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2024年11月の読書メーターまとめ

蒼
読んだ本
8
読んだページ
1477ページ
感想・レビュー
6
ナイス
327ナイス

2024年11月に読んだ本
8

2024年11月のお気に入られ登録
2

  • キョ
  • naohiko

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

蒼
ネタバレこれは小説だけど『私の身体を生きる』に連なるものでもあると思いながら読んだ。色々なことを感じる中で一番響いたのは、庇護されサポートされシェルターのような居場所で生きることは摩擦を失う生であるということ。他者との関わりの中で受ける傷も刻まれる痛みもなく、与える傷も加える痛みもないことの悲痛が胸を打った。だからこそ蔑みを露にした田中との接点は突破口であり救いでもあったんだろう。でも結局は蔑みや憎しみよりいたたまれない「憐み」を残して彼は消える。ラストの語りで釈華が殺されるのは「憐み」によってだろうかと考える。
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
6

蒼
「どんぐり」とひと口に言っても『どんぐりの図鑑』もこの本も22種が紹介されていて、ブナ科の中で5属にまたがっていて、どんぐりが1年で熟すものと熟すのに2年かかるものがあり(翌年の秋に熟す)、多くは風媒花だけどマテバシイ属とクリは虫媒花などさまざまであることがわかって驚きだった。そしてどんぐりの実の中身は胚乳ではなく子葉であることにも驚き。被子植物のタネの多くが栄養貯蔵器官としてもつ胚乳を持たず、ぶ厚い2枚の子葉に栄養分を貯め込むと。この本はコンパクトな割に情報が多くていい。木を見分けられるようになりたい。
が「ナイス!」と言っています。
蒼
公園や緑地によく植えられていて秋にはどんぐりが落ちる木が「マテバシイ」だとわかり、このマテバシイのどんぐりはアク抜きせずに食べられることも知って試しに食べてみた。拾って、水に浸けて、沈んだものをオーブントースターで殻にヒビが入るまで焼くだけ。確かに渋味などはなく、ほの甘く十分食べられる味だった。「スダジイ」のどんぐりはもっと美味しいという情報もあるので興味がわいてどんぐりの木を調べてみた。どんぐりがなる木はブナ科の中で5属にまたがって22種もあって(クリ含む)、そのうち6種がアク抜きなしで食べられるそう。
蒼
2024/11/20 19:54

この本は『どんぐりハンドブック』に比べると本が大きいので写真が大きく見やすいのがいい。そして最後に「うまいドングリ、渋いドングリ」のページがあるのがよかった。うまいドングリ6種の中ではクリがもちろん一番おいしく、味は、クリ>イチイガシ、シリブカガシ>スダジイ、ツブラジイ>マテバシイだそうで、他のドングリを探したくなる。

が「ナイス!」と言っています。
蒼
年上で一人暮らしのリアル読友さんからまわってきた本。字が大きく高齢世代に親切な仕様。自分にとっては新鮮なことはなかったけれど、ひとりは寂しいとか不安だとかネガティブな印象を持っている人にはいいのかもしれない。高齢になってひとりになった時、自分のペースで楽しめる人と、それまで元気で活動的に見えていたのに一気に弱ってしまう人の差は大きい印象なので、60代くらいから一人暮らしの心積もりをしてた方がいいのは確かだろう。一人で遊ぶことや行動することを楽しめるかどうかは性格と自立スキルかな。依存的な人は厳しそうだ。
が「ナイス!」と言っています。
蒼
トラウマに注目していると同じような出来事に遭遇して「乗り越えた人たち」を見逃してしまう。この研究ではトラウマ的な出来事に遭遇してもほとんどの人はストレス反応は長引かず立ち直る力を持っていることが示されている。実際のケースをあげながら、回復には「楽観性」「対処できる自信」「チャレンジ志向」のマインドセット(心の持ち方)が必要なことや対処へのプロセス、簡単なことでこれらを高める方法を示しているのは良かった。でもこれはある程度の「楽観性」をもともともっている人の場合と思われ、そうでない人はどうなのかが気になる。
蒼
2024/11/15 13:05

これはアメリカで、9.11のテロ事件に対する人々の反応の調査から始まった研究。事件発生時には「類を見ないレベルのPTSDが生じるだろう」と予測されたのが、時間がたつにつれ住民のPTSD有病率は急激に下がり、結果として、継続的なトラウマを示す実例は驚くほど少なかったということ。

蒼
2024/11/15 13:07

日本人は欧米の人に比べて「楽観性」を持つ人の割合は少ないと思われるけれど、適応的でないとも思えない。楽観性/悲観性をどう捉えるか、それがどう行動につながるかには文化差もありそうで、同様の研究を日本で行ったら違うパターンや要素も出てくるのかもしれないと思った。

が「ナイス!」と言っています。
蒼
ネタバレこれは小説だけど『私の身体を生きる』に連なるものでもあると思いながら読んだ。色々なことを感じる中で一番響いたのは、庇護されサポートされシェルターのような居場所で生きることは摩擦を失う生であるということ。他者との関わりの中で受ける傷も刻まれる痛みもなく、与える傷も加える痛みもないことの悲痛が胸を打った。だからこそ蔑みを露にした田中との接点は突破口であり救いでもあったんだろう。でも結局は蔑みや憎しみよりいたたまれない「憐み」を残して彼は消える。ラストの語りで釈華が殺されるのは「憐み」によってだろうかと考える。
が「ナイス!」と言っています。
蒼
拡張し影響力を増す一方のサイバースペース、とは言っても得体のしれないイメージとは裏腹に端から端までハードで構成される物理的なインフラ上に展開される世界だ。この本は著者二人でそれらのインフラを見に現地を訪ねているのがいい。特に電信の歴史、海底ケーブルやケーブルシップの話が面白かった。ネットワークは本来分散への指向があるはずなのに現実にはデータセンターも海底ケーブルも集約され、人の地道な活動で維持され機能しているのがよくわかった。リスクを内包し、危なっかしいものであるからこそ修復する能力が武器とは本当に思う。
蒼
2024/11/02 22:31

海底ケーブルの覇権争いや、エストニアのIT大国化、ロシアのインターネット監視の状況なども興味深かった。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/01/13(4358日経過)
記録初日
2013/01/10(4361日経過)
読んだ本
1724冊(1日平均0.40冊)
読んだページ
421142ページ(1日平均96ページ)
感想・レビュー
1575件(投稿率91.4%)
本棚
30棚
性別
現住所
兵庫県
自己紹介

もともと好きなのは、ミステリー、ファンタジー、SF、幻想文学、料理本、食に関する本ですが、
今は、ジャンルを問わず、自分にとって新たな視点や、認識や、世界や、世界観がひらけるものに興味があります。
ノンフィクション、時々SF、絵本、写真集、ぼちぼち文学などです。

感想は、自分が消化するためと、その時の自分の記録として書いてます。
読みたい本は増えるけれど読む方はまったく追いつかず。
でもだんだん、多く読むより、じっくり読みたいと思うようになってきました。

最近身辺が落ち着かず、スローペースです。

お気に入り解除は自由になさってください。

植物note:https://note.com/aohakutaki

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