面白いんです。面白いんですけど何しろ長いので4、5巻読んでは頓挫して、次に読むときには内容を忘れてるからまた最初から読み直して…を繰り返しているうちに「あ、この人死ぬんだよね」ということだけ覚えている自分の記憶力を呪う。

もうこれで羽生山先生の新しい作品に接することはないのだと思うと、いっそ読まなければ良かったと思ったり…複雑な気分です。遺作となった作品を最後まで描き上げられなかった先生自身が一番無念でしょうね。このシーンはどんな表情で、どんなコマ割りでと想像しながら読みましたが私の貧困な想像力では無理でした…

初読み作家さん。思ってたのとちょっと違ったんだけど、すごく気になるところで終わったので続きは読みます。

なんか同居設定多かったな(これからしようという話を含めて)。これといって好きな話はなかったけど、逃げる相手を捕まえて道端で蝉のようにしがみついてみたり、泣き顔が見たくて電気点けちゃったり、あとアロンアルファ背負った靴の踵とか可愛いなぁと思うシーンはあった。

結果を見せてから過程を振り返る手法が度々あり。U12での優勝を受けて、選手達が浮かない顔をしていたのを真木コーチは「優勝した事実だけを手放しに喜ぶような意識の低い選手はここにはいない」と言い、関根トレーナーは「嬉しくないわけがない、半分以上は沈んでるフリ」と言い、関根トレーナーの方がまぁ正しかった訳だけど笑、その関根トレーナーに対して綾瀬川が苦手意識があるのが面白い。並木監督の野球塾のくだり、綾瀬川の諦めたような薄笑いが辛くてまた泣いた。綾瀬川の指導に魅力を感じながらも、監督も人の親ってことなんだよな…

“憧れるのをやめましょう”だな。 監督、綾瀬川の本質を知る。 台湾の人がコレ読まなければ良いな〜(ご飯ディスられとる)。

私は野球よりフィギュアスケートが好きなんだけど、マリニンとかドーピング騒ぎ前のワリエワとかの演技を見せられると、こんな選手とどう戦えば良いのかと絶望してしまった。どうしてこんな選手が自分と同じ時代にいるのかと現役選手皆んなが思ったと思う。そういう意味で円の心情は察するに余りある。それでも今自分ができることを精一杯やろうとする円の姿勢に雛と一緒に泣いてしまった。大人の思惑と、純粋に勝ちしか見てない選手たちと、監督やコーチも悩んでいる。関根トレーナーの一歩引いた意見が鋭い。真木コーチといいコンビ。

1巻無料で読んだ。大谷とか佐々木朗希とか松坂とか桑田とか江川とか(もうええて)を取り巻く環境はこんな感じだったのかなと思いを馳せてみることだったよ。でもみんな勝ちたくて野球やってるわけで、“勝っても負けてもみんなが楽しければいい”という綾瀬川の思考は特異。上昇志向のない天才。それに振り回される周囲。私は綾瀬川の天才ゆえの孤独や苦悩に感情移入してしまったけど、おススメした同僚からは「なんでもできて憎たらしかった〜」と言われたよ。なるほど、そんな意見もあるのかと思った。続く↓