17:12

ただ、本書にある文禄・慶長の役の位置付けについては、この解釈が適切かどうか……。壬辰・丁酉の倭乱があれば、丁卯・丙子の胡乱もあった訳で、対西欧史だけではない要素もある気がする。

が「ナイス!」と言っています。

5月の感想・レビュー一覧
10

曲月斎
新書でこれだけの話を網羅する以上、各項目は駆け足にならざるを得ない。でもキーワードを時間の流れで追うという試みは有効。7項目の中で、土地、経済、地域の3項目は中でも肝要です。消費社会、都市の出現、銭の登場と貫高制が石高制に先祖帰りする見立てや、男系相続の武士社会と女系相続が主体だった商人の世界の差異とか、突っ込みたい箇所はあるものの、類書が少ない中、貴重な視点の提示だ。研究とはタコツボになるものだが、余技として自身の脊梁を示すこともまた、重要な仕事。内容から、どうせなら上下2巻にして欲しかった1冊です。
曲月斎
2018/05/27 22:08

同じ趣向の1冊で思い出したのは日高普の「日本経済のトポス」。ご参考まで。

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曲月斎
当代屈指の声優が語る、声優という仕事についての1冊。声優を目指す、なってみたいという話は時々聞くが、その中で筆者がいう日本語のプロである、という声優の定義。だからこそ一流と呼ばれる所以なのであろう。もっと昨今のアニメ事情に詳しければ、きっともっと楽しくよむことができたに違いないのだが。なにぶん、こっちの方面は門外漢。ちょっと残念。
曲月斎
2018/05/23 20:20

声優というと、森山周一郎、若山弦蔵、広川太一郎、大平透、野沢那智なんていう名前を連想する世代には、筆者は若すぎたかも……。

ジョージ
2018/05/23 21:34

ベルセルクのグリフィス役の人だとしか知りませんが、私はアニメ版を観てないのでわかりませんね。

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曲月斎
栃木、群馬、埼玉のまたいで行き来できる3県境が話題だが、この県境は渡良瀬川の流路変更で生まれたという謎解きをする。こんな不思議を全国あちこちでルポした1冊。昨今のブラタモリ風の本が流行する昨今、本書も元々はWebの連載が下地。ただもう少し、硬い方が好みかな。もっと地形図とか、航空写真とか生かした本になると楽しかったような気もする。
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曲月斎
WWIからWWⅡ、ベルサイユ体制の成立から独ソ開戦までの戦間期について、緻密な箱根細工のように仕立てた1冊。戦争を表立って希求する国家はないものの、国内の不満の捌け口としての先鋭的な言説の流布や、法外な賠償金の請求、目先の益狙いの合従連衡と妥協等々、コマが少しずつ動いていく。帰還困難点を超え、不可逆的になる。欧州だけではなく、ユーラシア大陸を挟んだアジアにも目配りして、局面ごとの叙述が小さな動きを綴っていく。加えて注釈が充実していて、必要な文献へと遡及することが可能で、この時代の入門的クロニクル。好著。
曲月斎
2018/05/17 00:48

読むに際しては最終項目の「第二次世界大戦の特質」を先に読むことを勧める。英仏対独対ソ、という構図が掴みやすい。あと巻末の年表を活用されると、一層、立体視できると思う。

曲月斎
2018/05/17 00:52

せっかく筆者が詳細な注で参考文献を挙げてくれているのだけどそこまで読み進める時間が残ってはいないかなぁ。

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曲月斎
一揆の諸相を挙げ、意思の有り様を考えた1冊。引用を挙げれば和田義盛の一門連枝を列席させての将軍直訴、南都北嶺の僧侶の大衆僉議、傲訴が一番端的だろうか。一致した意見なのだから、理非を問わず正しい、とする考え方だ。時代が下るにつれて、国人一揆、土一揆と連判状、誓紙に名を連ね、一味神水をするという作法が確立する。土地の所有に関しての慣習が作用している面もあるが、結束感、連帯感の共有が日本人を動かしてきたのがよく分かる。蓑笠姿になる話、柴を引く話など民俗的な分析も含め、「一揆」の本を超えた1冊になっている。良書。
曲月斎
2018/05/13 13:13

この1冊が「一揆」研究の里程石となったが、この後はやはり呉座勇一の「一揆の原理」(洋泉社、現在はちくま学芸文庫)を挙げなければなるまい。「一揆」というと暴力革命という印象ながら実は「体制を維持した上での契約履行を求める運動」との見立てが新鮮です。

曲月斎
2018/05/13 13:18

ということで、「一揆の原理」を読み返したら、両書の主張がだんだん脳内で渾然一体となってしまって、かえってこの本のことが書きにくくなってしまった……。なお、で、本書を取り上げたのはこのwebから。https://www.iwanamishinsho80.com/contents/shimizukatsuyuki

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曲月斎
富士山の宝永大噴火後の災害復旧史。史料を丁寧に当たり、経過を後付けする。ただ、歴史読み物としての側面よりも、福島第1原発の事故とその後の復旧復興の歴史を連想せざるを得なかった。噴火が起きたのは1707年。火山灰による耕地の喪失と酒匂川の河床上昇に伴う洪水の頻発。人力による除去しかない時代に、住民の願いと為政者側の思惑のずれが続く。伊奈忠順、田中丘隅、蓑笠之助など名を残した人もいる一方、結局は本格的な復旧には時間と住民の意欲が不可欠だったという事実。行政側の長い期間の支援が必要なのだが、今、視点は有りや?
曲月斎
2018/05/12 10:36

で、本書を取り上げたのはこのwebから。https://www.iwanamishinsho80.com/contents/shimizukatsuyuki

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曲月斎
「南蛮貿易」と一括りにせず、布教と交易と領土拡張を目指した国々の動向を追う。ゴアを拠点に東周りで進んだ葡国、太平洋を越えて西周りで比国に達した西国。両国の覇権の接するところが東シナ海から日本だった。新兵器・鉄砲は戦国時代の日本では軍拡を促し、対外的には武力制覇の難しい国に映るようになる。各修道会が担った役割、英、蘭といった後発の相手の存在や、天正少年使節、支倉常長といった役目、さらには織田~豊臣~徳川と政権が変移した背景も含めて読み解いていく。コロンブスの卵、の1冊。近世初頭の位置づけが明解になる1冊。
曲月斎
2018/05/06 19:07

16世紀にポルトガル・スペインの間で植民地支配の縄張りを決め、教皇が承認した大西洋上のトルデシリャス条約、太平洋上のサラゴサ条約。筆者は日本は戦国時代の武力の蓄積で植民地化を免れたという説明だが、日本が何より遠かったのと、多様な宗教が併存する国であったことが大きい気がする。宣教師の本国への文書で、将軍に対して「皇帝」という称号を使い、藩主・国主には「王」という呼称だったという。欧州では「皇帝」の位置にあるのは教皇のみで、スペイン、ポルトガルは「王」の呼び名だったという指摘も面白い。

曲月斎
2018/05/07 17:12

ただ、本書にある文禄・慶長の役の位置付けについては、この解釈が適切かどうか……。壬辰・丁酉の倭乱があれば、丁卯・丙子の胡乱もあった訳で、対西欧史だけではない要素もある気がする。

が「ナイス!」と言っています。
曲月斎
神仏習合というと、本地垂迹論が成立した完成形を想像するのだが、前段があったというのが本書の論。神宮寺の出現~御霊信仰~穢れへの忌避、本地垂迹説の登場までの過程を説く。一方で、小さな共同体での経済から私有財産制へと移行する中での社会変化や、氏族の祭祀など基層の信仰の上に、密教を主とする仏教という普遍信仰が相互補完する形で浸潤していく経過を描く。本地垂迹論の成立を想定する部分に、魅力を感じるものの、そこまで論を広げていいのかな、という気もする。本書は1996年刊、今の類書とは何かが違う風が気になった。
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曲月斎
本邦での飢饉通史。環境歴史学という視点から分析する。飢饉は狩猟採集の時代にはなく、農耕が定着して生まれるという指摘は正論。旱魃、冷害、日照不足、気候変動はやむを得ない。だが、商品経済の普及、物・人の移動が被害を広げる。江戸期の東北の飢饉では江戸、大坂へと移出される米の量だったり、商品作物として大豆の量産をした結果、獣害を招いたり。1年の凶作が労働力人口の減少を招き、影響が続く。1993年の凶作でタイ米が登場したことを記憶する身としては、筆者が綴った食料不足の問題は、記憶のどこかに残して置きたい気がする。
曲月斎
2018/05/04 01:23

本書を読んで連想していたのは「辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦」(高野秀行&清水克行)で取り上げられている「ゾミア」(みすず書房)。文明を捨てることで生き残る道もあったな、と。

曲月斎
2018/05/04 01:57

で、本書を取り上げたのはこのwebから。https://www.iwanamishinsho80.com/contents/shimizukatsuyuki

が「ナイス!」と言っています。
曲月斎
正直に言うとお手上げ本。狙った結構が大き過ぎて、仏教、神道、儒教の思想が入り乱れ、影響し合うことを追っているのだけど。一つに寺請制度の問題。寺院が戸籍係となったことで、一定の権益を受ける立場になった故の障碍。さらに宗旨ごとに本末関係、触頭以下で幕府の統制を受ける立場であった仏教が組織として成熟する機会を失ったのは確かである気がする。三業惑乱、承応鬩墻、明和法論があった傍らでの国学や儒学、水戸学の影響を受けての批判。一般の庶民には無縁の世界でもあった訳で、読後も整理は付かない。浅学菲才の身を恥じるしかない。
曲月斎
2018/05/02 22:58

正直に言うと、これを新書で出すのは結構、厳しい気がする。本書の底本は「在家佛教」の連載。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/06/25(3285日経過)
記録初日
2005/01/01(4921日経過)
読んだ本
1539冊(1日平均0.31冊)
読んだページ
415000ページ(1日平均84ページ)
感想・レビュー
1466件(投稿率95.3%)
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