｢弔いの効用｣騙されても それでも嬉しく思えるとき　｢和製ファレストガンプ｣ちょっとした奇跡のような出来事　見立ての為す業かもしれない　それは｢晴れ女｣にも繋がっていそうな何か ｢オウム以外の人々｣大きな事件が起きたのに また繰り返してしまうような危うさにある世の中　オウムについて書かれた文章には 今も真摯に向き合いたいと思いつつ読みました

生き続けるとは　友や無くならないと思えるようなものさえ失っていくことなのかもしれない　すでに亡きひとの章はとても読ませるものがある　また　はじめとおしまいに創作かもと思わせるところがみられ　ご自身の亡くなられたあとの誰か或いはもう一人のご自身からの言葉なのかも　などど感じた

怖さのみでなく謎解きとしても面白く読ませてもらった ミステリーのなかには　謎解きにともなう恐ろしさを蔑ろにしているものが案外おおいように思う

漫画で孤独を描くのは難しい　｢山椒魚｣｢沼南｣は一人称の文で語られるけれども　絵には一人称の表現はない　それでも自分を投影し何の違和感もなく共感することもできる　表情や状況でその孤独を理解する　絵や映像であってもそれができる　ひとの不可思議さ

幕末史の裏面をみるよう　 もし戦国武将の奥方側室の方々の手記聴き語りなどがあれば …などと思う

｢弔いの効用｣騙されても それでも嬉しく思えるとき　｢和製ファレストガンプ｣ちょっとした奇跡のような出来事　見立ての為す業かもしれない　それは｢晴れ女｣にも繋がっていそうな何か ｢オウム以外の人々｣大きな事件が起きたのに また繰り返してしまうような危うさにある世の中　オウムについて書かれた文章には 今も真摯に向き合いたいと思いつつ読みました

おしまいの一頁の見事さに感心しました　でも そうなると大もとの始まりの謎は更に深まってしまった　 ｢見ない 見えない 見る気がない みんながみんな反発し合う磁石のように 反射的に距離を置きながら磁気の 源 には心を向けない｣ そのようなものとして都会を恰好いいと主人公は感じる　恐怖はそれと真反対な何ものかから襲ってくるのかもしれない