→合気揚げもできなかった」と証言している。「合気揚げ」とは、ふたりで向かい合って正座し、ひとりが両手を膝の上に置き、もうひとりがその両手の手首を思い切り掴んで体重をかけ、掴まれたほうが両手を挙げる技である。本気で掴まれ体重をかけられたらまず挙げられない。合気を使わなくてはならない。植芝盛平はそれができなかったという。とすると合気道とは何なのか? 植芝盛平は「合気とは愛や」と晩年よく言っていたから、やはり本物の合気ではなく、大東流合気柔術の技に円転などの工夫を加えて創始した武術なのではないか。
→フィクションといってもおそらく事実だったろうという内容。ただ松本清張には偏見が多すぎる。肉食の西洋人は性欲が強いとか、マスターベーションをしていると成績が下がるとか、女性とはこういうものだとか…。このフィクション小説でも、教会の外国人神父は美食しているから性欲が強く、それを抑えきれず幼稚園で働く女性たちと次々と関係を持ったというように書いているが、そういう見方はよくないと思う。確かに食糧難のときだったから日本人はろくな食べ物も食べずに我慢していた。けれど、ちゃんと子どもは生まれていたのだ。
→新藩主が幼いということで伊達宗勝が後見役に就いた。このままでは藩は伊達宗勝のいいようにされる、それも伊達宗勝がその実子を新藩主に据えるという噂が流れ、一部の重臣たちは考え対策を練る。原田甲斐たちがそれだ。いわゆる「伊達騒動」の内実を描いた作品。巷間では原田甲斐が悪役にされているが、この本では良臣になっている。それは山本周五郎の新解釈による。その解釈は正しいと思った。
大腸ガンで喘息でカンジダ症で花粉症で双極性障害でパニック障害でPTSDで対人恐怖症気味でムズムズ脚症候群で睡眠障害でレム睡眠行動障害で下痢型過敏性腸症候群で頚椎症で胸部と腰の神経痛持ちで手足の痺れと強ばりが常にあってリウマチ気味で偏頭痛持ちで耳炎で誇大妄想気味で被害妄想気味で自律神経失調気味で常に目が霞んでいて白内障になりかけていてメマイがあって自分の歯が数本しかなくて、ナルコレプシー(眠り発作)や睡眠時無呼吸症候群や脳梗塞になりそうっぽくて(以下省略)、超貧乏で悩み多き日々を過ごしている情けないオジサンです。
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