苦難続きの5月でしたが本に気持ちを支えてもらいました。衝撃の『小山さんノート』が印象深かった。 2024年5月の読書メーター 読んだ本の数:6冊 読んだページ数:1841ページ ナイス数:589ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/316487/summary/monthly/2024/5
すだちさん、いつもありがとうございます。『小山さんノート』は何とも言えない重たい余韻を残しました。イズムを貫いた小山さんへの賞賛の念と、人が世間と折り合う事の難しさ…。レビュー待ってます。
【追記】6作品どれも穏やかな筆致の秀作揃い。新津きよみ「サードライフ」は、終の棲家として中古住宅を購入し入居した1ヶ月後に夫が急死してしまった66歳女性の物語。娘夫婦との紆余曲折があったものの、地域の人達との交流も出来始め、セカンドライフの次のステージ「サードライフ」が始まるところ。…サードライフか。いいですね!。
【追記】表題作は、姉妹の姉の方と結婚した男が、妹が自分に恋心を抱いている事に気付くも倫理を重んじ距離を置くが、叶わぬ想いを封じ込め他の男と結婚・離婚を繰り返し幸を手放して行く妹を不憫に思うという物語。流転して行く妹を想い、かつて霧の立ちこめる湖畔で「おにいさまー」と呼んだ彼女の声がいつまでも耳にこだまするという、何とも切ない物語だった。
toscaさん、内田也哉子さんは自分も初めて読みましたが、偉大な両親をもった事のいろんな想いが伝わって来ます。でも彼女は“樹木希林の娘”でも“内田裕也の娘”でもない確固たるオリジナリティを既に持ってますね。
葵さん、しばらくですね!。実は違う面ではもう少しスポットを当ててもいいのでは?というところもありますが、概ね重たい内容ではあります。でも不思議と読み易いという一面も!。レビュー待ってます!
【蛇足】本作を読むに、自分は著者にあらゆる面で似ていると思った次第。さすがに三度の結婚どころか今のところ離婚の経験もなく、子供達とも友達のような関係性を築けてはいる(と思って)いるが、幼少期からの背景やそれに由来すると思われる自己肯定感の低さ、居直ると急に強くなるところとか、まるで生き写しではないかと感じ急に親近感が増したのだった。一度お目にかかってみたいなぁ…。
【追記】これまた絶望的な気分に突き落とされる「ゆきひら」の容赦なさも特筆すべきもの。中学生にして心に深い傷を負った子どもの再生は容易ではないが、その少女を救おうとした教師に彼女がした仕業で冤罪を被るとは…。短編ながら、その構成の巧みさと強烈なインパクトに唖然とさせられた。
【追記】きっと著者は、自分の中に沈み込んでいるものと向き合う意図で各話を綴って行ったのだろう。題材を書き出す事から始めたというこれらのエッセイは、完成予定時期をずらしてもらって書き上げたとの記述がある。著者48歳の時の作品。窮屈な社会に囲まれながら、そして哀しみを抱いた自分の心と渡りをつけながら、みんなそれぞれに生きて行く。
【追記】アメリカの占領下、金環食の観測においてその優れた分析に基づき見事観測に成功した日本の科学者陣の優秀さを報道した記者が、占領軍の圧力で左遷されるという不条理を描いた「金環食」。我々には見えない所でアメリカの主張に屈する日本の姿は、遠い昔の話はをかりではないだろう。その現実は今もって存在しているのだ。
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しんどくなる気しかしませんが、読んでみたいと思いました。いただいていきます。
葵さん、しばらくですね!。実は違う面ではもう少しスポットを当ててもいいのでは?というところもありますが、概ね重たい内容ではあります。でも不思議と読み易いという一面も!。レビュー待ってます!