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7月の読書メーターまとめ

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7月のトップ感想・レビュー!

ねりま
現代日本における「趣味」を分析するにあたり、ブルデューが構想した差異化・卓越化のゲームを再検討してその乗り越えを図る。基本的に質問紙調査を利用したデータ分析に基づく手堅い論考が収められているのだが、北田によるブルデュー批判と東浩紀の批判的継承を軸におたく論をジェンダーという視座からアップデートする最後の論考がとりわけ読ませる。これから若者論・おたく論を語らんとするなら必読文献の一つに数えられるのではなかろうか。大変面白かったです。
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7月の感想・レビュー一覧
26

ねりま
20世紀の哲学者≒知識人がどのように現実の政治にコミットし、そして失敗したのかを辿っていく。ハイデガー、アーレント、ヤスパースの三角関係に始まり、シュミット、ベンヤミンやらフーコー、デリダなどいわゆる現代思想界を形作る錚々たる面々の「失敗」から眺める思想史という感じで、おもしろく読んだ。
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ねりま
副題にあるシュンペーター、ハイエク、ケインズの3人の経済理論とそのバックボーンを概説する。とりわけシュンペーターについて教えられるところが多くて、ベルクソンの哲学における対立の構図が経済学的なモデルの動態/静態の着想のもとになっているらしい、というのはなるほどなという感じで、20世紀の思想の文脈っていうのを抑えとかなきゃいけないのねと。
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ねりま
成田龍一、桜井英治、保立道久らによる座談とその他のいくつかの論考を流し読み。桜井が『無縁・公界・楽』を形式的な論理の操作で人類史的な議論をしていると評していて、そこらへんがある種の「思想」っぽさ(歴史学から逸脱した感じ)を生み出しているのかなあと。しかしその思想っぽさが網野の広範な影響力の源泉であるという気もして、歴史学の仕事っていうのは何を目指せばいいんだろう的な議論に座談会が導かれるのも必定だよなーと。
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ねりま
語り手の元を出奔したアルベルチーヌ。彼女が去ったことさらに執着を強める語り手。そして突然もたらされる永遠の別れの報。蘇る感情と避けられぬ忘却。長い長い記憶の旅に付き合ってきた読み手の感情は、もはやテクストによって自在に操作され語り手の思考と感覚とが否応なしに流れ込んでくるというようなある種トランス状態のごとき情感が去来し、最早このテクストが自身の中に固有の位置を占めているのだと知る。あしかけ9ヶ月、そろそろ旅の終わりが見えてきた。
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ねりま
シリーズ日本近現代史の最終巻がそれまでの巻の著者自身による自著解題的なアンソロジーだったのに対して、こちらは一人の著者が200年というスパンで中国の政治・経済を眺めるような感じ。というわけで最初の一冊にこれを選ぶのはきつい。理論的な感じが強くてなかなか頭に入ってこなかった。
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ねりま
けばけばしいタイトルだが中身は2000年代に書かれた書評集。『丸山真男の時代』、『革新幻想の戦後史』なんかの「余滴」とも言えるような話が随所に顔を見せるのでいくばくかのデジャブ感が。それはそれとして竹内氏も綾辻行人とか読むんだなっていうのが驚きだった。
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ねりま
1999年に行われた対談を所収。再版みたいで、2013年時点から当時の議論を総括するような対談が(面子は入れ替わっているのだけれど)付されている。この手の対談本は読み手の力量によっておもしろさが俄然違ってくるように思うのだけれど、僕はこの本を楽しめる域には達していなかったなと思う。断片的でトリヴィアルな知識によって多少の好奇心が満たされたような読後感。
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ねりま
漢字研究の研究史を概観した上で、これからの漢字研究の方法論を提示する。漢字研究者って白川静くらいしか知らなくて、いまどんな評価をされてるのかなという興味で読んだ。漢字研究には字音を重視する立場(藤堂明保ら)と字形を重視する立場(白川静)があったのだが、それに対して著者は字形を基礎に字義を参照するという方法論を提起する、というのが大筋だろうか。白川の研究は、考古学の知識が1960年代からアップデートされていない、呪術的な要素に引きつけて解釈しすぎている等の批判があるようで、そこらへんを知れたのがよかった。
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ねりま
本書がフランス革命を「物語」的に叙述するためにとっている戦略は、「人間」を中心に据えるというもの。ルイ16世からロベスピエール、そしてナポレオンに至るまで、主役と脇役を入れ替わり立ち替わり登場させつつ革命の進行を辿っていく記述はまさに「物語」的に読ませる。遅塚『フランス革命』やルフェーブルの著作然り、フランス革命を扱う啓蒙書はそれがいかに人類史上の画期でありいま・ここの原点であるのかを伝える熱量が込められているように感じるのだが、本書もまた例外ではない。革命期の女性の役割にも目配りが効いていてよいです。
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ねりま
見ることについて取り上げたエッセイ調のテクスト。著者の子供の頃の体験を述べた文章に、永井均の言葉を借りるなら「子どもの哲学」性を感じて、それを想起と捏造によって取り出せるのは一つの才能だよなあとなった。千円札からトマソンまで、赤瀬川原平が自身の仕事をどのように眺めているのかが仄見えるような感触。
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ねりま
入門、史料読解、学際的な視点研究書、歴史理論というカテゴリーに分けて書かれたブックガイド。著者の専門は日本中世史だが、古代から近現代まで時代的にも対象的にも幅広く本が紹介されていて書名に偽りなしの読書案内になっている。同業の業績をどのように評価しているのか、というのを生々しく知った気になれるのが、ブックガイドとしての本書の面白さの一端だろう。勉強させていただきました。
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ねりま
2000年代後半に書かれた書評かつ時評をまとめたもの。冒頭に置かている第一次安倍政権発足時に書かれた文章は、いま書かれたものと言われても納得する。友と敵の二分法に貫かれた認識、お友達とのずるずるべったり、批判を通してしか自身の立場を措定できない、そして「反逆者」的なウルトラ保守性。なんというか短いスパンでより滑稽な形で歴史が繰り返されているような感覚を覚える。
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ねりま
新聞等に寄稿された短い文章と、カント論、そして大森荘蔵との対談と追悼文を所収。哲学をするとはどういうことなのかを体現したかのような鋭さは短文でも健在で刺激がある。しかし何より著者の文章の魅力はそうした鋭い毒と裏腹のセンチメンタルでエモーショナルな感覚だと思っていて(ウィーン時代を回顧した文章なんかに端的に現れていると思うのだが)、だから大森荘蔵の死に際して寄せた文章がとりわけ印象に残った。
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ねりま
親類にはおれがドラッグ中毒にもならず刑務所にもはいらずとりあえず真っ当に働いていることに満足してほしいという気持ちになった(おれの人生にはあまり必要なさそうな本だった)
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ねりま
『ツァラトゥストラ』を中心にしてニーチェのニヒリズムの在り方を探求していくニーチェ論。ニーチェ研究者のニーチェへの不理解をそしり、自身の怒りとニーチェの怒りを共振させつつ、パウロ主義への徹底的な批判者でありながら同様の奴隷道徳に自身も絡め取られているニーチェ、というのが本書の提起するニーチェ像ではないのかと思うのだが、ニーチェのニヒリズムの検討を通してその対極にあるキリスト教≒パウロ主義という我々の足場がくっきりと見えてくるような叙述だったと感じる。
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ねりま
現代日本における「趣味」を分析するにあたり、ブルデューが構想した差異化・卓越化のゲームを再検討してその乗り越えを図る。基本的に質問紙調査を利用したデータ分析に基づく手堅い論考が収められているのだが、北田によるブルデュー批判と東浩紀の批判的継承を軸におたく論をジェンダーという視座からアップデートする最後の論考がとりわけ読ませる。これから若者論・おたく論を語らんとするなら必読文献の一つに数えられるのではなかろうか。大変面白かったです。
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ねりま
様々な歴史事象の文脈が流れ込み、そして流れ出でたある種の特異点として日露戦争を見立て、それを中心に日本あるいは世界の近代を素描しようとする試み。日露戦争そのものの記述よりも、日露戦争に至るまでの、あるいは日露戦争後の記述が厚く、それは歴史のなかで日露戦争がどのような意味を持つのかということを明瞭にしている。歴史的な事象の検討を通して、日本の近代、あるいはそれと連続するいま・ここへの理解が深まる優れた啓蒙書だと感じた。
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ねりま
ネタバレ廃棄されたコロニーで、男は限界ギリギリまで死に近づき戯れる。滅びゆく箱庭で主体性を剥奪されて生きる宿命を背負わされた男が、箱庭の終わりに主体性を獲得する物語。デビッド・ボウイへのオマージュが全編に満ち、ジギー・スターダストがいなくなったこの世界でこそ語られるべき物語だったという気がする。
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ねりま
2001年ごろに書かれた自転車エッセイ。東京近辺を流す挿話が多くて、それを楽しめるおれもなかなか東京が板についてきたなと田舎者じみた感慨が湧く。しかし自転車乗ってる時の地理感覚みたいなものって結構独特のあれがあると思うんですよね。
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ねりま
落語と講義って似てるよねっていう根っこの発想はまあわかるのだけど…。立川談志にまつわるエピソードとか、落語の話は面白いんだけど、それを教育に当てはまる手際は微妙だし概ね精神論って感じ。ただ落語のテクニック的なところは応用の余地はあるのかな。
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ねりま
20世紀初頭から現代に至るまでの約100年間のラテンアメリカ文学の歩みをたどる。ラテンアメリカ文学がその短い時間に「ラテンアメリカ性」を彫像していき、そして英米文学が辿り着いていた、もはやラテンアメリカ文学というだけでは新規性を得られないという地点まで歩んでいく流れがなんとなく頭に入った気がする。否応無く背負わされた政治性、キューバ革命政府との位置関係をめぐる対立など、政治的なファクターと文学との関係がなんとなく全体を通底している気もする。ボラーニョへの評価が辛辣で印象的。
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ねりま
カラスについて語った啓蒙書。生ゴミが日々大量に生み出される都市環境が、カラスの生存に適しているが故に東京には大量のカラスがいるが、ほかのアジアの大都市にはそれほどカラスはいない(その理由ははっきりとはわからないという)のは結構不思議な感じ。デフォルメのきいた挿絵がいい感じで面白く読んだ。
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ねりま
戦時中に書かれた地図を扱うエッセイ。戦時中は軍事施設などが地図上で秘匿されたという挿話自体は知っていたが、具体的にどのように改竄されたのかを知れるという意味で面白かった。書き換えにも巧拙があるというのが地図を見るとわかっちゃうのもまた味わい深い。またそうした地図上の変化のみならず、戦争によって現実の風景が書き換えられていく様子も地図から読み取っていく手際はさすが。
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ねりま
キリスト教黎明期の状況を、古代地中海世界の文脈に位置付け概説する。「歴史のフロンティア」シリーズの一冊の文庫化。同シリーズが全体として社会史的な関心が色濃いのを反映していて、本書も社会史全盛の時代の空気を感じさせる。キリスト教に対するローマ帝国の迫害の要因やそのディティールについては、はっきりとは明らかでないという点に古代史の面白さと困難さとを感じた。
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ねりま
「殺生の快楽」を軸に、千葉徳爾と柳田國男を対比的に論じる。柳田の民俗学を、公民を育成するための方法論として捉える視点が大塚の柳田論の中核だと思うのだが、本書ではその柳田の「内面」に根ざした「閃き」を、「身体」を基礎にして普遍化しようと試みたものとして千葉の学問を読む。柄谷の柳田論への批判は、柳田の学問のうちにある種の分裂を読む大塚と、首尾一貫した柳田像を提起しようとする柄谷との立ち位置の違いから生じているように感じるのだが、大塚の柳田理解のほうがなんとなく腑に落ちる。
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ねりま
アルベルチーヌと共に暮らし始めた語り手を待ち受けるのは平穏などではなく、無限に湧き上がる嫉妬の地獄だった。スワン、ベルゴットなど様々な人物の死が陰に陽に書き記され、またヴァントゥイユの傑作が思いもよらぬ形で現前するこのセクションに至り、この長大なテクストがこの身体に長い時間をかけて浸透していったという経験がさらにテクストによって引き出され再び意味づけされてゆく、おそらくこのテクストのもつ悪魔的な力がようやくわかってきた。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/12/24(1337日経過)
記録初日
2013/11/07(1384日経過)
読んだ本
1155冊(1日平均0.83冊)
読んだページ
335356ページ(1日平均242ページ)
感想・レビュー
1145件(投稿率99.1%)
本棚
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職業
大学生
外部サイト
URL/ブログ
http://amberfeb.hatenablog.com