読書メーター KADOKAWA Group

2025年12月の読書メーターまとめ

電羊齋
読んだ本
9
読んだページ
2157ページ
感想・レビュー
9
ナイス
145ナイス
  • Xでシェア
  • facebookでシェア

2025年12月に読んだ本
9

2025年12月のお気に入られ登録
3

  • 文衛門🍙
  • Yuri Sato
  • ichimichi1

2025年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

電羊齋
春秋戦国時代の諸子百家、漢代を経て儒教が体制教学化していく過程、儒・仏・道の「三教交渉」、朱子学・陽明学など中国思想の展開をうまくまとめている。伝世文献のみならず近年の出土文献による研究成果も盛り込まれていて面白く読めた。中国思想の日本への影響についても簡潔明瞭にまとめている。中国思想が諸子百家の頃から一貫して政治性と現実性を重視していたという著者の指摘は重要だと感じた。また「認知戦」・「寝そべり族」などを例に挙げ、中国思想と現代とのつながりにも触れている。分量は多いが読みやすい文章ですいすい読めた。
電羊齋
2025/12/14 22:43

ただ、「認知戦」と『孫子』を結びつけるのは半分賛成、半分反対。『孫子』は人間集団の運動の性質を最小限簡潔に記し、具体的な内容や必勝法が書かれているわけではない。そのため、古今東西のどのような物事にも適用できてしまう面がある(「古典」というものの持つ性質であろうが)。確かに古代以来中国の軍事において『孫子』は常に重視され、現在でもそうであろうが、それを強調しすぎるのもどうかと思う。『孫子』のような古代以来の思考法の伝統もあれば、サイバー時代の新しい戦略・作戦・戦術の要素もあるということだと思う。

が「ナイス!」と言っています。

2025年12月にナイスが最も多かったつぶやき

電羊齋

2025年11月の読書メーター 読んだ本の数:1冊 読んだページ数:264ページ ナイス数:49ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/383213/summary/monthly/2025/11

が「ナイス!」と言っています。

2025年12月の感想・レビュー一覧
9

電羊齋
中国ムスリムが中華文明を拒絶せず、無批判に受け入れず、独自の文化を生み出し、歴史上大きな存在感を放ってきたことがよくわかる。特に明清以降の記述が充実しており、多くの思想家たちの出現、近現代における中国ムスリムと世界との接触、宗教・民族的アイデンティティ形成、日本の回民工作、中国共産党の回民政策の少数民族政策の淵源としての意味、中華人民共和国成立以降の動向について丁寧に紹介されている。近年の中国政府による抑圧、社会の反イスラーム的言説などについても述べられている。現代の著名な回族、ウイグル族の紹介もある。
電羊齋
2025/12/31 17:18

以下、個人的な思い出話。私は中国で暮らしていた頃、回族・ウイグル族など中国ムスリムたちに非常に親切にしてもらった思い出があり、青海出身の回族が経営する牛肉麺の店に一週間に一度のペースで通っていた。本書を読んでいて、彼ら彼女らのことを思い出した。思えば、それが私にとって初めてのムスリム社会との本格的な接触だったかもしれない。

が「ナイス!」と言っています。
電羊齋
大清国(清朝)の意味を、漢、チベット、モンゴル、東トルキスタン(ウイグル)そしてマンジュ(満洲)の五者からの視点でとらえている。各地において前時代との連続性が保たれ、現地の制度・秩序を一定程度継承した統治が行われたことが丁寧に語られる。そして大清国が「中央ユーラシア王権」として広域支配を実現した秘訣として、自ら定着農耕民でありながらモンゴルの遊牧国家に通じる社会組織と軍制を持ち、中華王朝としての性格まで取り込むことができたマンジュの「農牧ハイブリッド性」が指摘されている。読みやすい分量で参考文献も充実。
が「ナイス!」と言っています。
電羊齋
小説家、編集者の生態が描かれていて楽しい。爆笑させられる話もあれば、電子図書、生成AIなど時事ネタもうまく盛り込んでいて唸らされる話もある。いしいひさいち先生の引き出しの多さに感服。登場人物はいしい先生の漫画に登場する人物たちが大集結している。「広岡達三」(広岡達朗がモデル)先生もいいし、藤原ひとみ先生も面白いキャラクター。「熊谷元直の妻」は圧巻。また歴史のマニアックネタも所々に盛り込まれており、第100話ではなんと「包衣」とか「ジャンギン」など清朝史・八旗制度ネタもありビックリした。
が「ナイス!」と言っています。
電羊齋
1978年のヤクルト日本一と広岡達朗監督、そして現在の広岡について綴る。正しいことを正しく行えば結果が出るという信念を曲げず、基本とプロフェッショナリズムにこだわる野球人としての広岡像が如実に描かれる。それは時に頑固で冷酷に映り、最近ではそれが誇張されて「老害」などとして炎上する。しかし著者は広岡達朗という対象に粘り強く向き合うことにより、広岡という人物の多彩な面も引き出している。娘さんが語る父としての広岡像も面白い。そして過去を振り返り、時に反省する広岡はまさに「人生はいくつになっても勉強だよ」である。
電羊齋
2025/12/30 14:39

私の広岡達朗イメージはやはり西武黄金時代の「管理野球」と『がんばれ!! タブチくん!!』だろうか。お堅い人だなというイメージで確かにそういう面もあるが、本作を読み、情やユーモアもある人なんだなあと思った。そして野球人としてはやはり「本物」だと思った。著者の綿密な取材には敬服。

が「ナイス!」と言っています。
電羊齋
春秋戦国時代の諸子百家、漢代を経て儒教が体制教学化していく過程、儒・仏・道の「三教交渉」、朱子学・陽明学など中国思想の展開をうまくまとめている。伝世文献のみならず近年の出土文献による研究成果も盛り込まれていて面白く読めた。中国思想の日本への影響についても簡潔明瞭にまとめている。中国思想が諸子百家の頃から一貫して政治性と現実性を重視していたという著者の指摘は重要だと感じた。また「認知戦」・「寝そべり族」などを例に挙げ、中国思想と現代とのつながりにも触れている。分量は多いが読みやすい文章ですいすい読めた。
電羊齋
2025/12/14 22:43

ただ、「認知戦」と『孫子』を結びつけるのは半分賛成、半分反対。『孫子』は人間集団の運動の性質を最小限簡潔に記し、具体的な内容や必勝法が書かれているわけではない。そのため、古今東西のどのような物事にも適用できてしまう面がある(「古典」というものの持つ性質であろうが)。確かに古代以来中国の軍事において『孫子』は常に重視され、現在でもそうであろうが、それを強調しすぎるのもどうかと思う。『孫子』のような古代以来の思考法の伝統もあれば、サイバー時代の新しい戦略・作戦・戦術の要素もあるということだと思う。

が「ナイス!」と言っています。
電羊齋
正解のない「批評」から正解を求める「考察」への変化、「正解」によって「報われる」ことを求める風潮、「自分らしさ」からオススメされてしまうものへの「最適化」などなど面白い分析が多い。また「気づき」を重視する「ひろゆき的思考」と陰謀論との親和性についても指摘しており、興味深く読めた。ただ、タイトルに『考察する若者たち』とあるように、本書ではこれらの現象は主に若者層の現象と捉えられているが、ネット上の様子を見るに、実際にはこれらの現象は中高年層にも共通しているようにも見える。
電羊齋
2025/12/07 19:11

若者論などを読んで思うことだけど、若者とは結局我々中高年の「鏡」だという気がする。若者とは中高年層を見て育つものなので。

が「ナイス!」と言っています。
電羊齋
全体的に楽しく読めた。ヒエログリフ、フェニキア文字などなどの古代文字の研究者三人が綴る三者三様の生き方と学問へのスタンスが面白い。研究者三人が語る古代文字との出会いとその魅力もまた楽しい。読んでいて、自分が学問に出会ったときの初々しい気分が蘇ってきた。また、三人とも、古代文字・古代言語の学び方として、史料や文字を実際に紙に書くことの重要さを強調しているのはうなずけるところ。それから、効率重視の世の中で、研究をしながら生きていく大変さも書かれており、いろいろ考えさせられた。
が「ナイス!」と言っています。
電羊齋
特集「アスリートに学ぶ外国語学習法。」を読む。山本由伸(英語)、石川佳純(中国語)をはじめとする各種目の有名アスリートたちの外国語学習法が参考になる。主に挙げられているのは、たくさん聞いてたくさん話すこと、反復練習、文法の重要性、コミュニケーションへの意欲、「完璧さ」を求めないこと、目標設定の大事さなどであり、これらは一般人の語学学習と共通している印象を受けた。アスリートの語学の達人たちはなにも特別で独特な語学修行をしたわけではなく、あくまで基本に忠実な練習をひたすら積み重ねてきたということだと思った。
電羊齋
2025/12/06 17:35

あくまで基本に忠実な練習をひたすら積み重ねるというのは、まさにアスリートたちが自分の種目でやってきたことなのかもしれない。まあ、スポーツにしても語学にしても、凡人にはそれがなかなか続けられないのだけど。

が「ナイス!」と言っています。
電羊齋
「締切」をテーマにした島本和彦氏の自伝的エッセイ。スケジュールの立て方、一日にできる仕事量を把握すること、編集者とのやりとり、編集者の要求を受け入れつつも妥協しすぎないこと、日常生活とのバランスの取り方などなど、締切を抱えながら仕事をする者にとって参考になる点が多い。また、島本氏ならではの業界の裏話・昔話もあり、楽しく読めた。自分も締切(納期)を抱えながら仕事をしている自営業(翻訳者)なので、本書の内容にはうなずける点が多かった。ただし、島本氏の熱すぎるエネルギーだけは真似できそうにないけどもw
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/12(4529日経過)
記録初日
2013/08/12(4529日経過)
読んだ本
730冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
163810ページ(1日平均36ページ)
感想・レビュー
730件(投稿率100.0%)
本棚
13棚
性別
年齢
52歳
職業
その他
現住所
京都府
URL/ブログ
http://talkiyanhoninjai.net/
自己紹介

電羊齋と申します。
清朝史と阪神タイガースをこよなく愛する大阪のオッサンです。
主な読書ジャンルは歴史、野球とノンフィクションです。

参加コミュニティ1

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう