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2024年6月の読書メーターまとめ

オリーブ
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感想・レビュー
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413ナイス

2024年6月に読んだ本
16

2024年6月のお気に入られ登録
2

  • ゆーざん
  • しゅわっち

2024年6月にナイスが最も多かった感想・レビュー

オリーブ
ネタバレ幕末に外国勢力の脅威にさらされ幕府が実力ある者をと飛びついた人材登用を行った結果、縦から横へと繋がりこれが幕府の崩壊へと。だから先進的な薩長が明治維新という近代化へと導いたのだというのも違い、いつまでも鎖国状態ではいられないことを感じた幕府こそ近代化を先に始め薩長は焦り戦に持ち込んだのだという解説と維新後に欧米諸国に行った大久保利通や岩倉具視らの使節団への辛口コメントに歴史学者ならではの視線が新鮮だった。
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2024年6月にナイスが最も多かったつぶやき

オリーブ

5月は江戸の痕跡を探しに日本橋から歩いたりと楽しかったです。また散歩本を片手にたくさん歩いてみたいと思ったりするけれどもうすぐ梅雨に突入するとそれも難しくなるのかな。雨さえも楽しめるようになりたいものです。2024年5月の読書メーター 読んだ本の数:15冊 読んだページ数:4216ページ ナイス数:462ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/317610/summary/monthly/2024/5

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2024年6月の感想・レビュー一覧
16

オリーブ
ネタバレ生まれながらの悪い子などいないはずなのに何故、大人になるとそうなってしまうのか。嫉妬、いじめなどという感情は自分が大切にされてないことから生まれ羨ましいという気持ちがそうさせてしまうのでは?気持ちの温かい大人達に囲まれていると自然に他人を思いやる気持ちが育っていくんだろうがそれは教師の力だけでは決してなされず両親を始めとした周囲の大人たちも含まれること。その為にはこの大人達にも子供の頃からしっかりと思いやりの心が育っていることが大前提でつまり、それがいい意味での世代間連鎖に繋がるんだと思う。
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オリーブ
ネタバレ否応なしに親しんだ人たちと離れ離れになる変化を強いられたあの戦争が心の奥深くに心の傷となって命さえ惜しくないと思わせてしまった佳代の頑固さ。単なる郷愁の気持ちだけでなくその頑なさが他人をそして自分を苦しめているんだろうなともどかしさを感じてしまった。第一章に戻ってみると災害により被害に遭いここで復興を目指して生きていこうとする農家も。どちらも生まれ育った故郷を大切に想うその気持ちをひしひしと感じたが、私個人はそういう気持ちがないので羨ましくもあり逆に身軽なこの身で良かったなと思う気持ちもあったりだった
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オリーブ
ネタバレ男尊女卑思想が当たり前だったあの時代に浦賀で茶貿易で成功を成した大浦慶をみた梅の父親の仙はこの自分の思想は改めるべきなのかもと思い始めていく。間違いを認め正していく父親も素晴らしい。明治政府の重鎮、黒田清隆との出会いにより世間の偏見の目をよそに好奇心いっぱいの6歳次女の梅を行かせることに。日本初の女子留学生5人は横浜から出発。11年後に帰国した際に日本語を忘れていた梅はアメリカと日本の価値観の違いに戸惑うばかり。やがてそれが怒りに変わり協力もあって女子教育に邁進していき女子英学塾、そして現在の津田塾大学へ
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オリーブ
ネタバレ最初の頁、二人が描いた同じ場所「越すに越されぬ大井川」で有名な金谷の風景の比較で北斎は荒れる波の様子、広重は穏やかな流れの大井川となっていて二人の特徴が表れている。一方、北斎の富士の絵は見る人の目線を何かの間から描いたものが多く旅人気分にさせてくれる。広重も見る人を意識した絵が多く私は彼らの目線でその風景を確かめたくなって街歩きの楽しさを知ることが出来た。広重による身体全体を使った「即興かげぼしづくし」シリーズはユーモアいっぱいの苦労に思わず笑える。絵師も凄いけど彫師、刷り師才能があってこその浮世絵なのだ
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オリーブ
ネタバレ当時の作品は千年後に生きる人に向けて書かれている訳じゃないし常識的にそのモノの背景にある意味を知っている人が読むからこそ皆が夢中になる訳で。牛車、築地、橘、犬、泔、御帳台、扇に込められていた意味を知ると一層面白さが理解できる。花で装飾した牛車を考えた清少納言、築地の傷み具合で表される心情、脳に訴えかける嗅覚としての橘、汚物処理の道具としての犬、泔を使った洗髪が時に恋い慕う人とのすれ違いさえに関係していたり、プライベート空間にある御帳台を擬人化させていたりなど人の感情を左右させるモノの解説として興味深かった
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オリーブ
ネタバレ更級日記、枕草子、蜻蛉日記などの記録から4人乗りで身分に応じた乗る位置、標準装備、乗る作法、牛車同士が鉢合わせした際の礼儀、牛と操る牛飼童にもランクがあったらしい。源義仲が作法を知らずだったので笑いものにした平安貴族の意地悪さを感じてしまった。檳榔毛車という最高級の牛車は時代が下るに連れて素材が入手困難となり廃れていったようだが残っている史料によると足利義尚が最後に乗った人物だそう。因みに牛車に乗った最後の人物は秀吉で派手好きな彼らしいエピソード。
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オリーブ
ネタバレ幕末に外国勢力の脅威にさらされ幕府が実力ある者をと飛びついた人材登用を行った結果、縦から横へと繋がりこれが幕府の崩壊へと。だから先進的な薩長が明治維新という近代化へと導いたのだというのも違い、いつまでも鎖国状態ではいられないことを感じた幕府こそ近代化を先に始め薩長は焦り戦に持ち込んだのだという解説と維新後に欧米諸国に行った大久保利通や岩倉具視らの使節団への辛口コメントに歴史学者ならではの視線が新鮮だった。
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ネタバレ一時期、曲亭馬琴の読本の挿絵を北斎がやっていたけど険悪な仲となり二人による共作はなくなってしまったって聞いたことがある。挿絵って物語のほんの手助けに過ぎないかと思いきや全面に北斎の天才的才能があふれ出ている挿絵もあり確かに馬琴にとっては承服しかねる面もあったかもね。何かと比較されがちな北斎と広重。こういう図録で二人の絵を通して観てみると38歳年上の北斎に対して広重の憧れから対抗心へと変化していった心情を感じる。私の好みとしては広重の絵だけど新千円札の裏面の北斎の「神奈川沖浪裏」を早く手にしたくもある。
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オリーブ
ネタバレ既に隠居の身となった松平定信が徳川家の始祖、家康の御霊に触れる旅の途中身分を隠しある煙草屋に立ち寄り定信自身が行ってきた政を民がどう思っていたのかを主の鬼卵から聞くことに。鬼卵はかつて文人墨客として見聞を広める為 東海道筋の三河吉田や三嶋に身を置き貧困に喘ぐ人々の苦しみを怒りを持って身に染みて知るようになっていた。異学の禁を出したり卑俗な芸文として人々の楽しみを奪った政をやった”定信”に対して忖度なく皮肉を言うが身分を隠しているので彼は黙って聞くしかなくちょっと痛快。現代でも庶民の不満がこんな風に通じれば
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オリーブ
ネタバレ蔦重が目指したのは気軽に読める戯作や浮世絵を扱う「地本問屋」で最初に手掛けたのが吉原細見というガイドブック。やがて吉原の女性達が彼が扱う戯作を待ちわびるようになり次々に戯作者たちが育っていく。どれだけ本に慰められていたかはある花魁の言葉によって如実に表現されていて切なくなった。更に当時、吉原と同じように”悪所”とされていた歌舞伎だって彼の手にかかれば人々の憧れにさえなるという感じでその敏腕プロデューサーぶりには感心するばかり。恋川春町のある言葉こそが今も人々が読書に楽しみを見出す元に繋がっている気がする。
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オリーブ
ネタバレ最後の解説に実在の人物の小説を書く時には史実と虚構との距離感が難しいとあるが読者を引っ張っていく作家の技量に委ねられている要素も多いと想像されるが本書によりドラマとはかなり違った紫式部の姿を見ることが出来た。当時としてはかなり晩婚だった紫式部は男性嫌いになったきっかけと学問好きもあって結婚よりも生涯物語に携わっていきたいという意識が強く描かれている。一方、女性は結婚してこそ価値があるというあの時代にあって紫式部の才能に惹かれて寄ってくる男たちがいたことは同じ女性として誇らしくもあった。
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オリーブ
ネタバレ頁が跨っている地図も多いので解説を頭に入れてから地図だけを眺めていく方が理解しやすいかも。現在と当時が混ざっているので知っている土地の昔の姿が分かるように掲載されている。今なら交通機関を使って全国各地を訪れることが出来るが乗り物に乗って行ったとしてもかなり疲れる行程なのに当時はほとんどは徒歩でしかも鎧兜を身に纏い頭を使った戦いだった訳でそれが当たり前だったとしても心身の強さに同じ人間なのかと驚く。現代に近づくに連れて日本地図で間に合っていたが段々と世界地図が必要になっていく過程に世界との繋がりを感じた。
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オリーブ
ネタバレ大名家臣の家に生まれたものの三男で家を継ぐ必要もなかった馬琴の不遇の時代から始まっていて彼にこんな時代があったことを初めて知った。やがて蔦屋重三郎、山東京伝との出会いにより戯作三昧の日々を夢見る馬琴。しかし、癇癪持ちの妻と同様の病弱な息子に常に苛立ち歌舞伎で演じられる程の売れっ子作家になった後も金子に苦労し版元にも恵まれずという時期もあって順風満帆という訳にもいかず。晩年は馬琴自身の体調不良に苦しめられ路に口述筆記を頼みながら南総里見八犬伝を読んでくれた読者への感謝が最期に描かれていて穏やかな気持ちで読了
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オリーブ
ネタバレしんとした静けさの一方で楽し気な様子も描かれている広重の浮世絵に対して大正時代の写真は明治維新、そして鉄道敷設により賑わう場所が移動した為か当時、広重が目にした風景から 一変しているようでほとんどが廃れゆく寂しげな様子で切ない。しかし、平成になってからの写真では車が通るようになっているし更に多くの人が江戸時代を彷彿とさせる風景を感じたいと思うようになっていったようで地元の方々の復元に向けた努力の結果地域全体を「生きた博物館」としての観光地にという思いを感じることが出来て時の流れの不思議さを感じる。
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オリーブ
ネタバレ広重と言ったら「東海道五十三次」を始めとした風景画で寒さ、涼しさ、暖かさ、暑さという季節、天候、そして賑やかさ、静寂さを感じさせたりとそこで生きる人々を生き生きと描いているのが魅力だと思う。特に夜の風景は月の明かりはありながらも外灯もなかったあの時代において暗さの中にあってしんとした静けさが感じられる。甲州を訪れた時に描いたであろう広重の写生帳が最近、海外で発見されたそうでこれに基づく絵が感慨深い。本当は豊国に入門希望だった広重。結果論になるかもだけど豊広に入門したからこそ後世に残る絵師になれた気がする。
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オリーブ
ネタバレアドミュージアム東京にて購入。”広告”という言葉は明治になってからの登場で江戸時代は主に”引札”と呼ばれていたんだとか。雨天時、店の名前入り傘の貸し出しという引札商法を生み出した三越の創業者の三井高俊のアイディアが発展していった広告業界。媒体として際立っていたのが大衆娯楽の代表である歌舞伎、錦絵、草双紙。企業とのタイアップや買い物に乗じた景品としての広告手法は現代にも通じる。作家以外の本業を持っていた山東京伝や式亭三馬のような戯作者はおまけの双六に自店商品を載せていたようでその抜かりのなさに笑ってしまった
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/02/05(4181日経過)
記録初日
2013/02/05(4181日経過)
読んだ本
2313冊(1日平均0.55冊)
読んだページ
599388ページ(1日平均143ページ)
感想・レビュー
2220件(投稿率96.0%)
本棚
10棚
性別
現住所
神奈川県
外部サイト
URL/ブログ
http://ameblo.jp/gnymr432/
自己紹介

自分では決して出来ない体験が出来たり
感動の涙を流したり、ハラハラドキドキしたり
こんな素敵な『本』と言う出会いが出来て
私はラッキー!って感じです^^
もっともっと私を幸せにしてくれる
そんな本に出会えたらな~
そして色んな種類の本を皆さんから
教えて頂けたらな~と思います。

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