この写真を見てだれかわかる人がいたら、その人はかなりドイツの哲学事情に詳しい人だろう。ハンナ・アレントの十八歳くらいの時の写真なんです。『人間の条件』を書き政治哲学に名を遺したハンナ・アレントです。このころハンナはハイデガーに出会い、そこからラブロマンスが始まるんですが、二人の往復書簡の表紙にはこっちの方を使って欲しかったと思いながら『アーレント=ハイデガー往復書簡』を今、読んでいるところです。
墓場に縁がない耄碌人間。何故か、読書中だけ生きている。
12歳までは噺家になりたいと思っていたけれど、
なぜか、15歳ころは音楽家を志し
17歳のころは小説家に憧れ
18歳にしてマルクスの衝撃に感電してしまった。
ところが気がついたら電子回路屋になっていた。
ってわけで生涯貧乏、墓を造るような金を残せるわけがない。
遺言書には「死んだら塵箱に捨てもらうように」と書いておいた。建前社会では迷惑な遺言であると思うが、個人は建前のために生きているのではないから、考え方を曲げる訳にも行かない。
面白くない喜劇を演じる役者が人間なのだと、最近強く思うようになってしまった。
2020年2月13日 上記を変更しなければならなくなった。
妻が亡くなり一人暮らしの身になってしまった。こうなればお迎えが来たら自動的に塵回収されるに違いない。
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