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2024年10月の読書メーターまとめ

中山りの
読んだ本
10
読んだページ
3077ページ
感想・レビュー
10
ナイス
77ナイス

2024年10月に読んだ本
10

2024年10月のお気に入られ登録
1

  • イーチェ

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

中山りの
著者の過酷な体験が語られる。感じられた恐怖とともに。しかしそこには優しさも滲み出している。その優しさのなかには、ユーモアも、鋭く刺すような視点もある。「自分は弱いなあ」と感じる著者だからこそ書ける文章だ。 人は経験したネガティヴな出来事や恐怖を無くす事はできないしかし本書は、それでもいいのだということを伝えてくれる。「自分の恐怖を、誰かのものを比較する必要はない。全くない。」(p.231)と。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
10

中山りの
「とうもろこしの乙女」、「化石の兄弟」が特に素晴らしかった。 なにか自分のなかでひっかかるものがあったとき、その人のなかではきっとうっすらとした物語が立ち上がっている。 オーツは、いや、きっと小作家とは、そんな自己の内奥で蠢いている歪で小さな物語を拡大して提示する力に長けているのだと思う。 だからこそ、この作品の物語たちのような不気味で不遜で人間臭くてこわい、まさに悪夢のような物語を生むことができるのだろう。
が「ナイス!」と言っています。
中山りの
悩み苦しみ暗い穴に落ち込む。そこから這い上がろうと暗闇のなかで手探りするが、足掻いても方法が見つからない。そんなとき上から一条の光が指す。それはたまたまもたらされたもので自分でなにかをした結果ではない。だけどその光のおかげで穴から這い上がる方法に気づくことができる。『ひゃくえむ。』はそんな作品だと思う。 競技としての100m走は一瞬で終わる。そこに至るまでの背景は想起されにくい。そんな背景の存在に思いを馳せる作品。わかりやすく表に出ていることだけで判断してはいけない。今出ている結論ですらも過程にすぎない。
が「ナイス!」と言っています。
中山りの
まわりから勝手に下される類のものすべてを置き去るような熱量。それを希求しつつ、それに喰われることもある。「だからなんだ?」と言える人間になりたい。
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中山りの
コーヒーを抽出するための水。確かに、かなり大きな要素ではあるので、大事なのだろうと思う。 そしてフレーバー研究。こちらは研究者ではなくテイスターの全体的な視点、移り変わる風味としての視点に納得がいった。
STANDART  vol.29
が「ナイス!」と言っています。
中山りの
人それぞれ生きづらさを抱えていて、それが場合によっては診断名とかがついたりして。 けど本当に大切なことは診断名とか分類とかじゃなくて、その一つひとつの生きづらさを、まわりがどうやって受け止めて、それでも尊敬しあって生きていけるかということだと思う。 そのとき、彼らの過去にまで遡って救い合えるような関係性があったら、なお素晴らしい。 そんなことに改めて気づかせてくれるこの作品は、本当に素晴らしい。
が「ナイス!」と言っています。
中山りの
「一見不要な価値を自分のなかに取り込んでみる」「ときどき自分の行動リズムを変えてみる」「まったく違う視点から自分を見る」「「道」を自分なりにでっち上げる」「「モノ」の気持ちになる」「本屋さんは「セレンディピティ」の宝庫」「毎月1回、普段は絶対に買わない何かを買ってみる」「自分へのご褒美の日をつくってみる」 など、わりとシンプルでわかりやすい発想術が多かった。が、凝り固まった頭をもつ大人としては、「簡単じゃん」とか思いながらも、なかなか実行しない気がした。ほぐしていかないと…。 地域展開の話も参考になった。
が「ナイス!」と言っています。
中山りの
健斗は同居している祖父の「死にたい」という言葉を受け、緩やかな死を目指して介護する。その一方で彼は自己の肉体を鍛え、頭脳も研鑽していく。筋肉痛が筋繊維を壊して増大させていく。老人を切り、社会を増強していくように。 「強いものがいい」という人間の嗜好がある。それは場合によっては奥底に棲みついていて、ふとしたときに現れる。 しかしそんななかでも、生身で人と触れ合っていければ。そこで自己の価値観が揺らぐことを体験し、それを認められれば、人はきっと他者に寄り添うことができる。
が「ナイス!」と言っています。
中山りの
著者の過酷な体験が語られる。感じられた恐怖とともに。しかしそこには優しさも滲み出している。その優しさのなかには、ユーモアも、鋭く刺すような視点もある。「自分は弱いなあ」と感じる著者だからこそ書ける文章だ。 人は経験したネガティヴな出来事や恐怖を無くす事はできないしかし本書は、それでもいいのだということを伝えてくれる。「自分の恐怖を、誰かのものを比較する必要はない。全くない。」(p.231)と。
が「ナイス!」と言っています。
中山りの
濃ゆい。他の作家によるイラスト、対談、詩、エッセイ、小説、評論の数々が、「チ。」の世界の探索衛星のように飛び廻り、その姿を浮かび上がらせる。
が「ナイス!」と言っています。
中山りの
クララはお日さまを信じていた。自らにエネルギーを与えてくれるお日さまを、愚直なまでに。それは彼女が体験した事実に基づいた信仰のようなものだった。この物語の語り手であるクララは、AFと呼ばれる人工知能を持った子ども用の友達として買われる存在で、とてもシンプルで純粋な想いが表現され続けていく。そうしてクララは、「存在」に関するある答えに辿り着く。 合理的な理屈や根拠に埋没しているぼくらは、クララが気づいたようなシンプルな人間の存在意義を忘れかけているように思える。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/12/01(4381日経過)
記録初日
2010/12/16(5097日経過)
読んだ本
2637冊(1日平均0.52冊)
読んだページ
601967ページ(1日平均118ページ)
感想・レビュー
1649件(投稿率62.5%)
本棚
1棚
性別
URL/ブログ
https://note.com/yama_masa/portal
自己紹介

読書メーターでは読んだ本のメモを、noteでは長文になってしまったものを。

2022/07/06、ニックネームとプロフィール画像を変更し、noteのほうと名前を同じにしました。

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