「私は文学を愛しています。その広大さ、多様さを愛しています。(中略)あらゆる優れた小説は一つの奇蹟です。私には小さな奇蹟、中くらいの奇蹟、大きな奇蹟のどれかを選ぶことができるということ、もっぱら個別的な事柄を語る奇蹟と、普遍的な事柄を語る奇蹟との間で選択の余地があるということが好ましいのです。世界のあちこちで、作家にとっても読者にとっても、文学が異なる役割を演じ、異なる欲求にこたえているという状態が望ましい。自分には好きになれない本があり、それを実に多くの人たちが褒めそやしている、ということさえ、私には好ましく思われます! 文学においてはいっさい何のリミットもないというのが私は好きです」(『バイリンガリズム、エクリチュール、自己翻訳--その困難と喜び』Nancy Huston著、野崎歓訳、『新潮』2008年より)
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