読書メーター KADOKAWA Group

2024年5月の読書メーターまとめ

にゃーご松崎
読んだ本
3
読んだページ
1304ページ
感想・レビュー
3
ナイス
116ナイス

2024年5月に読んだ本
3

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

にゃーご松崎
読んで直ぐの感想は、じんわり発酵を待つ時間が失われるという一抹の寂しさがあるけれど。何しろ理佐と律の歳の離れた二人の姉妹の行く末が心配で、夜も眠れず瞬く間に読んでしまった。物語半ばに差し掛かった辺りで、瀬尾さんの『そしてバトン‥』読後の長年のモヤモヤが払拭された、というあらぬ方向の感慨を得た。おまけに梨木さん『村田エフェンデイ‥』のオウムが、川の瀬音の聞こえる町の水車小屋で働き者、知恵者ヨウムのネネに転生しているではないか。周囲の大人たち、亡くなった人も含め共に存在している感覚は今に生きる古典の妙を覚え。
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
3

にゃーご松崎
実に面白い。21世紀の今、容易く読めるように工夫された訳ながら平安末期に生きる人びとの感情や思想、行動が、ひたひたと伝わる。琵琶法師の声が聞こえてくるようだ。鬼界島の段はこれ、文楽で観たが、浄瑠璃は流石に綺麗な本になっている。ところが平家物語はもっとストレートに人間悲哀が描かれている。語り物であるはずなのにウソが感じられない。重盛の虚しくなった後の語り口、お名残惜しいのリフレインは切ない。仏法衰え正道が失われた末法の世から千年、今平家の安倍派なんぞも風の前の塵に等しい。お名残惜しい為政者いずこ、次刊へ。
が「ナイス!」と言っています。
にゃーご松崎
読んで直ぐの感想は、じんわり発酵を待つ時間が失われるという一抹の寂しさがあるけれど。何しろ理佐と律の歳の離れた二人の姉妹の行く末が心配で、夜も眠れず瞬く間に読んでしまった。物語半ばに差し掛かった辺りで、瀬尾さんの『そしてバトン‥』読後の長年のモヤモヤが払拭された、というあらぬ方向の感慨を得た。おまけに梨木さん『村田エフェンデイ‥』のオウムが、川の瀬音の聞こえる町の水車小屋で働き者、知恵者ヨウムのネネに転生しているではないか。周囲の大人たち、亡くなった人も含め共に存在している感覚は今に生きる古典の妙を覚え。
が「ナイス!」と言っています。
にゃーご松崎
どんな恵みなのかと読めば存外、小林秀雄の『本居宣長』を論破するような箇所が多々見受けられ刺激的。いきなり第1章から炸裂、源氏物語の中で和歌がどのように仕組まれているか。地の文に対する「生の声」=和歌が身分の上下を無効にする考察が小林秀雄にあったかなんぞとエクスキューズする。橋本氏曰く、小林秀雄は本居宣長を近代知から理解しているが自分は近世は理解しているが近代に疎い、ってそうなの⁈その場所から宣長にかぶく小林秀雄を観察して近代知識人の理解に迫る、と。そして尚小林秀雄を自身のおじいちゃんと仮定し敬愛捧ぐ、とな
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/08/23(4326日経過)
記録初日
2012/03/15(4487日経過)
読んだ本
1335冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
294967ページ(1日平均65ページ)
感想・レビュー
1309件(投稿率98.1%)
本棚
0棚
性別
職業
その他
現住所
神奈川県
自己紹介

編むか読むか
それはいよいよ冬に多発

働いては資金繰りして旅へ
旅から戻ればその穴埋めで大童も
喉元過ぎれば元の木阿弥、また旅へ

という習性も遠ざかるコロナ3年、
老犬去って私の一つの時代も閉じる。

時折、時の扉が開いてふいに
老犬の匂いを捉える。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう