ネタバレ『別冊文藝春秋』2023-24。直木賞候補作。かつてない熊楠像で綴る、エモーショナルな歴史小説。少年・南方熊楠の希みは学問で身を立て、この世の全てを知りつくすこと。好奇心・山野駆け巡り・動植物／昆虫採集・百科事典・広大無辺の自然と万巻の書物を教師とした。父の反対をおしきって米英など海を渡るが、研究はなかなか進まず陽の目をみない。世に認められぬ苦悩と困窮、家族との軋轢、学者としての栄光と最愛の息子との別離。

ネタバレ『小説野性時代』2024年8、9月号。ここは見捨てられた場所、そして途方もなく自由な土地、他の場所では生きられなくても、今自分の身体が能力が拡張していく。崖っぷちのフリージャーナリスト寿美佳は、強制労働の噂を聞き「デッドエンド」と呼ばれる砂漠鉱山（オーストラリア中央部）に命からがら潜入。ある人物（Gクセナキス博士）の救出と取材が目的だったが、そこで出会った労働者3人の意外な背景を知り、逆に居残らないかと勧められる。私はここで人生の終着点を見つけてしまった。ロブスター釣り、実際に釣れたのは、サソリ？ウナギ？

ネタバレ文庫書下ろし警察小説。総合支援課・第３巻。痛みに寄り添い続ける警察官たちの挑戦。支援課が初めて出会った「被害者家族」が亡くなった。最近まで故人と密に交流を続けていたOB・大岡と連絡がつかず、課の若手・柿谷晶は自宅へ向かう。朗らかに晶をもてなす大岡だったが、翌日、不可解な失踪を遂げる。【総合支援課】三浦亮子：課長、大岡：OB63歳・介護・妻美智、松木優里：最古参、香奈枝、村野秋生、◎柿谷晶：恋人疑惑の弁護士・神岡、安藤梓：昇任研修中。【被害者家族】斉木道男：75歳・癌死・娘亜香里27歳時被害者、清水道子：妹

ネタバレ2011年3月刊行徳間文庫の新装版。今野敏の初期短篇6作：①ビギナーズラック、②戦場を去った男、③テイク・ザ・ビーフラット、④波まかせ、⑤未完成の怨み、⑥公安の仕事。人気シリーズのキャラクター（奏者水滸伝の比嘉隆昇、公安外事の倉島警部補）が登場。表題作（①ビギナーズラック）は、ドライブ中、横浜新道で暴走族に囲まれた島村と恋人の真理。真理が目の前で押し倒された時、理不尽な暴力に対する怒りが湧き上がった。島村と真理は敵と戦うことを決意する。6人を相手に、ビギナーズラック？

ネタバレ「幸せな老後」を実現するのに、何より大切なことは、精神的に満たされること、すなわち「精神の健康」。「精神保健学」の観点から、毎日を気分よくすごせるよう、各ライフステージに現れる悩みを老年→青年に遡り年代ごとに解説。【1】他人事ではない高齢者うつ。【2】うつだけではない高齢者の悩み。【3】中高年の危機。【4】大人になってからの危機。【5】困難な青年期。【6】悩ましい思春期。【7】ハードな学童期。【8】油断できない幼児期・乳児期。【9】現代を悩まずに生きるには。

ネタバレボケ予防の重要なポイントは「習慣」。年を取ってもボケない人たちの日頃の習慣に着目し、認知症を防ぐ食事方法と有効な食材、脳が活性化する意外な行動、脳の血流を増やす運動のコツなど、127の秘訣を紹介。【1】脳に効く意外な習慣。【2】食べ方の習慣。【3】楽しみ方の習慣。【4】病気予防の習慣。【5】コミュニケーションの習慣。【6】運動の習慣。【7】メンテナンスの習慣。【8】ボケない人がやらない「早くボケる習慣」。

ネタバレ「これから大人になる君たちへ」続編。小中学生に向け、自分の可能性を広げ、未来をひらくヒントを、イラストを交えて解説。自分の「夢」、どう見つければいい? 「好き」を探す、「強み」に気づく、「将来」を想像する。自分の軸を持つことが幸せに生きるカギ。【1】好きや面白いを見つけにいこう：夢中になる経験→夢。【2】自分の強みを知るヒント：強みを知ると自分の可能性が広がる。【3】本当にやりたいことの見つけ方：仮決めでいい。【4】学びが可能性を広げる：成長できる学びを続ける。

ネタバレJALグループ機内誌『SKYWARD』2020-23。食と旅と笑いのエピソード全40篇を収録するエッセイ集。誰もが好きなあの一皿はどう食べるべきなのかを真剣に考察したり、怪しい害虫駆除業者がやってきたり。コロナで旅に出れなかった時期が長く、それにも係わらず、この雑誌に掲載するネタを提供し続けられたのは、ストックの多さゆえか、立派でした。

ネタバレ最初の1行は全員同じ「人を殺してしまった」。ゾクッとするどんでん返しから、意味がわかると怖い話まで、超ショートストーリー25作品。中山七里「被告人R365」：殺人容疑で起訴されたロボットの法令とは？　佐藤青南「贖罪のカクテル」： 酔っ払いがバーでこぼす独り言は戯言か、それとも。三日市零「生成AIは人気作家の夢を見るか？」：締め切りが迫っている作家が生成AIに懸ける。後田天「お悩み相談ラジオ」：人を殺してしまったので、相談させてください。

ネタバレ書き下ろし。このシリーズ（定年、終活、老後、シニア）絶賛面白い！　年金暮らしの原夫妻。“生きているうちに死の準備はしない”主義の夫・英太が、あるきっかけから終活をしようと思い立つ。周囲にあきれられながらも高校時代の純愛の相手・向山あかねに会うため動き始めるが、あかねは英太が謝罪したいこと、どころか英太自体をほとんど覚えていない。一方、あかねが会いたくないと相談した相手・田村日出子（デコ）は、かつて英太と2年間の出張先での都合のよい不倫相手にされたことを思い出さされ憤慨する。

ネタバレ米大統領選を約50年ウォッチしてきた外交のエキスパートが、トランプ再来後の国際政治と日本に待ち受ける「最悪のシナリオ」について分析。米大統領選の楽しみ方も解説。ウクライナ敗北、イスラエル暴走、台湾有事。「復讐の鬼」と化した大統領がリベンジに没頭する。【1】「もしトラ」から「ほぼトラ」へ？【2】来たる2024年米大統領選、まずはこれだけ押さえておこう。【3】第一期トランプ政権を振り返る。【4】第二期トランプ政権のシナリオ。【5】トランプはロシア・ウクライナ戦争を止める？

ネタバレ定年は他人との競争や自己否定から解放される格好のチャンス。過去の不運も過ちもすべて運命であり、あれはあれでよかった、と納得する。そう思えると自分が自分にとってかけがえのない存在となり、他人は敵でなくなる。幸せな境地に至り、人間としての成長もできる。不安、悩み、劣等感を手放し、高齢期を実り豊かな新しい人生として生き直す秘訣を心理学に基づいて伝える。【1】他人と比較しないと、こんなに生きやすい。【2】60歳から幸せになる人、惨めになる人。【3】死んでも不幸を手放さない人たち。【4】他人や悩みに殺されない生き方

ネタバレ百寿者への調査、加齢をめぐる様々な研究成果を紹介し、高齢期に高まるとされる「老年的超越」の謎に迫り、まだ見ぬ人生への向き合い方を考える。身体機能が衰えて、自由度が低くなっても「自分は幸福」と言えるのはなぜか。2050年には100歳以上の人が50万人を超える。すでに起きてしまったことも、これから起きるかもしてないことも悩まない。【1】人の寿命はどこまで延びるのか。【2】スーパー高齢者たち。【3】100歳の現実。【4】100歳の人は幸せか－「老年的超越」を手がかりに。【5】幸せな100歳を迎えるために。

ネタバレ映画制作本数世界1位を誇るインドのリアルな暮らしについて、40を超えるインド映画から、14のトピックに迫る。なぜ、インド映画の登場人物は躍るのか？なぜ、インドにハマる人が多いのか？ ①植民地時代、②カースト制、③インド映画の世界、④恋愛と結婚、⑤家族、⑥宗教と宗教対立、⑦トイレと生理、⑧インドの教育、⑨貧困、⑩海外のインド人、⑪スポーツ、⑫チャイの文化、⑬インフラ、⑭パクリ。

ネタバレ77歳の今も教育現場の第一線で活躍する著者が、本を読むことの何ものにも代えられない意義と楽しみを伝える。人生の活力の源は読書にあり。心と頭を育ててくれるのは、本と仕事である。幼少期は面白い本を大量に・速読術が身に付き、要点を押さえるカンが養われる。中学・高校・大学時代は知識を身につけられる書物を。社会人は日々の読書習慣がモノを言う、企画立案・スピーチなどのスキルが身に付く、通勤時間を有効活用せよ。

ネタバレ『別冊文藝春秋』2023-24。直木賞候補作。かつてない熊楠像で綴る、エモーショナルな歴史小説。少年・南方熊楠の希みは学問で身を立て、この世の全てを知りつくすこと。好奇心・山野駆け巡り・動植物／昆虫採集・百科事典・広大無辺の自然と万巻の書物を教師とした。父の反対をおしきって米英など海を渡るが、研究はなかなか進まず陽の目をみない。世に認められぬ苦悩と困窮、家族との軋轢、学者としての栄光と最愛の息子との別離。

ネタバレセカンドキャリアを切り開くために孤軍奮闘しているシニアの男女への長期間に及ぶ継続インタビューをもとに、あるがままの<等身大>の定年後を浮き彫りにする。再雇用、転職、フリーランス（個人事業主）、NPO法人等での社会貢献活動、管理職経験者のロールモデルに乏しい女性の定年後に焦点をあてる。60歳を過ぎても働き続ける環境整備が進んでいるが、経済的理由だけでなく、生き甲斐や健康維持など様々な理由で定年後の就業継続を望むケースが増えている。【1】再雇用は価値観の転換点、再雇用を前向きなモラトリアムに。

ネタバレ永世名人とノーベル賞科学者。60歳を過ぎても新たな挑戦を続ける1962年生まれの2人が、60代以降の生き方から大人の役割、健康寿命の延ばし方、理想の死に方まで、最新の知見も交えながら縦横に語り合う。【1】60代からの人生に希望はありますか。【2】iPS細胞でどれだけ健康寿命は延びますか。【3】将棋に強くなる遺伝子はありますか。【4】マラソンは健康長寿につながりますか。【5】AIで老化を防げますか。【6】いつまで現役を続けますか。【7】次の世代に何を伝えますか。【8】どんな死を迎えますか。

ネタバレ最新技術によって大きくうねりを見せる世界。長く停滞している日本を再興させるゲームチェンジャーとは何なのか。ホリエモンが厳選した「日本が活力を取り戻すための8つの鍵」を通して、日本の復興戦略を語る。【1】AIテクノロジーで変革する日本社会。【2】宇宙産業で世界をリードできる。【3】EV社会で自動車産業は再編される。【4】テクノロジー時代の教育変革。【5】量子コンピュータと核融合で日本の未来を拓く。【6】飲食文化で世界を魅了する。【7】地方創生で日本の活力を蘇らせる。【8】不老不死の夢が叶う未来。

ネタバレ『小説トリッパー』2023年冬季号～2024年夏季号。本当の「共犯者」はいったい誰なんだ。33年前、群馬県鈴ノ宮町で巨大ダム建設をめぐって賛成派・反対派が町を二分する壮絶な町長選挙が行われた。僅差で推進派の現町長が再選されるが、人々の心に禍根を残すことになる。時は流れて現在、代議士事務所で立てこもり事件が発生、犯人の若者2人は逮捕されるが、完全黙秘を貫く。犯人たちが沈黙を続ける本当の理由とは。容疑者の弁護を担当する高山亮介が調べを進めていくと、身元の判明した1人・松尾健が鈴ノ宮町出身とわかる。

ネタバレ『WEBきらら』『STORY BOX』2023-24。神奈川県警少年捜査課の高尾と丸木は、顔なじみの高校生・賀茂が失踪したという報せを受ける。賀茂は古代の霊能者・役小角の呪術力を操る少年で、失踪前は半グレ集団に追われていた。失踪の原因を調べると、外国にルーツを持つ若者たちと反グレ集団の間で抗争が起きつつあることが判明した。事態はやがて、カルト的人気を誇る女性ボーカル・ミサキを巻き込んだ誘拐事件へと発展。果たして、どこに落ち着くのか。

ネタバレ『小説すばる』2023-24。日本に開国を求めるアメリカの艦隊司令長官・ペリーの対応に幕府は苦慮していた。小姓組番士・永井尚志は、老中首座・阿部伊勢守正弘により、幕府の対外政策を担う海防掛に抜擢される。鎖国の内弁慶に浸ってきたベテラン勢には海外との交渉は無理と判断した老中首座が、昌平坂学問所出身の若手俊英の３名を昇格させて権限を与え、蝦夷、長崎、浦賀等に派遣する。特に最前線の長崎において、目まぐるしい活躍を見せる。目付は奉行を監視する立場だが、いつのまにか、奉行に利用されていく。