ネタバレ地面師という言葉から、「積水ハウス」事件を連想。それを念頭に、頁を捲る。辻本拓海は大物地面師・ハリソン山中と出会い、彼の元で不動産詐欺を行っていた。メンバーは元司法書士の後藤、図面師の竹下、土地所有者の「なりすまし役」を手配する麗子の５人。泉岳寺駅至近にある市場価格100億円という土地に狙いをつけ、石洋ハウスに売ることに。ハウス側が、売り手の偽住職に寺を案内させる場面は、冷や汗もの。拓海の暗い過去とハリソンとを結びつけたのは、定年間近の刑事・辰。何故か詐欺師側に寄り添って、ハラハラ読むのは如何なものか？

ネタバレ地面師という言葉から、「積水ハウス」事件を連想。それを念頭に、頁を捲る。辻本拓海は大物地面師・ハリソン山中と出会い、彼の元で不動産詐欺を行っていた。メンバーは元司法書士の後藤、図面師の竹下、土地所有者の「なりすまし役」を手配する麗子の５人。泉岳寺駅至近にある市場価格100億円という土地に狙いをつけ、石洋ハウスに売ることに。ハウス側が、売り手の偽住職に寺を案内させる場面は、冷や汗もの。拓海の暗い過去とハリソンとを結びつけたのは、定年間近の刑事・辰。何故か詐欺師側に寄り添って、ハラハラ読むのは如何なものか？

ネタバレグー＆ユーちゃん姉妹の幼少時の事件…どこで繋がるのか？警視庁捜査一課の犬養隼人は、病院で入院中の中学生の娘・沙耶香を見舞い、庄野祐樹という少年を知る。長い闘病生活を送っていた祐樹が、突然自宅療養に切り替え退院、急死。祐樹の告別式に参列した犬養は、遺体に奇妙な痣があることに気づく。同時期に同じ痣を持った女性の自殺遺体が見つかり、捜査を始めると〈ナチュラリー〉という民間医療団体に行き当たる。やがて、グー＆ユー姉妹にたどり着くが…。ここまで行かなくても、怪しい民間療法はウジョウジョあるらしい！治らない病院も。

ネタバレ何ともおぞましい話だ！その現場をイメージすると、グロテスクで吐き気を催し、背中がゾクゾクして…活字で読んで、まだ良かったと思う。「彼らの起こした犯罪には…全く理由がない」「奴らは、他の人間を同族とは思わず、単なる獲物としか見ていない」。まさにケモノ化した男の残虐性丸出しの話。小説では、二人目の女＝幸枝の供述？と担当刑事とやり取り、甘いカップルの私生活に入り込んだ実父との関係などが織り混ざり、グングンと読む進ませるのだが、結末地点が？。2002年に発覚した北九州監禁殺人事件が背景にあるのだろうが…惨い！

ネタバレ驚異の犯罪記憶マン・岩倉ことガンさんは、立川中央署へ異動。異動早々、大事件勃発。十年前に失踪した女子高生・真中礼央の白骨遺体が発見された。交際相手で礼央の同級生の三川が容疑者として浮上するも、確たる証拠がつかめず捜査は未解決。十年ぶりに娘の死が確定した真中一家のケアを担当する「犯罪被害者支援課」の村野秋生らとともに事件の真相に迫る。「被害者支援課」という部門に、初めて接した！このご時世、このような課があることを知って驚く！必要ですよね！事件解明にはあちらこちらと話は飛び、行き着いたのは「勝つ」…でした。

ネタバレ都内の南大田署管内で、殺人事件が発生。精密機械メーカーに勤めていた被害男性・島岡の周辺を探って行くと、別の場所で殺された経済評論家・藤沢美沙との接点が判明。徐々に、捜査線上には正体不明の犯罪組織「METO」浮かび上がってくる。まるで詐欺グループのように上が、てっぺんが見えない。「METO」の倉庫を発見するも、ガンさんこと岩倉は一味に捕まり危機一髪！娘の機転で救われた。再三、高校３年の娘・千夏とLINEで飯デートの約束がほっこり。くせ者・川島から電話で、「METO」への手がかりが遠のいたか。次号に続くの？

ネタバレ今や、高校の様々な文化部が競い合う「甲子園」が花盛り！短歌、俳句、写真、まんが、和菓子、かるた等80種類もあるのに驚く！「Ikenobo生け花甲子園」というのもあるが、この本に登場する大会は別な大会。なんせ、バトルだから。花を愛する女子高生・春乃と大衆演劇の花形・山城貴音の絶妙コンビが頂点を狙う花の青春ドラマ。時に事件もあるが、春乃や貴音を取り巻く連中・大人が本当に良い人ばかり。何となく心が軽く暖かく、洗われるような物語でした。実際の動画を見ると、よりイメージか湧いて楽しさ百倍！一気に読める面白さ…。

ネタバレ昔、キャリア＝年若き税務署長と会ったことがある。年配者で署長かと思った方が付き添いだった。本の話は、公執で逮捕された大学教授・久和の経済講話に…何だこれ？警察小説？志村警察署の面々は個性派が多い！佐久間係長は経済に強くなり、元気印の中田三都の名前２パターンは紛らわし。「復興増税って何だよ。被災者の命もメシのタネか？国債発行だろうが」そうだ！復興特別税として年間千円、その後は森林環境税として徴収の今。「国民に『増税』という名の首木を嵌め、絞り取れるだけの搾り取ってきたのは、財務官僚…」。そのからくりは…。

ネタバレ埼玉県警のHPに“コレクター”を名乗る人物からの書き込みが…。県下で起きる自然死・事故死に疑問を連発！県警の古手川刑事と法医学教室の助教・真琴、偏屈で猛烈口撃で世界的権威の光崎教授は、次々と司法解剖をし、驚愕の事実を発見する。アイドル、幼児、焼死体、妻を介護していた老人、自殺と無縁だった女性、婦人警官と該当者が出てくる。“コレクター”は誰か？「今日びの中学生は、USBメモリーを咥えて生まれてきたようなヤツら」という表現が印象的。内容は、悲惨な話が続くが、スミマセン！サクサク読めてしまいました。（懺悔か？）

ネタバレ〝事件を呼ぶ”ベテラン刑事・岩倉剛の第２弾。女子大生殺人事件の容疑者として逮捕されていた田岡勇太が、まさかの無罪となり自宅に戻った。近所は不穏な空気に包まれ、田岡への嫌がらせも発生。影ながら岩倉は、勇太を見守っていた。だが、殺された女子大生の恋人だった光山翔也が、判決後も田岡に執拗に迫ってきた。必死に、弟と母を守ろうと心配する勇太の兄・直樹。そんな中、光山が殺され、勇太が襲われた。犯人は…。しっかり、布石をしてありました！結末は、意外な展開に。別方面で、密かに岩倉とに纏わり付く同僚刑事・川島がくせ者！

ネタバレ「罪の花」イギリス留学もした科警研の若きエリート研究者・尾藤宏香は、白骨遺体の鑑定過程で、科捜研副所長・加賀正之とのコンビで「科捜研の砦」と呼ばれている土門誠と出会う。白骨そばの土壌から花弁を発見！土門がポリグラフを使って確信に迫る。「いつか絶対、彼を追い越す」宏香は思った。「見えない毒」昔、大騒ぎしたSTAP細胞のO女史を思い出した。「神は殺さない」火災現場からの遺体から、電流斑の痕を土門が発見。おー尾藤と土門の結婚に驚き、上司・加賀の過去が明らかになり、驚きの終末を迎えた。あ！科学は嘘をつかなかった。

ネタバレ"後妻業"という言葉を、一気に流行らせた筧千佐子という女性。なぜ、10人以上とも言われ高齢男性たちは、この普通のオバちゃん然の虜になってしまったのか?その秘密を探るべく23度もの面会を重ねた著者。獄中から筆者への「人恋し」文面の手紙は、年長者を籠絡できそうな雰囲気…。４人の殺人事件等で逮捕されたが、この面会中で、さらに２人を殺したと言ったのには驚いた。「良心の呵責」が感じられないという彼女。毒殺という手段が、より罪の意識を軽くさせているのか？”女”を強調し、カネで男を評価する。心が寒くなってくる話だった。

ネタバレ浦和医大に勤める研修医・栂野真琴が、法医学教室に送り込まれる！法医学教室の主・光崎藤次郎教授の傲岸不遜で解剖技術は神業。「死体好き」のキャシー准教授に補佐されながら遺体解剖にのめり込む？「生きている人間は嘘を吐くが、死体は真実しか語らん」光崎教授の重き台詞。確かに、解剖した５人には、共通点が…。しかし、医学部卒でもないのに筆者がここまで病理に詳しいとは感動。素晴らしい頭脳の持ち主です！「さよならド～」も出品したが、音楽に素人で楽器演奏もできない人とか。それぞれの専門分野での事件解決が凄すぎる！筆者に脱帽！

ネタバレ定町廻り同心・服部惣十郎が、のほほん気味の佐吉と切れもん完治という対照的な２人の岡っ引きともに、事件解明に走る。優しい町医者の梨春、密かに惣十郎を想う家事手伝いのお雅が良い味を出している。浅草の薬種問屋で火事で２体の骸…が解明する事件の発端。漢方医学と蘭方医学の諍いや国内で模索されていた当時の種痘技術や序病医と疱瘡医の存在を知る。疱瘡根絶のために動いた人々と犠牲になった人々。後半は、驚きの発見と展開が…。「己が正しいと信じてきた仕事が認められなかった時、人はどのような心を保てばよいのか」義父の一言が重い。

ネタバレ残念ながら、重松氏の作品とは教科書で出会ったことのない年代。初めて触れる作品に、大人目線で読んだ。「カレーライス」父に叱られたひろしは、なかなか「ごめんなさい」が言えない。カレーライスを作る作業の中で、もやもやから元の関係に戻る。なし崩し的何度かあるある…。「卒業ホームラン」少年野球の監督の父。六年生最後の試合にベンチ入りできない息子への想いは、複雑だ。「野球が好きだから…続ける」という素直な息子の言葉は、部活動生徒の最高の言葉だ！試合後に息子と三球勝負。母の「ホームラン！」の絶叫が何とも泣けた言葉だ。

ネタバレ喧嘩の仲裁に入った医師・柿沢が反撃して相手に重傷を負わせ逮捕された。二係捜査の森内洸は、昨年行方不明となった３歳児の母・亜理と柿沢が小中学の同級生で、事件当時に病院を休んでいることを突き止める。柿沢は殺害を自供したが、遺体がない！柿沢、亜理の周辺、過去を探ると…親の離婚、再婚、倒産、援助交際、そして不可解な亜理の添い寝グループ。転校生で虐められ役の柿沢を悪の手から救った亜理。その代償は…。ゴーストと呼ばれる影の男は、予想通りだった！柿沢にとって、悪から救ってくれた亜理は、恋人以上に大切な存在？だったのか。

ネタバレ事件を鑑定人という立場から解明していくという新パターン。事件解決に、鑑定技術が登場し説明・解説されるが、チト興味薄…。その分、主人公の鑑定人・土門誠や、アシスタントの高倉の濃いキャラに惹かれた。「遺された痕」う～む！？父親の…は少しキツい話！「風化した夜」は、土門の過去も見え、鑑定所の２人が郊外での行動に出たのが興味津々。「人間は白でも黒でもない。どこまでも、グレーな存在。だからこそ、科学に頼りたくなるんじゃないのか」「科学は嘘をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間」。次は、どんな事件に挑戦するのかな？