お二人の文章が全く違っていて独特なので面白い。かみあっているんだかそうではないのかと思わせる書簡のやりとりの形態も含め、興味深く読ませていただきました。

この方の作品は若干だけ当たり外れがあると思うが、今回は大満足。特撮に関わった人探しというニッチな設定が実に心地よい一冊でした。

単行本を一度読んでいたのに気づかずに再読。数学者たちの日常の生態が面白い。･･･が、数学のことはさっぱり分からなかった。ま、いいか。

アイヌの話は相変わらず素晴らしい。が、脱獄囚のキャラなどが今一つ（個人的にだが）納得できていない･･･

昭和12年という舞台でこれだけのトリックを仕掛けたただ驚嘆。「たかが殺人じゃないか」よりこちらの方がけれん味や深さがあった（ありすぎた？）と思いました。

間に挟まれる著者自身の分析記録が圧巻。最近の精神科の動向。心の分析の難しさ。時間のかかる療法とそれに対応できない現状。コトバと深層心理の関わりの難しさ、などいろいろ示唆されることが多く、深くかつ面白いドキュメントでした。

もらいもの。出版社は短歌集を良く出している処なので、こういうものも出しているんだなぁ、と再認識。文章の流れは心地良い。個人的には「上海・新・桃花源記」のような話が好み。

「てんまる」が「日本語の転換点」という指摘に目から鱗。古典文学から漫画に至る「てんまる」の経緯を示した例文が面白うございました。

作者がニコラス・ブイレクなのにびっくり。少年たちが少年っぽく活躍する賑やかな物語でした。

矯正医官の立場から刑務所内の様子がよくわかった。この方、最近TVでは見ないけれどどうしたんだろう･･･

北海道のアイヌ周辺の情景は面白いが、人間群像がいまいち。

ミステリとしても面白い。成長物語としても読める一冊でした。解けない謎の提示があるのもなかなか。

ま、こういう解説もアリかなぁ。

特集：句切れの真相。河野里子×睦月都さんの対談が面白かった。

アンソロジーのアンソロジー。「オシフィエンチム駅へ」「手首賽銭」がお気に入り。

お二人の文章が全く違っていて独特なので面白い。かみあっているんだかそうではないのかと思わせる書簡のやりとりの形態も含め、興味深く読ませていただきました。

一度自分も親戚関係の調査をしたこともあり、この設定は面白かった。戸籍にまつわる問題がいろいろと分かる。

素的な短歌がいっぱい。さりげない会話の中で、短歌の歴史や実情の変遷なども学べる。

ある意味、奇人変人列伝。男女の話はどこにでもあるのだのう、と再認識。

配信の記述が面白い。いろいろと想像が拡がる。これがSFか。と言われるとちょっと？が脳内で発生するが･･･

毒と薬の開発は、生臭い人間の歴史に繋がるということを改めて感じさせてもらえた一冊でした。