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2024年4月の読書メーターまとめ

usanosuke
読んだ本
3
読んだページ
1136ページ
感想・レビュー
3
ナイス
77ナイス

2024年4月に読んだ本
3

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

usanosuke
地質学的に「人新世」とは、人間たちの活動の痕跡が地球の表面を覆いつくした年代という意味だそうだ。本書は、今現在において、人間たちが起こした環境危機の時代における「資本論」について分析したものである。先進国は大量消費・大量生産の社会を広げ、グローバル・サウスの国々に自分たちの豊かな生活の代償を押し付けてきた。この気候危機の時代に、再生可能エネルギーやEVなどを普及させて環境問題を乗り切ろうとする「グリーンニューディール」という考え方は希望になるのか。著者は、経済成長をしながらCO2削減はほぼ不可能(続く)→
usanosuke
2024/04/14 22:57

であると説く。著者は近年の研究で明らかになる晩年のマルクスの「物質代謝論」からヒントを得て、著者の描く4つの未来の選択肢の中で「脱成長コミュニズム」を目指すべきと提唱する。人間が物質代謝に走った亀裂を修復するには、自然の循環に合わせた生産、労働の変革が必要になる。生産目的の価値と利潤を追求する資本主義のシステムでは、人類が抱えている危機はもう乗り越えられないという結論だ。経済成長を加速させ、生産や利潤目的で生み出される新しい価値は、「使用価値」の観点から見れば無意味な価値だといえる。頭では理解(続く)→

usanosuke
2024/04/14 22:59

できるが、そう簡単なことではない。資本主義のシステムに慣れてしまった私たちが経済成長をやめてまで、著者の言うように人工的希少性を「ラディカルな潤沢さ」に置き換えて、持続可能で公正な社会の実現に向けて、どこまで腹を括れるのか。気候危機待ったなしの状況で、人類へ向けた衝撃の提言書だ。

が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
3

usanosuke
地質学的に「人新世」とは、人間たちの活動の痕跡が地球の表面を覆いつくした年代という意味だそうだ。本書は、今現在において、人間たちが起こした環境危機の時代における「資本論」について分析したものである。先進国は大量消費・大量生産の社会を広げ、グローバル・サウスの国々に自分たちの豊かな生活の代償を押し付けてきた。この気候危機の時代に、再生可能エネルギーやEVなどを普及させて環境問題を乗り切ろうとする「グリーンニューディール」という考え方は希望になるのか。著者は、経済成長をしながらCO2削減はほぼ不可能(続く)→
usanosuke
2024/04/14 22:57

であると説く。著者は近年の研究で明らかになる晩年のマルクスの「物質代謝論」からヒントを得て、著者の描く4つの未来の選択肢の中で「脱成長コミュニズム」を目指すべきと提唱する。人間が物質代謝に走った亀裂を修復するには、自然の循環に合わせた生産、労働の変革が必要になる。生産目的の価値と利潤を追求する資本主義のシステムでは、人類が抱えている危機はもう乗り越えられないという結論だ。経済成長を加速させ、生産や利潤目的で生み出される新しい価値は、「使用価値」の観点から見れば無意味な価値だといえる。頭では理解(続く)→

usanosuke
2024/04/14 22:59

できるが、そう簡単なことではない。資本主義のシステムに慣れてしまった私たちが経済成長をやめてまで、著者の言うように人工的希少性を「ラディカルな潤沢さ」に置き換えて、持続可能で公正な社会の実現に向けて、どこまで腹を括れるのか。気候危機待ったなしの状況で、人類へ向けた衝撃の提言書だ。

が「ナイス!」と言っています。
usanosuke
ライトノベルの成り立ちから現在まで、さまざまな角度から分析して時系列にまとめた本で興味深い一冊だ。「ライトノベル」と、いつからそう呼ばれる本が登場したのか。自分の中ではソノラマ文庫や集英社文庫で「宇宙戦艦ヤマト」のシリーズを読んだ記憶が残っているが、どうやらそのあたりが出発点となるようだ。近年では角川スニーカー文庫や電撃文庫などが躍進、セカイ系作品が台頭したゼロ年代、ライトノベルが社会的にも影響力を増していったのは丁度この頃だ。そして、今や「小説家になろう」などのウェブの小説投稿サイトから生まれ(続く)→
usanosuke
2024/04/07 00:28

た作品が世間を席巻し、「異世界転生」などの定番要素も生まれることになる。今やライトノベルは、コミックやアニメなどの原作として、メディアミックスと切り離せない存在となっているが、今後どのような発展をみせてくれるのか。

が「ナイス!」と言っています。
usanosuke
ネタバレ本作は紛れもない本格ミステリだが、著者は過去の凶悪犯が現世に人鬼として蘇り、殺戮を繰り返すという設定を持ち込んだ。その凶悪犯たちは、過去の安部貞や帝銀事件、津山事件など、昭和史に残る事件の犯人たちがベースになっている。現実離れした設定ではあるが、読者を惹きつける内容にまとまっていて、序盤で命を落とした名探偵・浦野灸の復活には読者も驚きを隠せなかったはずだ。それでいて、謎解きは実にロジカル、伏線回収も見事。「はらわた」こと探偵助手の原田亘の成長とともに終盤の展開も烈々たるものがある。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/12/27(5240日経過)
記録初日
2009/04/26(5485日経過)
読んだ本
1260冊(1日平均0.23冊)
読んだページ
443359ページ(1日平均80ページ)
感想・レビュー
620件(投稿率49.2%)
本棚
55棚
性別
血液型
A型
自己紹介

現在、自宅に現存している書物を読書メーターで整理中です。本は買って読むのが基本スタイルです。たまに古い本を手に取って、パラパラと頁を捲るのも楽しみの一つですので、なかなか手放すこともできません。そのため、部屋の書棚は飽和状態で、床に平積み状態です。
以前は同時に2~3冊を併読していましたが、最近は集中力の衰えとともに、1冊ずつ片付けています。

初めのころは整理のためだけに使っていた読書メーターですが、最近では、読んだ本について、登録だけでなく感想を残すという習慣が身についてきたように思います。皆様の感想にナイスをつけたり、ナイスをいただいたりすることも、楽しみの一つになってきました。

ジャンルは問わず、雑食系です。
小説以外にノンフィクションも多いのですが、小説に比べレビューが少ないのが少し残念ですね。さまざまなジャンルでレビューがもっと活発になればと思います。

読書本の選定は、皆様のレビューはもちろんですが、新聞の書評欄や「週間ブックレビュー」も参考にしています。

写真集、ガイド本、漫画等はカウントしておりません。

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