2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:6冊 読んだページ数:1376ページ ナイス数:279ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/292926/summary/monthly/2024/2 う~ん、そんなに読めなかったか。
安倍前首相狙撃事件を想起するが、日本で起こった暗殺事件は大抵世論は犯人に道場的で、朝日も中岡も世間からの同情がすごかったという。著者は判官びいきを事例にして日本の伝統文化にテロリズムを実行した犯人を「壮士」とか「義挙」とかいってもてはやす文化があると指摘しているが、まさにその通りだと思う。今では「平民宰相」とかいって持ち上げられているが原敬の首相在任中は、疑獄事件が2つもあり新聞の原攻撃が凄まじく国民から見放されていたらしい。それを大塚駅の転轍手という下層民が刺殺したというのだから悪代官を退治したみたいに
庶民は思ったのだろう。吉野作造も「暗殺はよくない。しかし、なぜこのような犯行が起こったのか社会背景を云々」という論評を『中央公論』に寄稿しており、あぁリベラルというのは昔も今も同じことを言っているのだなぁと感じた。ただ当時はインテリ層はそんなに犯人を持ち上げなかったと思うが、現代はその「インテリ」が山上を持ち上げており本なんかも出しているところをみると、日本の「インテリ」とか「リベラル」というのはかなり劣化しているのではないかと思った。むしろ一般国民の方が山上に対しては冷静に見ていたと思う。
前からプロテスタントやイギリス国教会が多数入り込んでおり、ローマ・カトリックはいなかったこと。独立後はプロテスタントの多種多様な宗派が入り込み、またアメリカで新しく生まれたこと。現在ではカトリックが一番多いが、基本的にアメリカはプロテスタントの国であることが理解できた。ただ前提知識がないとわかりにくいかも知れない本。
、あるいは「反戦平和」について学んで語り合った。それが高校進学率が上昇し、定時制に進む若者が「全日制に入学できない学力」の者たちが多くなるにつれ、教養文化は自然に消滅していった。だがその残滓は昭和50年代にブームを迎える大衆歴史ブームを引き起こす、という内容のもの。なかなか面白いのだが、なぜ当時の「教養」には左派的な香りが常に付きまとうのか、そこをもっと分析すると面白いと感じた。著者の師匠である竹内洋はそこのところをもっと注目していた。あと著者は本を量産しすぎる。だからどうも分析が雑なところがある。
る試験官僚が登場し、省庁の大半を占めるようになるのが明治後期。これが近代官僚制の完成といえるらしい。それまでは内閣ごとに官僚が異動させられていたが、政党内閣が登場するようになってコロコロ変わる官僚制は終焉を迎え、現代の制度になったとある。ただこの本は明治が中心で、昭和から戦後のことにかけては全く触れていないので、続編が必要。
歴史学徒。
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