ネタバレ闘う経済学者、宇沢弘文の生涯。戦後の経済学の中心にいた方であり、その生涯を辿ると経済学史そのものとなる。宇沢が関係を結んだ友人や教え子は、殆どがノーベル賞受賞者。宇沢も受賞すべきだったと語る人は多い。人種的差別もあったに違いない。後年は地球温暖化や成田闘争に関わる。資本主義の進展により、大切な社会的共通資本が毀損されていく。誰もそのコストを負担しないという問題。経済の仕組みの中にそれを取り込み、守ることに生涯をかけた。

ネタバレ闘う経済学者、宇沢弘文の生涯。戦後の経済学の中心にいた方であり、その生涯を辿ると経済学史そのものとなる。宇沢が関係を結んだ友人や教え子は、殆どがノーベル賞受賞者。宇沢も受賞すべきだったと語る人は多い。人種的差別もあったに違いない。後年は地球温暖化や成田闘争に関わる。資本主義の進展により、大切な社会的共通資本が毀損されていく。誰もそのコストを負担しないという問題。経済の仕組みの中にそれを取り込み、守ることに生涯をかけた。

ネタバレ深い本。コミュニケーションに関する単なるノウハウ本ではない。私達が他者と暮らし社会をつくるために無意識に選択している「手法」。それらを言語化し突き詰める。他人と関わることで生じる不安や摩擦、葛藤の要因は、「なるほど、こういうことなのか」と目から鱗。客観的に自覚できるようになることで、それらへの対処も落ち着いてできるようになるのではないか。30年ほど前の本だが、古さを感じない。人間がつくる社会の本質を的確に描写しているからだ。すごい。