終盤の数ページまで真相がわからずドキドキハラハラして辛かった。もし自分が冤罪事件に巻き込まれ犯罪者として扱われたら、または家族が容疑者となってしまったら…。考えるだけで恐ろしい現実が描かれていて、テレビや新聞の中の出来事が一気に身近なことに思えた。面白かったけど、しんどいときは読めない本。

韓国内で起きた大虐殺を真正面から捉えたドキュメンタリーに近い作品だと思うが、印象に残るのは、白色に覆われた冬の景色だったり、雪の結晶だったり、皮膚を刺す鋭い針だったりと抽象的なイメージが先行する。やり場のない思いが心の中で溢れてしまい、何度も中断してしまった。斎藤真理子さんの翻訳が素晴らしく、あとがきを含めてようやく満ち足りた新しい読書体験となった。

登場人物は極めて少なく把握できる範囲なのだが、解離性同一性障害の人物が２人いるので結果的に覚えにくい状態に。読み始めは、実在人物なのか頭の中の人物なのか判別できず苦戦しました。確かにいろんな要素を含んだジャンルレスな作品に感じるが、毒親の虐待が容赦なくしんどいなーと感じた。それでも結末は光を感じるもので良かったなと心から思いました。読み応えたっぷりです。

終盤の数ページまで真相がわからずドキドキハラハラして辛かった。もし自分が冤罪事件に巻き込まれ犯罪者として扱われたら、または家族が容疑者となってしまったら…。考えるだけで恐ろしい現実が描かれていて、テレビや新聞の中の出来事が一気に身近なことに思えた。面白かったけど、しんどいときは読めない本。