自分が歳をとった今だからこそ、非常に納得の内容だった。若いときならピンとこなかったかも。でも、歳取ってから気づいても遅いという話でもある。

自分が歳をとった今だからこそ、非常に納得の内容だった。若いときならピンとこなかったかも。でも、歳取ってから気づいても遅いという話でもある。

現代はお金さえあれば誰でも好きなものが買えるし、やりたいことができるという意味で、消費者は究極の自由を謳歌しているようにも見えるが、実は与えられた選択肢から買い物をしているにすぎない。いつの間にかコモン（社会インフラや身の回りの自然など）の多くを民営化という形で資本に乗っ取られ、意識のレベルまで、新自由主義的な効率主義や自己責任論に侵食されていることに気づいてもいない。では、どのようにコモンを自治の手に取り戻すことができるのか？いかにして自治を復権できるのか？様々な専門家による論考が、とても興味深い本。