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2024年4月の読書メーターまとめ

冬見
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感想・レビュー
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ナイス
320ナイス

2024年4月に読んだ本
19

2024年4月のお気に入られ登録
1

  • りんご

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

冬見
家族にまつわる短編集。どの作品もすごく良かった。「1992年の秋空」「タマシイム・マシンの永遠」が特に好き。不意打ちでぼろぼろ泣いてしまった。他の作品でもあったけれど、「親ってなんだかんだ、家にこもって真面目に勉強をするよりも多少やんちゃでも外で遊び回っていた方が安心するよね」というくだりにものすごく共感してしまった。「タイムカプセルの八年」の変えようとしたって他人は簡単に変わらない、変わるのは変わろうと自ら動いた人だけ、という論理が好きだった。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
19

冬見
冬期限定に向けて再読。本編と比べてさっくりしている。もちろん良い意味で。「◯期限定〜」は冬で終わりかもしれないけど、「〈地名〉◯◯の謎」って形式のタイトルで番外編も出してくれないかなぁ。
山猫
2024/05/01 02:01

>「〈地名〉◯◯の謎」って形式のタイトルで番外編も出してくれないかなぁ。 出ると思いますよ。全部の地名編が「巴里マカロン」に収められてるわけではないので。

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冬見
冬期限定に向けて再読。読み返してみて改めて思う。木っ端微塵に叩きのめされている……南無……。
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冬見
冬期限定に向けて再読。
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冬見
冬期限定に向けて再読。この、ヒリヒリする感じがたまらない。
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冬見
冬期限定に向けて再読。
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冬見
話の内容は重いのに文章が読みやすく、また続きも気になったため気分を悪くしながらもどんどん読み進めてしまい、途中で精神的にかなり参った。体調もおかしくなったので丸一日ほど中断。ひたすらに胸糞悪く、救いのない、取り返しのつかないことばかりが起こる。トラウマがある人は注意が必要。
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冬見
さすが我らがエイミー。高密度。恋が愛になる過程。互いが互いを自分の一部であると感じている点、"魂"ではなく"肉体"を自分の一部であると感じている点が好き。生っぽさと言うのだろうか。物質として存在するからこそ、"肉体の一部"と言われた方が深度が伝わってくる。「ビロング2 ユー」の章がすごく良くて読み返してしまった。言葉にすれば月並みな表現になってしまうが、愛するということ、愛することの素晴らしさを思い出させられる物語。
冬見
2024/04/13 23:24

「そして、どうしてだろう。ぼくは、今の方が、ずっと、せつない気持を胸に抱え込んでいる。それは多分、ぼくがいなければ、きみも生きて行くことが困難になることを知っているからだ。そのことを考えると、ぼくは、どうしようもなくなって来る。ぼくは、きみのために、自分を大切にしなくてはいけない使命を背負ってしまったのだ。きみが、ぼくなしで、途方に暮れるようなことがあってはならない。」ここが好き。

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冬見
数作は再読。「未来都市」こういうディストピアSFっぽいものも書いていたんだな。「廃市」もそうだが、河という装置によって彼岸と此岸が分たれているようで興味深い。
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冬見
冒頭の文章が素晴らしく、引き込まれた。第二章の構成もおもしろい。異なる時間軸を一方は時間経過のままに、一方は遡行して交互に語られる。このボリュームの作品なら中弛みが懸念される中盤をこまめに引きを作ることで巧みに進させ、登場人物の思考・思想の流れと成立を細やかに描写している。第二章の厚みが第一章、第三章と響き合い物語に厚みが生まれる。芸術とは何か。愛とは何か。我々が行きつく先に何があるのか。圧巻だった。
冬見
2024/04/07 21:47

恋を自覚した少年の心理描写が瑞々しい。光をはらみ眩しく色彩を増す世界、恋の相手をめぐる全てが自分の生み出すものと分かちがたく結びつく様、有無を言わさず視線が引き寄せられる生々しさ……彼が知覚したものが感覚としてこちらへ流れ込んでくるような描写だった。 桂視点で描写される「タヒチの女」の説明も圧巻。眼前に浮かぶようとはまさにこのこと。こういう文章を書けるようになりたい。細部まで描写が行き届いており、しかし説明臭さやしつこさはなく……すごい文章だ。

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冬見
「この作品を読む前に著者の既刊を一読してください」というのは聞いていたし、それを知った上で本書だけを読んだ。シリーズものだったのか……。当然、アドバイス通りにした方が楽しめるだろうなという構成だった。既刊ありきの作品なので、これから読む人(この物語を100%楽しみたい人)は既刊を読むことをお勧めする。帯文にあった「ミステリ」という煽りもなかなか厄介で、既刊を読んでいる人にとってはミステリたりうるという特殊な形式だった。つまり、前提の知識がない(既刊未読)場合、ミステリとならない。
冬見
2024/04/05 23:20

既刊を読んでいる人はめちゃくちゃ楽しいんだろうなあ、というのはわかる。後悔はないけど羨ましい。

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冬見
家族にまつわる短編集。どの作品もすごく良かった。「1992年の秋空」「タマシイム・マシンの永遠」が特に好き。不意打ちでぼろぼろ泣いてしまった。他の作品でもあったけれど、「親ってなんだかんだ、家にこもって真面目に勉強をするよりも多少やんちゃでも外で遊び回っていた方が安心するよね」というくだりにものすごく共感してしまった。「タイムカプセルの八年」の変えようとしたって他人は簡単に変わらない、変わるのは変わろうと自ら動いた人だけ、という論理が好きだった。
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冬見
箱詰めにされた四肢の謎と列車事故に遭った少女の消失事件を巡る謎。少しずつ読むつもりが丸一日かけて一気に読んでしまった。シリーズ第一作を上回る壮絶で凄惨な物語だった。ぶっ続けで読んで深夜3時を過ぎた頃に読み終わったが、神経が過敏になってしまったのか、静まり返った暗い廊下の真ん中で不意に全てが恐ろしくなって悲鳴を上げそうになった。"チャンス"が訪れたその瞬間、私は。
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冬見
ネタバレ上巻からところは変わって宮中、視点は阿高から皇女・苑上へ。長岡京は怨霊騒ぎに揺れていた。「都に近づくさらなる厄災」を退けるべく男装をし宮中を飛び出した苑上と、坂上田村麻呂と共に怨霊退治にやってきた阿高たちが出会う。◆火の女神チキサニに始まった因果の輪が閉じる。物語の運び方や論理の働き方が日本神話のそれでおもしろい。姫君を盗み出す話が大好きなので幕引きは非常に好みだった。
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冬見
藤太と阿高。同い年の叔父と甥は周囲から"二連"と呼ばれるほどの深い絆で結ばれていた。姫巫女の生まれ変わりとされた阿高の元に蝦夷の国から使いが来たその日、運命が動き出す。◆長いシリーズものの第一巻といった趣き。タイトルの『薄紅天女』も今の時点ではあまりピンとこない。これが上巻だとすると下巻はどうなって、物語はどこへ辿り着くのだろう。神話の世界の残り香が漂う日本ファンタジー。
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冬見
番外編のうち恋愛ものをまとめた一冊。本編の緊迫したストーリーとは離れ、息を抜いて読み進めた。女たちが高潔で好き。愛の形もさまざま、百花のごとく。◆「しのぶひと」真赭の元へ舞い込んだ縁談と、忍ぶ恋をする男の話。◆「すみのさくら」浜木綿の過去と、奈月彦との出会いが明かされる。◆「まつばちりて」落女・松韻の物語。不器用で切ないほどの愛。得体の知れぬ女であった大紫の御前の心情が垣間見える。◆「ふゆきにおもう」雪哉の実母・冬木と育ての親・梓の昔話。主従の絆、信頼の物語に痺れた。
冬見
2024/04/02 22:42

◆「ゆきやのせみ」雪哉が蝉を食べる話。水戸黄門システムで大笑いした。こんなストーリーをたくさん見たかったなあと思う。◆「わらうひと」本書の締めくくりに相応しい一編。「しのぶひと」の終着点。「俺が何をしても、あんたが損なわれることはない。そう悟って、安心した」真赭にとってこれ以上の愛の言葉はあるだろうか。思わず涙ぐんでしまった。

冬見
2024/04/03 00:31

第一部最終巻や番外編を読み、柔らかくなった奈月彦の姿を見ると、雪哉のその後がよけいに気になる。

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冬見
『玉依姫』の八咫烏視点。相当に血生臭い。数年前、『空棺の烏』で「膝を折り忠誠を誓ったその日から、化け物になる覚悟はできていた。」という感想を残したが、その言葉が呪いのように思い出される。人の心を持っているからこそ、人の心を失わなくてはいけなかった。第一部はこれにて完結だけど、雪哉のその後が気になる。このままではあまりにも……。思えば勁草院入峰から若宮派を作るために策略を巡らせていたのだ。参謀になってからも。主のためとて、彼の肩に負っていたもの、切り捨てたもの、失ったものの重さを考えると胸が苦しくなる。
冬見
2024/04/03 00:45

真赭の薄は生き方が潔く、気高くて読めぼ読むほど好きになる。真赭の薄と浜木綿の友情は泣けた。

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冬見
再読。すべてはこの物語のためにあったのだと思うと、凄まじい気持ちになる。制作の裏側を知ればなるほどと思うが四作かけて読者の八咫烏たちへの愛着を育てた上での本作、というのがなかなか。他者の認知によって存在が確定するという論理はそのまま、"物語"を外側から眺めていた私たちへと投げかけられた問いのようにも感じた。終わりへと向かう作られた世界の中で八咫烏たちはどう生きるのか。この先も目が離せない。
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冬見
春にぴったりな花束のような歌集。新しいはじまりのこの季節に読むことができてよかったなと思う一冊。「しゅくふくとはじける泡が光ってる 祝福 きみにはじめましてを」
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冬見
再読。武官養成学校"勁草院"で繰り広げられる青春と策略。毎度のことながら終盤数十ページの展開が凄まじい。◆「くそ、くそ、若宮の犬め!」「犬で結構。誰の犬にもなれないあなたに比べれば、上等なもんです」
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/01/29(3746日経過)
記録初日
2014/01/01(3774日経過)
読んだ本
2220冊(1日平均0.59冊)
読んだページ
605379ページ(1日平均160ページ)
感想・レビュー
1813件(投稿率81.7%)
本棚
36棚
自己紹介

ジャンルは雑多ですが作家読みが多いです。
古典、近代文学も好き。歌集も好き。
好きな作家さんは以下の通りです。書きもらしもあるかも。

▼現代作家
桜庭一樹/長野まゆみ/島本理生/綿矢りさ/森絵都/千早茜/皆川博子/中山可穂/恒川光太郎/津原泰水/壁井ユカコ/三木笙子/阿部智里/梓崎優/近藤史恵/辻村深月/佐々木丸美/北山猛邦/柴村仁/乾石智子/赤江瀑/朝井リョウ/ジュール・ジュペルヴィエル/フランチェスカ・リア・ブロック/アレックス・シアラー(敬称略)

▼研究
近藤富枝/嵐山光三郎/杉浦日向子(敬称略)

▼歌人
穂村弘/笹井宏之/東直子/木下龍也/石井辰彦/栗木京子(敬称略)

▼近代作家
芥川龍之介/有島武郎/泉鏡花/岡本かの子/尾崎翠/川端康成/白洲正子/坂口安吾/太宰治/萩原朔太郎/福永武彦/堀辰雄/武者小路実篤(敬称略)

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