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2025年8月の読書メーターまとめ

電羊齋
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9
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感想・レビュー
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2025年8月に読んだ本
9

2025年8月のお気に入られ登録
1

  • 空也

2025年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

電羊齋
日清に両属していた琉球王国が日本の沖縄県として併合される過程を概説。本書の特色は『尚家文書』など琉球王国側の史料を駆使し、併合に抵抗する琉球側の視点と論理を詳細に明らかにしていることである。そこからは琉球側の日本(ヤマト)への認識の深さが読み取れた。その一方で、併合した側である日本政府側の琉球への無知および政府官僚の沖縄と沖縄人への植民地視も明らかにされている。そしてその関係性がその後現在に至るまで継続していることを思えば、まず日本人としては沖縄について知ることから始めなければならないのだろうと思った。
電羊齋
2025/08/18 19:07

私は奄美群島の島人(しまんちゅ)と大和人(やまとんちゅ)の両方の血を引いている。本書を読み、いろいろな思いが湧いてくる。

が「ナイス!」と言っています。

2025年8月にナイスが最も多かったつぶやき

電羊齋

2025年7月の読書メーター 読んだ本の数:1冊 読んだページ数:416ページ ナイス数:59ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/383213/summary/monthly/2025/7 7月は忙しくて全然本が読めませんでした。今月こそは!

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2025年8月の感想・レビュー一覧
9

電羊齋
幕府、朝廷、寺社など権門をバックに既得権益を守って商売する商人たち、それに食い込もうとする新興商人たち、古文書を偽造してまで権利を主張する商人たち、楽市楽座を進めながら既存商人の既得権益も保護してキックバックを稼ぐ臨機応変な織田信長、瀬戸内海の海賊たち、戦国大名の御用商人、石見銀山と貿易などなど面白い話題が多い。戦国という既存秩序が動揺し、新興勢力が登場する時代状況の中での商人群像がよく描かれている。
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電羊齋
日清に両属していた琉球王国が日本の沖縄県として併合される過程を概説。本書の特色は『尚家文書』など琉球王国側の史料を駆使し、併合に抵抗する琉球側の視点と論理を詳細に明らかにしていることである。そこからは琉球側の日本(ヤマト)への認識の深さが読み取れた。その一方で、併合した側である日本政府側の琉球への無知および政府官僚の沖縄と沖縄人への植民地視も明らかにされている。そしてその関係性がその後現在に至るまで継続していることを思えば、まず日本人としては沖縄について知ることから始めなければならないのだろうと思った。
電羊齋
2025/08/18 19:07

私は奄美群島の島人(しまんちゅ)と大和人(やまとんちゅ)の両方の血を引いている。本書を読み、いろいろな思いが湧いてくる。

が「ナイス!」と言っています。
電羊齋
これまでの先行研究を受け、七三一部隊が開発した細菌兵器が日中戦争でどのように使用されたかという全体像を明らかにする。わかる点とわからない点を切り分け、慎重に検討している点に好感が持てた。本書では日中戦争での兵力不足による行き詰まりの打開のために細菌戦が行われたという背景、細菌戦が単に七三一部隊だけでなく、日本陸軍の上層部により組織的に行われた実態、作戦次元での細菌兵器の使用目的と使用の様相、細菌兵器による被害を描き出す。細菌兵器が中国の軍と民間人、さらには日本軍にも被害をもたらしていた様子には慄然とした。
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電羊齋
日本軍側の史料、将兵の日記・記録、『南京戦史』、中国側の史料と証言、外国人による証言などから事件の全体像を明らかにする。近年の歴史否認主義に対する反証も随所で行われている。現地軍が独断専行し、兵站・法務体制を整えず、指揮統制が緩み、無責任体制が横行する。上海で戦い、そのまま南京へと侵攻し、疲弊し補給に事欠く将兵たちがその憤懣を無抵抗の捕虜に向け、さらに「現地調達」という名の略奪と暴行、強姦などの蛮行が繰り広げられる。そして将兵には犯罪意識がない。戦前日本の悪い点が凝縮して現れた事件だったというのが感想。
電羊齋
2025/08/18 12:01

また、南京事件の前段というべき海軍航空隊による南京への戦略爆撃、そして長江上での海軍による「残敵掃討」すなわち虐殺に詳しく触れているのも本書の特色か。いわゆる「海軍善玉論」への著者の強い批判が込められている。

電羊齋
2025/08/18 12:07

こうした独断専行と無責任体制、法令無視、疲弊した現場とそれがもたらす事件などなどは、規模は違えど、今の日本にも「あるある」なんじゃないかと思えた。今の日本と地続きかもしれない。そうした意味でもやはり南京事件は振り返るべき史実だと思った。

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電羊齋
輝かしい実績を残しながらプロ野球を選択しなかった名選手たちに迫った一冊。それぞれが野球への強い愛を持ち、それでいて野球以外への視野の広さ、そして冷静な分析能力をも持ち合わせているところに感服した。それぞれが自分なりに考えて、納得した上で決断している。個人的には、東京六大学で大活躍しながらプロ入りを拒否し、大学を最後に野球を辞めた志村亮氏が印象的。当時の騒がれ方をリアルタイムで覚えているので、なぜ志村氏がこのような決断に至ったのかを知ることができてよかった。番外編の遠藤良平氏もなかなか興味深い。
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電羊齋
自分も犯人のように氷河期世代の一人として「底辺」で辛酸を嘗めてきたので、彼の苦しみ自体は理解できる。だが、だからといってそうするのかいう怒りと疑問は湧いてくる。彼のそれまでの言動、そして最終的に放火に至った動機はあまりに稚拙で身勝手。ただ、そう考える自分は結局「運が良かった」だけなのかもしれないけれども。彼にとって惜しまれるのは、周囲や福祉からたびたび差し伸べられた支援の手を結局は払いのけてしまったこと。周りの人間に恵まれず、それゆえに周りの人間を遠ざけ、ますます周りの人間に恵まれなくなったのかなと思う。
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電羊齋
図書館、ブックカフェ、戸建て、狭い賃貸など場所に応じた本棚の配置の仕方とか、照明の明るさとか、デッドスペース・隙間の活用とか、動線とか、本棚の自作方法などなど参考になる図解・記述が盛り沢山。自分も賃貸に住んでいるのでいろいろ参考にしたい。私のような本好きにとっては見ているだけで楽しい内容。
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電羊齋
後宮の内容は思ったより少なくて、中国王朝時代の政治、制度、文化、社会を広く取り扱っている。たとえば「皇帝」・「皇后」・「皇太子」……などなどキーワード別にまとめられていて、それぞれのテーマについて基本的な知識が得られる。また、オールカラーのイラスト、図解でイメージをつかみやすい。中国史ビギナーの方に便利だし、中国時代劇ドラマ鑑賞のお伴にも使えるかも。後宮の内容がもう少し多ければなお良かったかな。
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電羊齋
苛烈な受験戦争がもたらす歪み、北京で暮らす出稼ぎ家庭の過酷な境遇、農村の精神病患者などなど、中国社会のやるせない現状が描かれる。中国の若者たち、庶民たちは常に生きづらい。しかしそのなかでも食べ、撮り、旅をし、生きていこうとする主人公たちはギラギラし、生き生きとしていて、わずかな希望が見える。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/12(4506日経過)
記録初日
2013/08/12(4506日経過)
読んだ本
725冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
162364ページ(1日平均36ページ)
感想・レビュー
725件(投稿率100.0%)
本棚
12棚
性別
年齢
52歳
職業
その他
現住所
京都府
URL/ブログ
http://talkiyanhoninjai.net/
自己紹介

電羊齋と申します。
清朝史と阪神タイガースをこよなく愛する大阪のオッサンです。
主な読書ジャンルは歴史、野球とノンフィクションです。

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