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作品世界のモチーフはモンゴル襲来前くらいのボスポラス海峡界隈と思われるが、史実へのエクスキューズに紙幅を割くのを厭うてあえて架空世界としたのだろうと思わせる程度には文化文明のバックボーンが現実の歴史に近しいと感じた。
「ラブクラフト作品は女性の不在が問題だ」って、そんなの勝手だろとしか言いようがない…。人種差別もお白人様のデフォルトでしかないしな。現代の社会規範で100年前の人間を断罪するのは、不正義を通り越してもはや醜悪だ。解説にある香ばしいエピソードが主人公の造形にぴったりフィットし、なるほどなるほど…、と納得しかなかったw
素直に「オシムの活躍に感動した!」「オシムの深みを増す知性に感銘を受けた!」ってきゃっきゃしたかったのに、今回著者がうっすら信頼出来ない語り手と化して過去作にない緊張感があるw 2014年ごろのボスニア政治情勢は勉強になったけど、ムスリムを新しいカワイソメダルに仕立てたいデマHKの意向に思考が引きずられてるのでは? ストイコビッチはこれ読んだらワンチャン激おこあるかも。あと件のレッズフーリガン、李忠成はキ・ソンヨンではないのだから、彼らの振る舞いは糾弾されて然るべきではあったとワイは思います。年の為。
その点訳某・解説某は全然駄目。チンケなイデオロギー争いに故人の名声をちゃっかり利用してんの、生ゴミの拾い食いより卑しく浅ましい。トラなんとかは毀誉褒貶あれど戦争を起こしていない、という一点でヴォネガット的には案外妥協ラインに…、いや、それ以外が全部無理そうだから無理かw 当然感情的にも嫌いだろうしw
『深呼吸』気の毒すぎるが笑ってしまう。ヴォネガットみある。『タイムリッド』邪悪に課せられるべき罰とは何か。勧善懲悪オチなのに全然すっきりしないw 『ブルーな遺伝子を身に付けて』軽いタッチのベタSFだが、ホモサピに対してはストレートに冷ややかw 『四階共同トイレの恐怖』荒木飛呂彦による漫画化希望! 『死すべき神々』定命の幸せ。著者にとっての“ハッピーエンド”とは「終わること」それ自体なのかもね。『解放の時』マジックリアリズム的な? 重苦しいがこの本唯一の人間賛歌、かも。
『アグネスとヘクトルたちの物語』英雄的個人が推し進める歴史の熱狂、そしてその歴史が流れ去る寂寥をぎゅっと濃縮。ヘクトルの挿話で立体的に。『磁器のサラマンダー』センチメンタル。ケン・リュウ『紙の動物園』につながっていったか。『無伴奏ソナタ』すべての創り手への激励であり喝采だ。みんながんばえー。
読んで来なかった定番モノを今さら履修ブーム 積みラノベ山が削れねェ…
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作品世界のモチーフはモンゴル襲来前くらいのボスポラス海峡界隈と思われるが、史実へのエクスキューズに紙幅を割くのを厭うてあえて架空世界としたのだろうと思わせる程度には文化文明のバックボーンが現実の歴史に近しいと感じた。