恐妻家の実情が生々しい。“話が始まるのならまだよかった。終わる可能性も…不機嫌丸出しで黙り込むかもしれず、そうなれば家の中は凍りつくだろう”…これとそっくりなことが過去何度も我が家にあって、雰囲気痛感。兜の息子克巳が登下校のバス停でのこと“幼稚園児、ママ、ミケはお星になっちゃっただけだよ…母親、そんなこと言うなら、星まで行って連れ戻して”…幼稚園児の我が子に言う言葉か。動物は必ず死ぬ。だからこそ死の意味を教えるのが親だ。ケネディ大統領“汝の敵を許せ、だがその名は決して忘れぬな”…言われずとも忘れやしない。

イースト・トウキョウ管弦楽団内紛分断の危機は回避できるか。楽団員バイト先のライブハウス“メンバーの何人かが日替わりでエド・モリスとコンボを組んでここで出演することになっているんです”…つまりバンドのばら売りと日村代貸は理解した。“バンドのばら売り”…いい言葉だねえ。マエストロがジャズマンのエド・モリスに訊ねる“長調なのにフラット3度・5度・7度の音が頻繁に聞こえる、それはなぜだ…これがブルーノートだ”…かっこいい、エド・モリス。日村代貸“犯人も対立の解決策もわからない”私もわからんから日村の頭脳レベルか。

いやぁまた虐めかと思ったら“校長・教頭・他の教員は見て見ぬふりで”特に中村仁美校長は“日頃ウチの学校に限ってイジメは存在しないなどと吹聴”する女。アホ校長に激怒した。その校長が言う“数年前の与党幹事長のコメントは…イジメで自殺者まで出したのに、学校や先生、教育委員会や親の責任追及に水を差した。彼の出身と支持母体が教職員組合であることを考えれば納得の発言…身内贔屓に過ぎた”とは当時の民主党輿石東参議院会長だろう。とまあ真に腹立たしく感じた次第。虐めの構図は弱者が弱者を虐げること…昨今の乳幼児虐待事件と同じ。

身の丈六尺六寸、目方46貫の巨軀、ゴメス長崎奉行を表紙の絵にしてくれんか。先月発売の文庫本も単行本とまるで同じ。おっと表紙絵の女性剣士は三芳朱緒殿か。で隣の棒術使いは辰次郎か。文庫の表紙絵よりこの単行本の方が男前だ。しかし十万左内は朱緒と合田道場で知り合い恋仲になったというにすぐ破談。それでよかったのだ朱緒殿。あんなにも意地汚い男なのだ。北町奉行筧因幡守末森はゴメスとは仲が悪いが、芸者衆が“筧様って案外いい方だったんですよ…そうそうどこぞの狒狒爺みたいにいやらしいこともないし”だそうでまっ狒々爺が印象的。

第3話“いもくり銀杏”いきなり央子が連れてきた“兄香月くん5歳と妹芽依3歳”。2人の母、シングルマザーで夜の店で働いているらしい。ヨシボン刑事の“幼児を置き去りにするなんてたとえ1日だって許せないからね…”は当然。“お蔦さんの容赦ない叱り…”…それぐらい叱られてもその母親、こたえているか。6月の大阪富田林市のベビーサークルに閉じ込め２歳の女児が熱中症死亡事件、8月厚木市の交際男性宅に1時間いて、2児を車内放置死事件。1時間で死だぞ。苦しい。中高一貫高校桜寺学園1年滝本望君の料理、一度いただきたいものです。

黒木巡査長“先輩に頼まれたんだろ。負けてやればいいじゃん。コロリと負けてやれよ…”黒木はワルかも。八百長なんか糞くらえかよ。またチャラチャラした黒木刑事は本能的な勘を優先させ、タンドプレー気味の捜査方法で先輩刑事から一目置かれるっていうが、若年刑事がそんなスタンドプレーができるか。越権行為も目に余る。理詰めで地道に捜査を行う神崎隆一巡査長が正しいのだ。更に“22年という年月は長い。22年間一人の女性を想い続ける。これほど深い愛を俺は知らない。大沢在昌晩秋行が30年で、このＫ２は22年。仕事せい！アホたれ。

トンデモ人間3人登場。30年も六本木の女に踏ん切りがつかず思い続ける60歳料理人。1千億もの借金を踏み倒し30も年下女を道連れに、フェラーリ250ＧＴカリフォルニア・スパイダーで国内逃走する地上げの神様こと90歳の爺。その爺と逃走した60近い六本木の女で主人公の元カノ。いやもう一人いた。バブル時銀座ナンバーワンで雇われママ経由小ぢんまりしたスナック店主60歳の女、委津子。流石こいつは銀座の女だけに、反社の後ろ盾もあり内通。主人公居酒屋店主は人よくペラペラ喋る。ああ六本木君香には二股、委津子には裏切られ…。

神奈川県警生安部少年課の私服警官高尾勇は少年更生に燃える仕置き人。高尾の部下で捜査中に役小角を調べる丸木正太の根性は？“丸木は背筋が寒くなる…警察官にとり上からのお達しは絶対だ。丸木は課長から何か言われるだけで縮み上がってしまう”って！ハゲタカこと禿富鷹秋警部補の気合を持て。にしても平安京“平安をヘブライ語に直すとシャローム、都はエル。平安京はエル・シャローム。つまりエルサレムのこと”で、元糺の池はイスラエルの洗礼の池にそっくりとか。へえ～秦氏が原始キリスト教団の信者でエルサレムを作ろうとしていたらしい。

潜水艦内部の生き様に異様な迫力を感じる。ところが八管本部から巡視船いわみへの指示“警戒監視を維持して当該海域で待機、当該船舶に対し本部の指示がある迄は接触を禁ずる”にはがっくり。また腹立たしい。これだから拉致被害者は絶対に帰ってこないって思ってしまう。しかし勝甚丸で救助に向かう漁師70歳山本甚太郎と65歳警察定年退職岡崎誠市の二人の活躍に胸が一杯に。また涙も。“壊れた国に衷心より奉仕する人間が国と軌を一にして壊れてしまう”…狂乱国家に表面上忠誠を尽くし、略奪・詐取も厭わず大金を掴んで逃亡って映像が見える。

恐妻家の実情が生々しい。“話が始まるのならまだよかった。終わる可能性も…不機嫌丸出しで黙り込むかもしれず、そうなれば家の中は凍りつくだろう”…これとそっくりなことが過去何度も我が家にあって、雰囲気痛感。兜の息子克巳が登下校のバス停でのこと“幼稚園児、ママ、ミケはお星になっちゃっただけだよ…母親、そんなこと言うなら、星まで行って連れ戻して”…幼稚園児の我が子に言う言葉か。動物は必ず死ぬ。だからこそ死の意味を教えるのが親だ。ケネディ大統領“汝の敵を許せ、だがその名は決して忘れぬな”…言われずとも忘れやしない。